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消費者物価指数(Consumer Price Index)とは、消費者が購入するモノやサービスなどの物価の動きを把握するための統計指標です。
また、国民の生活水準を示す指標のひとつとも言えます。

カナダはG7国家であるため、変動が大きい場合、他国へ影響を与えます。

掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • 127(最新)

    dailyWorker 4月13日 01:37

    今週の米国債市場では、12-13日にかけて米国債の入札が予定されている。米長期債金利は2月からの金利上昇を受け(債券価格は下落)、利回り面で一定の魅力が付与されている。同時に債券価格面では価格下落により、割安感が醸成されている。
    FRBによる超金融緩和策の長期化安心感(=債券価格の安定化支援)もあり、入札で良好な需要が確認されると米国債金利は低下。為替相場ではドル安の要因となりやすい。

    ただし、米債金利の低下は米国株をサポートするため、クロス円ではリスク選好の円安と外貨高に作用する。ドル/円でも過度なドル安・円高は抑制される可能性がある。
    同時に米国債入札で海外マネーからも旺盛な需要が確認された場合、改めて「米国債とドルの信認維持」を示すことになる。為替相場では中長期スパンで、ドルの下支え要因になりそうだ。

  • 今週の為替相場で注目されるのは、14日前後から本格化する米国企業の1−3月期決算発表だ。リフィニティブがまとめたアナリスト予想によると、S&P構成銘柄企業の同期利益は前年同期比+25%増と、2018年以来の好業績となる見通しとなっている。

    一方で米国株は昨年11月以降、今年の1−3月期決算を含めた企業収益の大幅改善を織り込む形で大幅高となってきた。その意味で4月後半にかけて続く決算発表では、良好でも一旦の好材料出尽くしや最良期の先行きピークアウト懸念、悪ければ過剰期待の反動失望などにより、短期的な米株安が警戒される。米国株の季節アノマリーとしても、4−5月は調整下落となるパターンが目立っている。

    米国株が調整下落となる場合、為替相場では安全逃避通貨であるドルや円の買いが優勢となる。反対に4月以降は世界的な感染再増加などで原油相場が上げ渋りとなっており、資源国通貨(豪ドル、NZドル、カナダ・ドル、南アフリカ・ランド、メキシコ・ペソなど)は伸び悩みとなってきた。その中で米株が下落となる場合、リスク回避で資源国通貨が一段と売られやすい。

    ドル/円でいえば現在、米国債金利が上昇一服で低下局面にある(債券価格は反発)。米国株の調整下落は、「安全逃避の米債シフト」で米債金利の一段の低下を促す。その意味で短期的に米株安となる場合、対円以外で安全逃避のドル高となっても、ドル/円は米債金利の低下がドル安・円高へと作用。ドル/円とクロス円で、全般円高となる可能性にも注意を要する。

    前週までの米株市場ではリスク回避の尺度であり、米株投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE) ボラティリティー(VIX)指数が、14カ月ぶりの低水準へと急低下してきた(リスク選好)。
    4月9日の終値は16.69と直近の日中最高である3月4日の31.90から大きく低下し、昨年2月以来の低水準となっている。過去実績として「1年スパンのレンジ下限下抜け」となるようなVIX急低下は、その後に揺り戻し調整的なVIX上昇と短期株安が警戒されやすい。

    もっとも米国株は決算発表などで短期的に下落となっても、中長期スパンでは先高見通しが根強い。前週にはFRBによる超金融緩和策の長期化再確認や、米債金利の低下などが米国株を下支えしている。その意味で米株安に伴うドル/円、クロス円での外貨安と円高の局面では、中長期スパンでの外貨押し目買い(円戻り売り)需要の根強さも注視される。

  • ◆英ロックダウン、12日から一段と緩和
    ◆ポンド、ロックダウン緩和による景気回復期待が支え
    ◆加ドル、原油の上昇一服やコロナ第3波への懸念で伸び悩むか

    予想レンジ
    ポンド円 147.50-153.50円
    加ドル円 85.00-89.00円

    4月12日週の展望
     足もとでポンドは新規の手がかり待ちであるため、方向感が出にくい。ロックダウン(都市封鎖)緩和による景気回復期待の高まりを背景としたポンド買いは一巡したが、引き続きポンドの下支えとなっている。ポンドの一段の上昇につながりそうな材料は乏しく、ワクチン接種の進展スピードが鈍化、あるいは感染の再拡大などのマイナス材料が出るようであれば、景気回復期待が剥落し、ポンドに再び売り圧力が強まる可能性がある。

     ジョンソン英首相は5日、コロナ対策のためイングランドで導入中の規制について12日以降のパブやレストランの屋外営業再開などを盛り込んだ新たな緩和策を発表した。3月から始まった段階的緩和策の一環で、ワクチン接種が順調に進み、感染者数や死者数が減っていることからさらなる緩和が可能と判断した。5月17日からは渡航制限緩和を目指しているが、旅行先として人気のある国がコロナ感染の再拡大に直面しており、ジョンソン政権は難しい決断を迫られそうだ。ジョンソン首相は現段階では慎重にならなければいけないとしながらも、5月の国外渡航再開を諦めたわけではなく、5月17日近くに判断を下すと述べた。

