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生産者物価指数(Producer Price Index)とは、生産者が出荷した完成品・原材料などの価格変動を示す指標です。
生産者物価指数は、業種別や商品別、製造段階別などに分類され、特に注目されているのは、季節要因等が強い食品やエネルギー品目を除いた生産者物価指数(コア指数)とされています。
主にインフレ率の判断材料として利用されます。

英国の動向は世界経済においても影響力が高いので、注目の指標の一つとされます。

掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

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    dailyWorker 4月8日 05:51

    英首相「私もパブでビールを」 感染状況が劇的改善

    「私たちの努力が報われていることは明らかです」

     英国のジョンソン首相は5日の会見で、1月から続く3度目のロックダウン(都市封鎖)の一部緩和に踏み出すと宣言した。

     英国は、英国型の変異株が最初に確認され、感染状況が欧州最悪の時期もあった。しかし、6日の新規感染者数は2379人と、1月の6万人超から急減。政府発表によると、一時は1日1300人を超えた死亡者数も20人に減った。

     12日からは大衆酒場パブの屋外営業などが可能になる。ジョンソン氏は「私もパブへ行き、慎重に、でも確実にビールジョッキを口に運ぶ」と喜んだ。

     劇的に状況が改善した背景には、厳しいロックダウンとワクチン接種の順調な増加があるとみられる。

     今回の感染者急増が始まったのは昨年12月。2度目のロックダウンをクリスマス商戦を前に解除し、市民が街に繰り出していた。解除当日、米ファイザー製ワクチンが承認されたことも高揚感につながった。

     危機感を強めた政府は年明けに3度目のロックダウンを決定した。ロンドンでは病院が満床に近づき、市長が「医療崩壊寸前だ。頼むからみんな家にいてくれ」と泣き顔で訴えた。

     食品や薬など生活必需品の店以外は原則休業。飲食店は持ち帰りと宅配のみで、学校も休校にした。外出を在宅勤務できない仕事や通院、運動に限るなど、他の欧州の国と比べても厳しい。違反者には最大6400ポンド(約97万円)の罰金を科した。

     一方、ワクチンは5日までに、人口の47%にあたる約3162万人が1回目を接種。70歳以上では9割が受けた。人口接種率32%の米国や14%の欧州連合(EU)を引き離す。

  •  英政府は、EU離脱後の外交政策の重点をまとめた文書を発表した。それを踏まえ、ジョンソン首相は「わたしは世界における英国の位置と、これからの機会をつかむ力に大いに楽観的だ」と述べたうえ、「中国がわれわれのような開かれた社会に大きな挑戦をもたらすことは間違いないが、価値観と利害が合致する場合には中国とも協力していく」と表明している。

  • ベイリー総裁、英経済のリスクは下振れ方向-引き締め観測に水

    (ブルームバーグ): イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は8日、国内経済へのリスクはなお下振れ方向だとの認識を示した。同中銀が近くインフレ抑制方向へと舵を切る可能性を巡る観測に水を差した。

    ベイリー氏は、経済が余剰能力を吸収していることを示す明確な証拠が見られるまでは金融政策を引き締めないとしたイングランド銀の方針をあらためて示した。失業率は上昇し1年後には現在より高くなっている可能性が高いとの見通しを示し、こうした理由からリスク「バランスは下方向に傾いている。ただ、時間の経過と共に傾斜は顕著でなくなるだろう」と語った。

    「市場や消費者、企業の間で経済への楽観が高まっている」とした上で、「しかし、われわれの最新予測で想定されている経済の出発点の活動水準は低い」とくぎを刺した。

    インフレはイングランド銀が目標とする2%を依然下回っているとベイリー総裁は指摘。景気回復の持続性についての立証責任に言及した。

  • 時事通信によると、新型コロナウイルス感染防止で1月初めから閉鎖されていた英イングランドの学校が8日、約2カ月ぶりに開校した。ジョンソン首相が2月22日に発表したロックダウン(都市封鎖)の段階的緩和の第1弾で、英社会の正常化に向けて最初の一歩を踏み出した。

    政府は学校を規制緩和プロセスの最優先に位置付け、「可能な限り早い時期」の再開を目指してきた。対象はイングランドの小学校と中等学校(日本の中学・高校に相当)、専門教育機関のカレッジ。大学では、施設や設備へのアクセスが必要な学部の学生らに対面授業が再開された。

