IDでもっと便利に新規取得

ログイン


ここから本文です

◆ドル円は、日米首脳会談を受けてのリスク回避で伸び悩む展開か
◆15日期限の為替報告書や米3月財政収支、3月小売売上高にも要注目
◆ユーロドルは、2月ユーロ圏小売売上高や鉱工業生産に要注目

予想レンジ
ドル円 107.00-111.00円
ユーロドル 1.1500-1.2000ドル

4月12日週の展望
 ドル円は伸び悩む展開か。16日に予定されている日米首脳会談では3月16日に開催された日米安全保障協議委員会(日米「2+2」)での対中強硬スタンスが再確認され、台湾防衛協力強化が打ち出される可能性が高く、極東の地政学リスク回避で円買いへの警戒感が高まるか。さらに、中国による対日輸出の削減など、安全保障から通商問題へ波及する可能性もある。

 ドル円の上値を抑える要因としては、3月末に終了した米連邦準備理事会(FRB)の補完的レバレッジ比率(SLR)条件緩和措置や米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメント関連の株売り懸念が挙げられる。さらに、米国の法人税・所得税増税による景況感悪化、個人消費悪化懸念、米中対立激化や北朝鮮のミサイル発射実験の再開による極東の地政学リスク、米国の双子の赤字拡大観測もその要因となる。3月末で条件緩和措置が終了したSLRに関しては、米金融機関の収益悪化懸念や2000億ドル規模の米国債売却への警戒感が高まっており、米国のトリプル安が警戒される。

 15日が提出期限の米財務省の為替報告書では、トランプ前政権は貿易不均衡是正を背景にした為替操作国・監視国の認定が厳格だったことから、バイデン政権の不均衡是正スタンスを見極めることになる。

 経済指標では、米3月小売売上高や鉱工業生産などでバイデン政権の米国救済計画による景況感改善を確認し、3月財政収支で大規模な財政支出を受けた財政赤字の拡大基調を見極めることになる。大規模な財政支出を増税に依存するならば、米国の企業収益と個人消費に悪影響を及ぼす可能性が高いため、ドル安要因となる。米財務省は、税収は15年間に約2兆5000億ドル増え、期間8年のインフラ投資計画が賄われると試算している。国債増発に依存するなら、非居住者による米国債投資を誘引するために、ドル安によるドル建資産の割安感を示す必要があることから、ドル安誘導の可能性が高まる。

 ユーロドルは軟調推移か。欧州中央銀行(ECB)が債券利回り上昇を抑制するため、パンデミック緊急購入プログラムの下での債券購入を加速させる方針を示したこと、北アイルランドやワクチン供給を巡る欧州連合(EU)と英国の対立、新型コロナウイルス変異株の感染拡大などがユーロ売り要因となっている。ドイツやフランスのロックダウンや、財政再建を巡るドラギ政権内の対立によるイタリアの解散総選挙リスクにも要警戒となる。ユーロ圏2月小売売上高と鉱工業生産のネガティブサプライズにも要警戒。

4月5日週の回顧
 ドル円は、米10年債利回りの低下を受けて110.75円から109.00円まで下落した。バイデン政権の米国雇用計画の議会協議が難航する可能性が高まったこと、FRBのテーパリング(資産購入の段階的縮小)への警戒感が低下したことで、米10年債利回りは1.74%台から1.61%台まで低下した。ユーロドルは、独仏欧の3月サービス部門PMI改定値が上方修正されたことから、1.1738ドルから1.19ドル前半まで上昇した。ユーロ円は、129.84円から130.69円まで上昇した。