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オンコセラピー・サイエンス(株)【4564】の掲示板 2019/10/22〜2019/11/15

>>898

Aristotelēsへ(続き)

Ⅱ.有効性判定と観察期間について
 コメントのNO742に“食道がんの全症例の5年生存率が43.3%という状況下に、二重盲検無作為化比較試験で統計学的有意差を出すには、ある程度長期間観察する必要があると思います”とありますが、本臨床試験は根治切除術を行った患者を対象としたものであり、ステージⅢ-30%、Ⅳ-14%前後を比較対象値とするのが正しいのでないでしょうか。
 つぎに、588410(食道がん)については「末期の食道がん5年後の生存率6割」(2015年12月1日 日経産業新聞 「免疫と手を結んだ男-近大安田卓司教授」)の報道があります。また、「シオノギの研究開発」(2015.3.18.75頁)には、以下が示されています。
・無再発率
3年-治験薬:46.5%、対象薬25.8%、4年ー治験薬:46.5%、対象薬:25.8%
・生存率
3年-治験薬:67.6%、対象薬46.4%、4年-治験薬:60.8%、対象薬:30.9%
 
一方、有意差検定に関しては「薬効差30%の場合の必要症例数80~100人」という目安があります。
 したがって、588410(食道がん)の有意差判定にあたっては100人弱の症例があればよいことになり、症例登録完了の18年2月から3年後の21年2月を待たず(観察期間3年として)、例えば19年12月頃に有意差検定=中間解析が可能との考え方がでてきますが、いかがでしょうか。

Ⅲ.免疫チェックポイント阻害剤との併用の件
 “最近のシオノギの成果は、PD-1/PD-L1の発現との相関のみに焦点が当てられており、単剤ではなく免疫チェックポイント阻害剤との併用に舵取りを切り替えた感がします。”については、直感的にはそう感じます。ただ、本Ⅲ相試験を開始した頃は、併用試験の話が出始めていたものの確たる併用相手がなかったという事情も考える必要があると思います。対象薬のレベルが上がったので新たな方法を模索しだしたこともない訳ではありませんが、一方では承認手続きの精度を上げるための作業と考えても良いのでないでしょうか。