  • 「英経済は昨年に約10%減と、過去300年超で最大の落ち込みを示し、借入額は戦時を除き最高の水準に達している」(スナク英財務相:2021年3月3日)

     英国の2020年の国内総生産(GDP)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、前年比▲9.9%となり、1709年の大寒波以来の落ち込みを記録した。
     スナク英財務相は、新型コロナウイルス対策で膨らんだ財政赤字を穴埋めするために、2023年の法人税引き上げを表明したが、外資系企業の英国脱出を加速させる可能性が警戒されている。
     2016年のブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)を問う国民投票では、北アイルランドとスコットランドは、EU残留を選択しており、スコットランド独立やアイルランド統一など、連合国の解体の可能性も警戒されている。

    1.さらば「小さな政府」
     英国の法人税は、1974年、労働党政権のヒーリー財務相が社会主義的政策を維持するために、税率を40%から12%引き上げられて52%なった。しかし、「鉄の女」サッチャー政権の下で、30%に引き下げられ、段階的に19%まで下げられてきた。
     スナク英財務相は、新型コロナウイルス対策で財政赤字・債務残高が増大していることで、2023年に法人税を25%に引き上げる、と表明した。
     英国は、ブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)により、外資系企業の英国脱出が増加傾向にあるが、法人税の引き上げ表明により、脱出が加速する可能性が警戒されており、ブリグレット(Bregret=British+regret)(離脱への後悔)に悩まされるのかもしれない。
    ■財政赤字(公共部門純借入額PSNB)
    ・20/21年度:3546億ポンド(対GDP比16.9%)
    ・21/22年度:2339億ポンド(対GDP比10.3%見通し)
    ■公的債務残高
    ・20/21年度:102.2%
    ・21/22年度:107.4%
    ・22/23年度:109.0%
    ・23/24年度:109.7%

    2.さらば「連合王国」(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
    1)スコットランド独立=EU加盟へ
     5月6日の議会選挙では、独立の是非を問う住民投票を掲げる与党・スコットランド民族党(SNP)の勝利が見込まれている。「雌ライオン」の異名をとるスタージョン・スコットランド自治政府首相は、スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票を目論んでいる。
    2)アイルランド統一=EU加盟へ
     アイルランド統一を標榜し、2020年の総選挙で第2党に躍進したシン・フェインは、南北アイルランド統一の是非を問う投票(ボーダーポール)を2025年までに実施すると表明している。メアリー・ルー・マクドナルド党首は、「ベルファスト合意でイギリスは譲歩した。ここでの存在感は、単に同意に基づいている。その同意は、アイルランド統一についての住民投票によってのみ判定し得る。そして私たちは統一についての住民投票を、整然と思慮深く民主的で、完全に平和的な方法で実施する。」と、アイルランド統一に向けた意欲を示している。

  • ロイター通信によると、英政府は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標の達成に向けて、資金使途を環境分野に限定した世界初となる個人投資家向け環境債(グリーンボンド)を発行する。

    調達資金で電気自動車(EV)の普及や再生可能エネルギー利用を促進する。
    機関投資家向けのグリーンボンド発行も計画しており、スナク財務相が3日に予定されている2020/21年度予算案発表で明らかにする。

  •  ジョンソン英首相は、新型コロナウイルスワクチンが変異種に効かない恐れがあるため、隔離措置の強化を検討していると述べた。記者団に対し「ワクチンを打ち砕く変異種が流入するという理論上のリスクが少なからずあることを認識すべきだ。それをコントロールできなければならない」と指摘。国外からの再感染を防ぐための「解決策が必要だ」と語っている。

  • 2016年6月、英国民は国民投票でブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)を選択し、2021年1月、ジョンソン英首相は、自由貿易協定(FTA)で合意してEUから離脱した。すなわち、ジョンソン英首相は苦手だった2人の女性(メルケル独首相とフォンデアライエン欧州委員長)と別れたことになる。
     しかし、2016年の国民投票では、北アイルランドとスコットランドは、EU残留を選択している。
     英国「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」のリスクシナリオは、EU加盟を望むスコットランドとウェールズが独立し、北アイルランドがアイルランドとの統一を果たすことで、イングランドのみの小国に転落するという落陽を迎えることになる。すなわち、ジョンソン英首相が、2人の女性(スタージョン・スコットランド自治政府首相とメアリー・ルー・マクドナルド党首)と別れる可能性となる。

