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【GBP】消費者物価指数の掲示板

 9日の日経平均は反発。終値は59円高の29768円。米国株の上昇を好感して、寄り付きから3桁高。開始早々には300円超上昇して3万円台に乗せた。しかし、節目より上は長く続かず、上げ幅を縮小。指数寄与度の大きいファーストリテイリングが買い気配スタートから一転して大幅安となったことも警戒材料となった。後場のスタート直後には上げ幅を2桁に縮めたが、ここではいったん盛り返し、再度3万円を試しに行った。しかし節目には届かず押し戻されると、取引終盤には値を消す展開。プラスは確保したものの安値引けとなった。

 東証1部の売買代金は概算で2兆7500億円。業種別では精密機器、海運、その他金融などが上昇している一方、鉱業、鉄鋼、非鉄金属などが下落した。通期の大幅増益計画や株主還元強化を発表したインテリックスが、場中は値がつかずストップ高比例配分。半面、東芝が急落。買収・非公開化の提案を受けていることについてコメントを出しており、買収実現のハードルの高さが意識された。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり1293/値下がり792。傘下企業と米ネットフリックスが米国で映画の独占配信契約を締結したソニーが大幅高。レーザーテックが買いを集め、上場来高値更新基調が続いた。NTTやNTTデータが強い上昇。ブシロードやコーエーテクモ、バンダイナムコなどゲーム株の動きが良かった。決算が好感されたコジマやクリーク&リバー、USENNEXTが急騰した。

 一方、値動きが大きく注目されたファーストリテイリングは、後場は若干下げ渋ったものの、3.4%安と大幅下落。ファストリ同様に指数寄与度の大きいソフトバンクGが下落したほか、東京エレクトロンや村田製作所などハイテクの一角が弱かった。米国の長期金利低下を受けて、三井住友や第一生命など金融株が軟調。セブン&アイとローソンが決算を受けて大幅安となった。ツインバード工業は前期は大幅増益着地で増配も発表したが、業績急拡大期待が高い分、市場の反応は厳しく7%近い下落となった。

 日経平均は上昇したが、3万円台を維持できず失速。週間でもマイナスとなっており、引け味は悪い。ただ、ファーストリテイリングが大幅安となったことを受けても下げに転じることがなかった点は、悪くない動きであったと言える。むしろ、米国でナスダックが強かった割には、ハイテク株がそこまで買われなかったことは気になる動き。米国の長期金利は上昇一服が鮮明になっており、ハイテク株向きの流れにはなっている。しかし、資金は一握りの銘柄に集中しており、ハイテク全般への好影響は限られた。きょうはマザーズ指数が後場一段高で1.6%高となっており、週間でも0.4%高とプラスを確保した。大型ハイテク株が決算発表を前に買い手控えムードが強まるのであれば、短期的にはマザーズ銘柄がグロース株に向かう資金の受け皿になる可能性がある。