     今週発表の3月英総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は56.4と速報値からやや下方修正されたが、2月の49.6から大幅に改善し、景気判断の分岐点となる50を3カ月ぶりに上回った。ロックダウン緩和を見込んだ受注が増えたほか、雇用も増加した。英政府は7日から米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの国内での供給を開始した。血栓症例が報告されるアストラゼネカ製ワクチンを巡る不安に加え、今月はワクチンそのものが不足していることで、接種プログラムの供給体制を強化した。

     加ドルは年央にかけて底堅さを維持すると見込まれるも、足もとでは加国内でコロナ感染第3波に直面していることや、原油相場の上昇が一段落していることで、上値の重い動きとなりそうだ。トルドー加首相は、同国が「非常に深刻な」感染の第3波に見舞われており、病院で集中治療室(ICU)の病床が急速に埋まりつつあると警鐘を鳴らした。最近、新規感染者は1日当たり5000人超に増えている。国内で人口最多のオンタリオ州は限定的なロックダウン措置を再導入した。また、ワクチン接種は米国よりも遅く、現在のところ人口の3%弱の接種にとどまっている。

     カナダ中銀(BOC)は4月の会合でテーパリング(量的緩和縮小)の日程を明らかにするとの観測が高まっているが、ワクチン進展が鈍く、防疫策再強化への懸念も後退していないことで、BOCによる早期緩和縮小期待も後退しそうだ。

    4月5日週の回顧
     相場全体に特段の手がかりが乏しい中、ドル円の下落に伴い好調だったクロス円に調整が入り、ポンド円は2018年4月以来の高値となる153円半ばから150円割れ、加ドル円は2018年10月以来の高値となる88円前半から86円半ばまで押し戻された。ポンドドルは上値の重い動きも、1.37ドル近辺で下げ渋り、ドル/加ドルは1.26加ドルを挟んでの小動きとなった。

  • ◆豪ドル、失業率が前月に続いて大幅改善となるか注目
    ◆対中関係やRBNZのMPCも豪ドルを動意づかせるか
    ◆IMFも南アのGDP予想引き上げ、感染拡大は引き続き重し

    予想レンジ
    豪ドル円 82.50-87.50円
    南ア・ランド円 7.40-7.80円

    4月12日週の展望
     豪ドルは神経質な値動きか。2月の失業率は5.8%と1月の6.4%から大幅に改善されるなど、労働市場は好転していたにも関わらず、今週の豪準備銀行(RBA)理事会は「失業率は依然として高過ぎる」と声明文で公表した。パンデミック前と比較すると失業率が高いのは事実だが、RBAは早期の金融緩和解除を否定する姿勢を貫いている。
     
     来週は15日に発表される3月の豪雇用統計に注目したい。2月の大幅改善のトレンドが3月も継続された場合は、豪州経済にとって好要因になるだけでなく、RBAも雇用について今後は楽観的になる可能性もある。
     
     また13日には通常はあまり注目されていないが、週間の雇用及び賃金が発表される。2週間おきに発表される同指標は前年比での雇用及び賃金の伸びを測る材料である。3月30日の発表分によると、昨年3月14日までの1週間と、今年3月13日までの1週間を比較した数値では、雇用は0.2%上昇し、賃金も1.4%上昇している。比較対象が昨年のパンデミック初期にあたるため、雇用も賃金も今年はプラスになることが多いと思われるが、どの程度、豪州の雇用と賃金が回復しているのを知ることができるので、徐々に市場も注目し始めるかもしれない。

     なお、雇用指標以外には13日に3月NAB企業景況感・信頼感が発表される。14日のNZ準備銀行(RBNZ)金融政策委員会(MPC)にも注目しておきたい。

     中国の新疆ウイグル問題に絡み、北京オリンピックをボイコットするかどうか米国と同盟国で話し合いがもたれている。米同盟国と中国の関係悪化は、豪ドルに一番大きな影響を与えることもあり、引き続き注目しておきたい。

     南アフリカ・ランド(ZAR)は堅調地合いを維持するか。今週発表された国際通貨基金(IMF)の世界経済見通しで、南アの成長見通しが2.8%から3.1%へ上方修正された。南ア準備銀行(SARB)は今年3.8%成長、財務相は3.3%成長と見込んでいる。また世界銀行は3.0%予測で、国内より海外のほうが南アの回復にはまだ厳しい意見が多いが、徐々に南アが回復傾向にあることはZARの支えとなるだろう。