    1.スコットランド独立:スタージョン・スコットランド自治政府首相
     2014年、スコットランド国民党(SNP)は、スコットランド法30条に基づいてスコットランドの独立を第1回住民投票で訴えたが、45%対55%で反対派に敗れた。
     2016年6月の英国のEUからの離脱を問う国民投票では、スコットランドは62%の有権者がEU残留を支持したものの、英国全体で52%がEU離脱を支持した。
     2019年12月の総選挙では、スコットランド民族党は、スコットランドの59議席中、80%に当たる47議席を獲得し、2017年の前回選挙から11議席を上積みした。
     「雌ライオン」の異名をとるスタージョン・スコットランド自治政府首相は、スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票をスコットランド議会の解散期限が来る2021年に実施したい意向を示している。

    2. アイルランド統一:メアリー・ルー・マクドナルド・シン・フェイン党首
     英国と欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)が難航した理由は、1998年の北アイルランド包括和平合意が脅かされる可能性、すなわち、EU加盟国である「アイルランド」とイギリスの一部である「北アイルランド」の間にハードボーダー(厳格な国境管理)が出現する可能性が浮上したことにある。
     アイルランド出身のバイデン第46代米大統領は、欧州連合(EU)に対して前向きなスタンスを示しており、「北と南の国境を再び閉鎖するという考えは端的に言って正しくない。国境は開かれたままにすべきだ」と述べている。そして、EU首脳は、北アイルランドがEU加盟国であるアイルランドと統一した場合、自動的にEUに復帰することができるとの見解を示している。
     アイルランド統一を標榜し、2020年の総選挙で第2党に躍進したシン・フェインは、南北アイルランド統一の是非を問う投票(ボーダーポール)を2025年までに実施すると表明している。メアリー・ルー・マクドナルド党首は、「ベルファスト合意でイギリスは譲歩した。ここでの存在感は、単に同意に基づいている。その同意は、アイルランド統一についての住民投票によってのみ判定し得る。そして私たちは統一についての住民投票を、整然と思慮深く民主的で、完全に平和的な方法で実施する。」と、アイルランド統一に向けた意欲を示している。

  • ロイター通信によると、ジョンソン英首相は19日夜に声明を発表、バイデン次期米政権との緊密な協力に期待を表明した。
    ジョンソン首相はバイデン氏と会ったことはなく、退任するトランプ大統領から「英国のトランプ」と賞賛された経緯があり、評論家からは、英米の特別な関係構築に多大な努力を払う必要があるとの見方を示している。
    ジョンソン首相は就任を祝福、「新型コロナウイルスを克服してパンデミックから復興するうえで、新政権との協力を期待している」と指摘。その上で「新型コロナ対策、気候変動、防衛、安全保障、民主主義促進と擁護の面での目標は同じで、両国は達成に向けて協力していく」と述べた。

  • 日本経済新聞によると、昨年末に欧州連合(EU)を完全に離脱した英国の首都ロンドンで18日、水産業関係者らがEU向けの海産物輸出に支障を来しているとして、政府に対する抗議デモを行った。漁業従事者らは離脱を熱心に支持したが、見通しの甘さが露呈した形だ。
    英国は完全離脱に伴ってEUと自由貿易協定(FTA)を締結。従来のゼロ関税は維持されたが、EU向け輸出申告書などの提出が新たに課されたため、新鮮な魚介類をスムーズに出荷する障壁となっている。
    英国から輸出される海産物の約7割はEU向け。

  • ジョンソン英首相
    「英国は非常に強力な経済回復を実現することができる」
    「どの国よりも経済的な投資を促進してきた」
    「水産業界の懸念を理解している」

  • ラーブ英外相が「香港の政治家や活動家に対する大勢の逮捕は中国の許しがたい攻撃だ」と発し、ジョンソン英首相報道官は「パンデミックの起源を調べることが重要だ」と発言している。
     同様の発言を昨年豪州要人が繰り返したことで、中国が豪州に対して様々な輸入停止に踏み切るなど、豪中関係が悪化したことで今後は英中関係が悪化することが予想される。短期的には発言でのポンド相場への影響はないが、中長期的には要警戒となりそうだ。
     なお、23時48分時点でポンドドルは1.3568ドル前後、ポンド円は140.05円近辺、ユーロポンドは0.9065ポンド付近で推移している。

