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アステラス製薬(株)【4503】の掲示板 2021/10/31〜2022/04/18

これで上がる方が不思議
> アステラス、時価総額7兆円計画 5合目以降の難路
> 2022/4/7 4:00
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> 国内製薬業界でかつて最大手の武田薬品工業に次ぐ存在だったアステラス製薬。2010年代には時価総額で一時、武田を上回り製薬首位に立ったこともあるが、足元では中外製薬などにも抜かれ業界4位が続く。最大の経営課題は、27年以降に本格化する主力の前立腺がん薬「イクスタンジ」の特許切れ対応だが、新薬開発には一部で遅れも出ている。目標とする25年度の時価総額7兆円達成への道は険しい。
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> 「26年3月期に目指す姿が実現すれば、市場から時価総額7兆円以上の評価を受けるはずだ」。昨年発表した中期経営計画の説明会で、安川健司社長はこう強調した。22年3月末時点の時価総額は約3兆5000億円。目標を達成するには時価総額を2倍にする必要がある。
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> だが月末ベースでみた時価総額は15年3月末の4兆4000億円強をピークに、足元では約8割の水準にとどまる。目標の7兆円に対しては5合目にさしかかったところだが、時価総額は右肩上がりで推移してきたわけではなく、この先も難路が予想される。近年は過活動ぼうこう治療薬「ベシケア」の特許切れなどが響き、売上高にあたる売上収益は1兆3000億円前後とほぼ横ばいで推移する。ベシケアの特許切れに研究開発費などの増加が加わり、純利益は19年3月期につけた2222億円のピークを今も超えられずにいる。  
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> アステラスはかつて自己資本利益率(ROE)15%以上の達成を経営指標として掲げていた。だが足元のROEは19年3月期の17.6%から、22年3月期は12.2%(21年12月末時点の貸借対照表などから試算)へと低下し、一時期の収益力はみられない。
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> ROEは「売上高純利益率」「総資産回転率」、「財務レバレッジ」の3要素に分解できるが、目立つのは純利益率の落ち込みだ。純利益率は19年3月期の約17%から、22年3月期は約13%へと低下した。特許が切れたベシケアの売上高はこの間に950億円から189億円へと急減。22年3月期の純利益は1740億円の見通しで、ピークの19年3月期から500億円近く減った。
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> 総資産回転率も悪化している。19年3月期は約0.7回だったが、試算では22年3月期は約0.6回へと低下。20年に遺伝子治療薬の開発を手がける米バイオスタートアップのオーデンテス・セラピューティクスを約3000億円で買収し、のれんなどを計上し総資産が膨らんだ。オーデンテスは収益貢献に時間がかかるため、売上高は増えず回転率が悪化した。
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> アステラスは現中計の最終年度となる25年度に売上高で1兆8500億円程度、本業のもうけを示すコア営業利益は5500億円程度を目指し、反転攻勢をかけようとしている。主力のイクスタンジや新薬の成長により、当面は収益拡大が続くとのシナリオを描くが、今期の純利益予想(QUICKコンセンサス)から算出した予想PER(株価収益率)は15倍台にとどまる。時価総額は中外製薬(約6兆8000億円)や武田(約5兆7000億円)、第一三共(約5兆4000億円)に引き離され、国内製薬4位がアステラスの近年の定位置だ。
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> 株式市場で意識されるのは、27年以降に本格化するイクスタンジの特許切れだ。イクスタンジの前期売上高は約5500億円の見込みで、連結売上高の約4割を占める。同薬の売上高は最大7000億円まで増えると会社側は見込むが、特許切れが本格化すると、そのほとんどが数年で消失する懸念がある。「イクスタンジの特許の崖を乗り越えるのは難しい」(ゴールドマン・サックス証券の植田晃然アナリスト)との見方が根強い。
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> 特許切れの影響を埋めようと、アステラスは複数の新薬開発を進めるが、懸念もある。20年に買収したオーデンテスが持つ、遺伝子治療薬候補の臨床試験(治験)で死亡者が発生。治験は21年に中断し、開発スケジュールは最短でも6年遅れとなる見通しだ。最大売上高1000億円を見込む大型新薬候補の1つだけに、「当初想定との乖離が明らかになってきた」(クレディ・スイス証券の酒井文義シニアアナリスト)との声も聞かれる。
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> 中外製薬は抗体技術、第一三共は「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる先進技術でノウハウを蓄積し、複数の大型薬の開発につながる技術基盤を築いた。それが市場の評価を高め、時価総額の上昇につながった。アステラスは遺伝子治療薬や細胞医療に力を入れるが、先進技術の領域で得意分野の確立に時間がかかっている。東海東京調査センターの赤羽高シニアアナリストは「戦略の方向性は正しいが、成果がまだ出せていない」と語る。
> イクスタンジの特許切れが本格化するまで、残された時間は5年しかない。