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(株)テラスカイ【3915】の掲示板 2015/05/21〜2015/05/23

クラウド業界のトップ
ラテラスカイ代表取締役社長 佐藤秀哉
企業家倶楽部2014年10月号 注目企業

データ管理は分散から集中へ
 
 近年耳にすることの多くなった「クラウドコンピューティング」。この言葉で頭に浮かぶのは、グーグルのメールサービスや、マイクロソフトの共有データ管理サービスだろう。パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなど、どこからでもインターネットを通して接続できるため便利だ。だが、そもそもクラウドとは、そうした目に見えやすいB2Cサービスに止まらない大きな潮流である。コンピュータの歴史を紐解くと、これまでは小型化の過程であった。最初は自動車ほどの価格であったコンピュータが徐々に小さく、安くなり、最終的に各家庭から社会の至る所に浸透していったのである。

これにより、誰もがコンピュータを使える環境は整ったものの、今度はあまりに大量の情報が氾濫して管理できなくなってきた。企業としても、様々なコンピュータが独自の仕様で動いているので業務に支障をきたすようになってしまったのである。
 
 こうした経緯から、今度はデータを一元化し、集中的に管理する手法が模索され始めた。そこにインターネットが登場したことで、クラウドのシステムが生まれたというわけである。特に近年は、インターネットが安価で早く接続できるようになったため、これまで個人のパソコンに付随していたあらゆるデータがクラウドを通して使われるようになっている。

 分散管理されていたデータが、理論的には1つのコンピュータで集中管理される様を、空に浮かぶ雲に例えて「クラウド」と呼ぶようになったことは、今や皆さんもご存じだろう。
 
世界有数のエンジニアチームを誇るそんなクラウド業界のトップランナーとして駆け続けている企業がある。東京・八重洲に本社を置くテラスカイだ。

 4大クラウド企業と称されるセールスフォース、アマゾン、マイクロソフト、グーグル。彼らは何万台というサーバを集積しているデータセンターを作り、どんなに多くのお客が来ても処理できるだけのインフラを整えている。一方、テラスカイは、そうしたデータセンターの部分を担っているわけではない。むしろ、彼らのパートナーとして、データセンターの上に乗っているアプリケーション作る会社だ。
 
 現在、社内にある大量のパソコンをクラウドに移行しようとする企業があとをたたない。自社のサーバで動かしていた販売管理、生産管理、会計、給与といったデータをクラウドに乗せて運用しようというわけだ。そこで、そうした情報をクラウドから取り出して効率よく活用し、相乗効果を生み出すアプリケーションを開発・提供している。

 例えば、日本郵政グループはセールスフォースのクラウドを利用している。そこには「何時に行けば届け先の住人が在宅している可能性が高いか」といった情報が蓄積されており、配達員は例え突然配達区域が変わっても、配布されたタブレットを見て効率的に動くことができる。データが入っているのは確かにセールスフォースのクラウドだが、その情報を使いやすくするソフトを作っているのはテラスカイだ。

もちろん、競合他社は多い。だが、「ナンバーワンを自負している」と佐藤は強調する。それだけの根拠はどこにあるのだろうか。約130人いる社員のうち約110人を占める優秀なエンジニアたちは、一つの指標となりそうだ。例えば、セールスフォースはエンジニアに対して様々な認定試験を行っている。その様々な資格保持者の数が、テラスカイは日本で首位に立つばかりか、世界の中でも有数というから驚きだ。セールスフォースは年に3回、アマゾンに至っては毎週のようにバージョンが更新されていく。それを学習するチームがおり、更新内容を取りまとめて他のエンジニアにガイドする。クラウド業界を先頭で牽引してきただけあり、自然とノウハウの蓄積が長く、どこよりも多くの事例を経験しているので、強みとなっている。

 また、クライアントは現時点で約1000社抱えており、実務に関してそれだけの実績があることも、強みの一つに数えられよう。B2Bビジネスなので、一見縁が無いようにも思えるが、実は私たちが普段から触れているサイトの中でも、テラスカイの構築しているページやシステムがあるかもしれない。