  • ロイター通信によると、英政府は今週始まった3回目の全面的なロックダウン(都市封鎖)で打撃を受ける企業への支援を柱とする総額46億ポンド(62億ドル)の新たな支援策を打ち出した。スナク財務相によると、小売り、接客、娯楽産業の企業は新たに最大9000ポンドの助成金を1回申請できる。
    同相は「今後数カ月間、企業を支援するための対策だ。重要なのは雇用の維持を支援することであり、業務の再開が可能になった時点で従業員が職場に復帰できる体制を整えることが目的だ」と述べた。
    今回の支援は40億ポンドの助成金に加え、スコットランド、ウェールズ、北アイルランド政府に総額5億9400万ポンドを交付する。

  • 【Q4】人の移動はどうなる?
    当然、人間の移動は制限されることになる。

    そもそも、他の欧州から流れ込んでくる移民の影響で国内の雇用・賃金情勢が悪化したというのが、イギリスのEU離脱派の譲れない問題意識だった。

    これまでEU市民はイギリスへの移住も就労も自由だったが、今後は日本人などと同じ普通の外国人扱いになる。イギリスに移民として受け入れられるためには、語学力や収入、専門性などを評価軸としたポイントで「適性」を測定されることになる。

    このポイント制移民システムによって、これまでは欧州各地からやって来てくれた優秀な人材の確保が難しくなるだろう。

    例えば、イギリスの外食産業は移民依存度が高く、今後は人手不足に悩まされるとの指摘がある。ほかに、宿泊や介護、食品加工工場など単純労働への就職を考えていた移民も、ポイント取得が難しくなるため、就労許可を得られなくなる。

    それによって、人手不足による倒産や廃業が増えたり、イギリス国民が低賃金で働いたり、といった影響が出てくるかもしれない。

    イギリスの労働市場に一定程度のショックが起きる事態は避けられないように思われる。



    【Q5】今後への不安は?
    ここまで見てきたように、不安を細かくあげればキリがない。EU加盟国から本当に不満が出ないのかという根本的な疑問も残る。

    冒頭述べたように、今回は年内合意という時限を守るために無理な意思決定をした。例えば、EU側の交渉担当は、バルニエ首席交渉官のもとで欧州委員会が加盟国を代理して進める格好になったが、この「代理で合意」という点に不安を抱くのは筆者だけではあるまい。

    加盟国の議会や欧州議会の事後承認を前提とした意思決定である以上、のちのち不満が出てくる可能性はある。もちろん、バルニエ交渉官、フォンデアライエン欧州委員長、加盟国首脳は緊密に連絡を取り合っているはずであり、基本的に齟齬(そご)はあり得ないはずだが……。

    交渉が終わったいまにして思えば、EUにとって今回のイギリス離脱騒動は良い「見せしめ」になったのではないかと思われる。結果として、イギリスに次いでEU離脱の声をあげる加盟国は出てきていない。離脱という決断がどれほど痛手をもたらすか、嫌というほどアピールできたわけだ。

    イギリス側に残された問題も多い。国内の亀裂は次なる難題だ。「EU離脱の遂行」という大きなミッションを終えたばかりだが、ジョンソン首相には「大英帝国分裂の回避」という次なるミッションが待ち受けている。

    「欧州の独立国としての将来を描くときが来た(It’s time to chart our own future as an independent, European nation.)」というのは、12月24日の合意発表から1時間もしないうちに、スコットランド自治政府のスタージョン首相がツイッターに投稿した一文だ。

    EUとの交渉に決着をつけたジョンソン首相の次の相手はスコットランドになるとの声も出てきている。再三注目を集めてきたアイルランド問題についても、北アイルランドはアイルランドとの緊密な関係に興味を持ち続けるだろう。

    そして、さらに大きな話をすれば、イギリスは今後「そもそも何のために離脱したのか」をことあるごとに問われることになる。おそらく、短期的には「離脱してもろくなことがなかった」という状況が続く可能性が高い。

    新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、景気減速のなかにEU離脱の影響をはっきりと見てとることは難しい状況が当面続くと思われるが、コロナショックの間にも離脱のダメージは蓄積していく。ジョンソン英首相は責任を問われることになり、支持率への大きな影響が予想される。

