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(株)ジャパンディスプレイ【6740】の掲示板 2020/12/02〜2020/12/08

日経
内需株の大波乗れるか テック株から「資金逆流」
証券部 増田由貴
2020年12月2日
「ポロロッカ」がきている――。2日の東京株式市場で、ある投資家がつぶやいた。ポロロッカとはアマゾン川を海水が逆流する自然現象だ。この日は半導体を除くテック銘柄の上値がやや重い一方、新型コロナウイルスで需要が蒸発した内需株や景気敏感株にじわりと買いが向かった。資金が逆流する大波がこの先の投資収益を左右するという見立てだ。波乱含みだった2020年の最大の政治イベント、米大統領選は民主党バイデン氏の勝利が固まり、大型公共投資などをはやして米ダウ工業株30種平均は史上最高値を更新した。もっとも、投票日前から足元までの上昇率でみると、日経平均株価は15%とダウ平均の11%やナスダック総合株価指数の13%を上回る。

日興アセットマネジメントの神山直樹チーフ・ストラテジストは2万7000円を視野に入れる足元の日経平均について「22年3月期の利益が前期比で1割増にならなければ説明ができない」と指摘する。

同氏は「米IT大手『GAFAM』ほどに利益を増やせる企業はないのに……」と、東京エレクトロンや信越化学といった半導体関連に偏った物色の持続性に懐疑的だ。

「ポロロッカ」を語るのはレオス・キャピタルワークスの渡辺庄太運用部長だ。グロース偏重の相場は限界だとみている。コロナ下の米国でGAFAMが買い上げられた勢いが日本のグロース株にも及んできただけに「逆流は長くなる可能性もある」と読む。

足元では空運や鉄道、旅行などコロナの打撃が大きかった銘柄を少しずつ買っている。日を追うごとにコロナワクチン実用化の期待が高まり、いざ反発するときに「持っていなければマーケットに勝てない」と確信しているからだ。コモンズ投信の伊井哲朗社長の耳にもポロロッカの波音が聞こえている。「今は『買ってはいけない銘柄』はない」。空運やライブエンターテインメント関連など業績回復に時間がかかりそうな銘柄も「どういうタイミングでどのようにウエートを増やすか考える時期だ」という。「ワクチンの有効性のニュースが出たときにANAホールディングスを買ってみたが、増資で足をすくわれた」。ある国内運用会社のファンドマネジャーはこぼす。それでも、リアル店舗を構える小売業などにも打診買いは入れている。