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(株)壽屋【7809】の掲示板 2021/05/16〜2021/11/15


寿屋という会社が株式上場して1年以上経過しました。
メジャー化を寿屋が考えるならば、全国に売り場があるプラモデルに関して、特殊な商材と切り離して幅広くいきわたるための施策が必要だと考えます。
そこで、現在の寿屋のプラモデルの持ち味に関して、リポートを提出します。
ガンプラが、出来の良さが向上して、塗装などの処理が不要になって長らく立つため、現在当店に来店する塗装などを必ず行うようなスキルがある方々は、当店の来店客では主力が40代以上で、上の年齢は70代も多いです。それより下の年代でな、好きな人はいますが少数派です。
そのプラモデルの将来と関わって、寿屋のキットを自分で組み立ててみました。
自分でプラモデルを作るのは15年ぶりくらいで、営業上制作技術について研究する必要がなかったことと、視力の低下で集中出来なくなっていたので、自分で手慰みで作ることはやめていましたが、今回老眼鏡を装着したりしながら、たどたどしく作成しました。
さて、塗装スキル比較的初心者で、中高生で塗装が好きな人に当てはめると、寿屋製品のフレームアームズ(ロボット)、フレームアームズガールなどは、パッケージ見本写真程度の塗装完成品を4800円クラスのキットなら10時間ほどで塗装を施して作成可能です。
ちなみにガンプラマスターグレードを塗装して満足できる出来に挑戦すると、ハードルが高くて作成時間30~50時間ほどでしょう。その代わりより精密に完成します。
精密な再現性はプラモデルでは伝統的に大切だったからです、寿屋のキットはその伝統エッセンスで比較すると素性が大味です。
寿屋のキットは、いい意味で大味で、昔からのプラモデルが追及していた精密さへのこだわりが希薄で、その代わり各キットのフォーマットに共通項があります。
ジグソーパズルを組み立てる人が証言する「達成感」に相当するキット完成を比較的早い10時間で達成して、各キットのフォーマットの相互性や、MSGという改造パーツで、10時間経過後に改めて制作を再スタートさせたり、塗装などの小改修を行ったりと、自分で作ったところ、説明書通りの完成十時間からプラスで、オリジナリティのある改修(再制作)10時間、塗装の仕上げをより精密にするなどの作り込みでさらに10時間とか、要するに現代のいじくりまわし系フィギュアなどと同じような感覚で、好きなだけ制作を楽しむことができます。
マスターグレードは、精密な再現性ゆえに30時間ほど集中して完成させると燃え尽きて、それ以上むやみに手を入れません。
これはプラモデルの今までの制作法の定番パターンでマスターグレードに限りません。
そして、寿屋いい意味で大味なキットなので、制作スキルが低い10代20代でもベテランにそん色なく作成できるメリットがあります。
難易度が低いからです。
大味なキットですから、ベテランもスパイスを利かせる程度の手のくわえ方しかできなくて、完成品の品位の差は少ないです。
私は商店街のおもちゃ屋ですから、お客さんと接客しますし、20代向けの制作法説明に自分で作成したフレームアームズガールを見せて説明しますが、おじさんたちには笑われますが10代20代では感触がよく、制作意欲を掻き立てるようです。
このようにコトブキヤキットにはプラモデルの、発祥が模型であったゆえに精密に再現することを目標にした今までの常識と違う、いじくりまわし系フィギアと同じエッセンスを持ち込みました。

プラモデルは、世界市場をとらえる場合は、「組み立ておもちゃ」の一つであるという視点を持つことが大切です。
業界が発祥するいきさつは諸外国と国内にそれぞれ固有のいきさつがありますが、「組み立ておもちゃ」の1部ととらえると、西洋はレゴ文化圏、日本はプラモデル文化圏です。
そして重要な着眼点は、巨大市場の中国を含むアジア圏はどうやらプラモデル文化圏に収まりそうだということです。
レゴに関してから説明しましょう。
ネット上でUSAリサーチ会社がアメリカで強いブランドをリサーチしたら、コカ・コーラ、マクドナルドの次にレゴが3位に入ったことがあります。
統計手法と意図は申し訳ありませんが失念しました。
大まかにレゴがそのくらい強いということになるでしょうが、この強さは日本人にはなかなか理解できません。
西洋では、物心つく前からレゴに触れて、卒業して遊ばなくなるのが中学校卒業と同時であることは珍しくありません。
子供時代の楽しい思い出として印象の強さがブランド力になっています。
それに比べて、日本ではレゴは小学校入学を節目に、親が子供に買い与えることをやめます。
強制卒業です。
その後、子供が組み立て系が好きならプラモデルを買い与えます。
一部の理解のある親だけが、1万円を超える複雑なレゴを子供に買い与えます。
この結果、日本には大人のプラモデルマニアがいる。
西洋には大人のレゴマニアがいる。
この関係が成立しました。

そうしたいきさつで考慮すると、中国市場に日系プラモデルメーカーだどの程度関与できるかわかりませんが、巨大市場の影響力を起爆剤にプラモデルそのものの概念の改変に挑戦するのがいいでしょう。
レゴ文化圏にプラモデル文化圏をブリッジするのは、ゾイド、寿屋ヘキサギア、などで、元祖SDガンダム、ダンボール戦記、ミニ四駆なども流行当時はその下地がありました。
日本国向けだと、教材としての性格を強調したタミヤ工作シリーズなどの要素を取り入れて、「レゴは教育に良い」という日本人の親も保持している固定観念をさらに深化させて、「プラモデルは教育に良い」という概念の成立で、プラモデル文化圏を盤石にする手法があります。このあたりは、店頭でお客の動向を目の当たりにする限り、ミニ四駆に工作シリーズのような「物の動きと仕組み」を解説する子供向けテキストを準備するのを導入部にした方が現時点で有力です。
そうした準備の元、いかなる組み立ておもちゃが中国市場で好評になるかが、影響力からしてプラモデルの将来を決定します。
本来これらの考え方は、レゴに比べて平面的でも、プラレールのレールレイアウトも組み立ておもちゃの一つ、合体ロボットやトランスフォーマーも、組み立ておもちゃの一つととらえる間口を広く取った俯瞰的視野で将来設計するといいでしょう。