    もちろん、離脱によって独自の経済政策を展開できるメリットもある。ただ、それが可視化されるのは中長期的な話だ。

    短期的に見ると(多国籍企業からすれば)イギリスには「面倒な進出先」との評価がつきまとう。イギリスからの脱出はすでに一部で始まっており、これを食い止め、引き戻すための政策運営もジョンソン政権に課せられた使命となるが、その道のりはどう見ても相当険しい。

  • 【Q3】関税はゼロになるのか?
    イギリスとEU間の貿易については、「物品によって」関税がゼロになる。今回の合意では、優遇関税の対象となる財であれば、数量制限なしに貿易が行われる(いわゆる「関税割当枠」はナシ)取り決めになった。

    イギリスとEUの貿易関係が合意によって一変し、自動車を中心とする製造業のサプライチェーンが寸断されるという、最も懸念された展開は回避できたことになる。

    ただし、あくまで「優遇関税の対象となる財であれば」の話だということに注意しておきたい。

    今後は、すべての財が優遇関税の対象になるのではなく、原産地規則をクリアした財だけが優遇関税の対象となる。つまり、第三国(イギリス・EU以外の国)から調達した原材料の比率が大きい財については、関税が復活する。

    この措置を執行するにあたって、原産地証明の取得など、これまで不要だった通関業務が発生する。その作業を担う通関業者はもちろん、そのための書類も必要になる。自動車も薬品も食品も、これまではEU基準で認証をとれば済んでいたものが、今後はイギリス向けの認証を別途取得しなくてはならない。

    品目や業者を限定することで、そうした煩雑な作業や書類作成をスキップできるようになる模様だが、その措置によってどのくらい混乱を抑制できるのか、現時点では未知数だ。民間部門に与えられた準備期間があまりにも短いことから、直感的には焼け石に水に思える。

    イギリスに拠点を置く企業にとっては、原産地規則に定められた「累積(Accumulation)」(※)の対象に、イギリスとEUが自由貿易協定(FTA)を締結している国が含まれるかが注目される。

    ※累積……最終生産品を生産するプロセスでFTAや経済連携協定(EPA)を締約する国の原産品を材料として使用した場合、その原産品も自国原産の材料とみなす考え方。

    細かい論点だが、このあたりも注目すべき論点として浮上してくるだろう。

    年明け以降、イギリスとそれ以外の欧州を結ぶ大動脈であるドーバー海峡周辺で混乱が起きるのは必至との見る向きは多い。通商合意が成立しても、その執行のためには「慣れ」が必要というわけだ。しかも、いまはコロナ禍の真っ只なか。イレギュラーな対応を強いられることも多い。

    民間企業の関心事は、「新たな関係」が始まるまでの暫定期間が設定されるかどうかにあると思われるが、そうした情報は現時点では筆者のもとには入ってきていない。

  • 【Q2】「公正な競争条件」の取り扱いはどうなったのか?
    EUは環境、労働、税制、政府補助金といった規制について、離脱後もイギリスとEUが同水準になるよう要求してきた。とくに注目されていたのが、イギリス側の「政府補助金」の取り扱いだった。

    合意前の寄稿「“最悪のシナリオ”に向かう可能性も。トランプ感染問題の背後で進むブレグジット『不安な展開』」(2020年10月8日)でも取り扱ったが、非常に重要な論点なので、いま一度おさらいしておこう。

    EUには「国家救済規則」と呼ばれる規制が存在する。国家による補助(金)がEU域内における公正な競争に歪(ゆが)みをもたらすのを防止するのが目的で、すべての産業が対象とされている。

    この規則のもと、EU加盟国は国家が企業に補助金を付与する行為が規制されている。例えば、政府が民間企業を救済する際にも細かな条件が課せられ、救済を承認するかどうかの最終的な権限は欧州委員会に委ねられている。

    EUは合意後の「新たな関係」においてもこの規則をイギリスに遵守させるべく、通商合意の前提条件だと主張してきた。しかし、国家救済規則はEUの独自色が強い規制で、そこから離脱したいと考えるイギリスに押しつけるのは、さすがに無理筋と思える一面もあった。

    今回の合意では、「公正な競争条件」を毀損(きそん)する行為があった場合、双方が協議した上で報復措置を発動する仕組みが盛り込まれた模様だ。この仕組みは事前に報じられていたもので、要するに「お互い話し合って補助金政策を管理する」という趣旨だが、本当に実効性があるのか、にわかには信じがたい。

    結局、公正な競争条件を毀損する行為をどう認定するのかをめぐって、揉めるのではないか。究極的には、相手の補助金で大きな損害を受けた際に、追加関税などで報復できる仕組みも導入される模様だが、毀損する行為を認定するプロセスで揉めているうちに報復が強行される、そんな未来が目に浮かぶようだ。

    少なくとも、この仕組みがあるかぎり、イギリス側は産業政策を展開する上でEUの顔色をうかがう必要があるので、自信を持って「主権を取り戻した」とまでは言えないように思える。

  • 2021年、イギリスとEUで何が起こるのか。通商合意でも不安ばかり募る「5つの論点」
    2020/12/30(水) 20:00配信

    2020年12月24日(現地時間)、欧州連合(EU)との通商交渉の結果を発表するイギリスのジョンソン首相。年末の期限ギリギリに駆け込み合意が成立した。
    離脱後の移行期間終了まで残り1週間という12月24日、イギリスと欧州連合(EU)が続けてきた「新たな関係」の協議が、ついに基本合意にたどり着いた。

    2021年1月1日から、イギリスは名実ともにEUを離脱することになる。

    解決がほぼ絶望視されていた(1)漁業権(2)公正な競争条件[具体的には企業への政府補助金の取り扱い](3)ガバナンス[紛争処理 、裁判の管轄権]といった問題群には、一応の折り合いがついた模様だ。

    だが、行きつ戻りつしてきたこれまでの経緯を思えば、「あとから対立が蒸し返されるのではないか」との疑問を持たないほうが難しいだろう(下は通商合意妥結を伝える英首相官邸のツイッター公式アカウント)。

    イギリスは今後EUの指図を受けなくなる。それを主権の回復と言えば聞こえはいいが、その代わりに被るコストはかなり大きいと予想される。短期的な国内総生産(GDP)の損失が不可避であることは、イギリス政府が自ら試算済みではあるが、いよいよそれを実感するステージに入る。

    2000ページを超えると言われる法律文書の詳細が吟味され、いま見えていない問題が浮上してくるのは年明けのことになるだろう。以下、現時点で明らかになっている情報をもとに、Q&A方式で論点を整理し、続報を待ちつつ新年を迎えたい。

    なお、協定案は本来ならば欧州議会の審議・承認をもって正式発効するが、今回はそれを後まわしにした上で合意を発効させる暫定措置がとられている。正式に発効と呼べるのは、年明け1~2月に欧州議会が協定案を審議し、承認するプロセスが必要になる。

    【Q1】「漁業権問題」はどうなったのか?
    まず、絶望的なミゾがあるとされてきた漁業権の問題はどうなったのか。

    結論としては、EUの漁獲割当を金額ベースで25%減らし、イギリスに返還することで合意した。2021年1月1日以降、5年半は両国の漁船が相互の領海で操業可能な移行期間とし、この間にEUは漁獲割当を徐々に減少させていくことになる。

    ちなみに事前報道では、イギリスは「80%の漁獲割当減少プラス短い移行期間」もしくは「2021年以降は毎年交渉して漁獲割当を削減」などを主張していたとされる。対するEUは現状維持を主張してきたが、ついに軟化して移行期間の設定という妥協を認めた。

    EUが当初希望していた現状維持での移行期間は10年間と言われ、その終了後、交渉に応じるという姿勢だったと言われる。したがって、交渉の最終段階では、この移行期間をいかに短縮化できるかが焦点だったと推測されるが、欧州らしい妥協の仕方で「間をとって」5年半に落ち着いたということだろう。

    もっとも、この合意に双方の市民が納得しているのかどうかは怪しい。フランスを筆頭に、漁業権の現状維持を「レッドライン」(=譲れない一線)と主張してきたEU加盟国は本当に納得しているのだろうか。

    イギリスの漁民が抱く不満も小さくないだろう。自分たちの領海でEUの漁船が操業すること自体許せない、というのが根本的な不満だったはずで、その点ではイギリス側が相当に譲歩したかたちだ。

    英漁業団体連盟(NFFO)のバリー・ディーズ会長は「漁民は今夜、落胆とフラストレーションが大きくなる」「これを裏切りと考える人も出るだろう」と発言したと報じられており、これがイギリスの漁民の本音に一番近いのではないか。

  • 共同通信によると、欧州連合(EU)のミシェル大統領とフォンデアライエン欧州委員長は30日、EUを離脱した英国との間で合意した自由貿易協定(FTA)など将来関係についての文書にブリュッセルで署名した。ジョンソン英首相もロンドンで署名。英国が加盟国と同等に扱われる期間は31日に終わり、「完全離脱」が完了する。
    英国では30日、ジョンソン氏が下院で「世界と自由貿易を進め、英国史に新たなページを開く」と表明。上下両院は批准に必要な関連法案を採決する。EU側は欧州議会の批准手続きに時間を要するため、FTAなどを暫定適用することを決めている。

  • 「ボリス・ジョンソンや英議会の政治家に許可を求める話ではない。スコットランドが自らの未来を決める民主的な権利の宣言だ」
    (スタージョン・スコットランド自治政府首相)

    1.ジョンソン英首相の勝利
     英国民は、2016年6月、国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決断した。英国は、2020年1月にEUからの離脱し、離脱後の自由貿易協定(FTA)を協議していたが、12月24日のクリスマス・イブに合意に到達し、合意なきEU離脱(ブレグジット)への恐怖は取り除かれた。合意内容では、英国の勝利が28、EUの勝利は11、妥協分野は26となっている模様で、ジョンソン英首相の勝利となるらしい。今後は、国境通過時の税関・動植物検疫・規格適合検査が開始され、英国とEU間で異なる規制への対応が必要になり、規制で「大幅な相違」がある場合には合意内容の「再調整」が可能と留保されている。
     英国のジョンソン首相とEUのフォンデアライエン欧州委員長との離婚の合意は以下の通りになるのかもしれない。

    「私(ジョンソン英首相)は、あなた(フォンデアライエン欧州委員長)と別れます。あなたと暮らしていくのが嫌なんです。でも、お隣同士で暮らしていきますので、これからも、お友達でいましょう。慰謝料はまけて下さいね。それから、時々、あなたの手料理を食べさせてください。もちろんお金は払いますから。でも、私は、あなたの旦那ではなくなりますから、給料は入れません。釣ってきた魚は、売ってあげますね。」

    ■自由貿易協定(FTA)
    ・英国とEU間の「モノ」の貿易:関税ゼロが維持され割当枠も設定されない。
    ・貿易と投資における「公正で開かれた競争のための対等な競争条件」を義務付けた。
    ・サービス業(英経済の80%):双方間の貿易・投資の発展に向けて好ましい環境の構築を目指す

    ■漁業権:2026年6月までの5年半の移行期間
    ・欧州の漁業者:年間6億5000万ユーロにのぼる漁獲量の25%を放棄する。
    ・2026年6月以降は、英領海へのアクセスは毎年再交渉されることになる。

    2.ジョンソン英首相の懸念
     英国が、世界最大の単一市場から排除されることで、雇用、人材、資本の流れは徐々に英国から離れ、欧州大陸で土地を探し求める可能性が高まる。各国の中央銀行の外貨準備や政府系ファンド(SWF)のポートフォリオからも、ポンドは減らされる可能性が高まる。
     英国で感染力が1.7倍の新型コロナウイルス変異種の感染が確認されたことで、ワクチンの効能など不確実性が高まるため、景気減速要因となっている。
     2016年6月の英国のEUからの離脱を問う国民投票では、スコットランドは62%の有権者がEU残留を支持したものの、英国全体で52%がEU離脱を支持した。
     2019年12月の総選挙では、スコットランド民族党は、スコットランドの59議席中、80%に当たる47議席を獲得し、2017年の前回選挙から11議席を上積みした。
     「雌ライオン」の異名をとるスタージョン・スコットランド自治政府首相は、スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票をスコットランド議会の解散期限が来る2021年に実施したい意向を示した。

  • 英EUが将来関係協議で基本合意 合意なき離脱の混乱を回避

     英国とEUは来年からの将来関係協議で基本合意。英国の議会承認やEU側の暫定発効での手続きが残るが、自由貿易協定(FTA)合意なしで移行期間を終了する最悪の事態を回避した。FTA締結で英EU間の貿易はこれまで同様に関税・数量割当なしの自由貿易が継続される。ただ、今後は国境通過時の税関・動植物検疫・規格適合検査が開始され、英EU間で異なる規制への対応が必要になる。進出先としての英国の優位性の一部が失われ、中長期的には英国脱出の動きが広がる恐れがある。

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