     ただし、南アは依然としてウイルス変異株の感染拡大の勢いが弱まっておらず、懸念材料となる。来週は14日に2月小売売上高が発表される。

    4月5日週の回顧
     豪ドルは方向感なく神経質な値動き。イースター明け後はポンドや円を中心に理由付けが難しい動きになり、フローが入った方向に相場が動いた。豪ドルも他通貨の値動きに連れて、神経質に上下した。注目されたRBA理事会は政策金利や3年債利回り目標を据え置いただけでなく、声明文もほぼ前月と変わらないものとなり、市場を動意づけることはできなかった。

     ZARは底堅かった。先週の製造業PMIや今週発表された3月南ア商工会議所(SACCI)企業景況感が好結果だったことで底堅い動きになり、対円では一時、年初来高値を更新した。

  • ◆ドル円は、日米首脳会談を受けてのリスク回避で伸び悩む展開か
    ◆15日期限の為替報告書や米3月財政収支、3月小売売上高にも要注目
    ◆ユーロドルは、2月ユーロ圏小売売上高や鉱工業生産に要注目

    予想レンジ
    ドル円 107.00-111.00円
    ユーロドル 1.1500-1.2000ドル

    4月12日週の展望
     ドル円は伸び悩む展開か。16日に予定されている日米首脳会談では3月16日に開催された日米安全保障協議委員会(日米「2+2」)での対中強硬スタンスが再確認され、台湾防衛協力強化が打ち出される可能性が高く、極東の地政学リスク回避で円買いへの警戒感が高まるか。さらに、中国による対日輸出の削減など、安全保障から通商問題へ波及する可能性もある。

     ドル円の上値を抑える要因としては、3月末に終了した米連邦準備理事会(FRB)の補完的レバレッジ比率(SLR)条件緩和措置や米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメント関連の株売り懸念が挙げられる。さらに、米国の法人税・所得税増税による景況感悪化、個人消費悪化懸念、米中対立激化や北朝鮮のミサイル発射実験の再開による極東の地政学リスク、米国の双子の赤字拡大観測もその要因となる。3月末で条件緩和措置が終了したSLRに関しては、米金融機関の収益悪化懸念や2000億ドル規模の米国債売却への警戒感が高まっており、米国のトリプル安が警戒される。

     15日が提出期限の米財務省の為替報告書では、トランプ前政権は貿易不均衡是正を背景にした為替操作国・監視国の認定が厳格だったことから、バイデン政権の不均衡是正スタンスを見極めることになる。

     経済指標では、米3月小売売上高や鉱工業生産などでバイデン政権の米国救済計画による景況感改善を確認し、3月財政収支で大規模な財政支出を受けた財政赤字の拡大基調を見極めることになる。大規模な財政支出を増税に依存するならば、米国の企業収益と個人消費に悪影響を及ぼす可能性が高いため、ドル安要因となる。米財務省は、税収は15年間に約2兆5000億ドル増え、期間8年のインフラ投資計画が賄われると試算している。国債増発に依存するなら、非居住者による米国債投資を誘引するために、ドル安によるドル建資産の割安感を示す必要があることから、ドル安誘導の可能性が高まる。

     ユーロドルは軟調推移か。欧州中央銀行(ECB)が債券利回り上昇を抑制するため、パンデミック緊急購入プログラムの下での債券購入を加速させる方針を示したこと、北アイルランドやワクチン供給を巡る欧州連合(EU)と英国の対立、新型コロナウイルス変異株の感染拡大などがユーロ売り要因となっている。ドイツやフランスのロックダウンや、財政再建を巡るドラギ政権内の対立によるイタリアの解散総選挙リスクにも要警戒となる。ユーロ圏2月小売売上高と鉱工業生産のネガティブサプライズにも要警戒。

    4月5日週の回顧
     ドル円は、米10年債利回りの低下を受けて110.75円から109.00円まで下落した。バイデン政権の米国雇用計画の議会協議が難航する可能性が高まったこと、FRBのテーパリング(資産購入の段階的縮小)への警戒感が低下したことで、米10年債利回りは1.74%台から1.61%台まで低下した。ユーロドルは、独仏欧の3月サービス部門PMI改定値が上方修正されたことから、1.1738ドルから1.19ドル前半まで上昇した。ユーロ円は、129.84円から130.69円まで上昇した。

  • 【来週の見通し】
     一進一退か。月後半からの決算発表ラッシュを前に、様子見姿勢が強まると考える。週半ばまでは2月決算銘柄の業績発表がいくつかあり、材料のある銘柄には資金が集中するだろう。週半ばからは米国で金融株を中心に1-3月期の決算が出てくるが、決算反応が良ければ、米国株高継続への期待が日本株の下支えにもなる。一方、「まん延防止等重点措置」適用地域の拡大を受けて、新型コロナウイルスの感染動向にはこれまで以上に神経質になると思われる。強弱材料が入り交じる中、指数の振れ幅は大きくなりそうだ。ただ、先に多くの決算を控える中では、楽観、悲観、どちらに傾いてもそれを修正する動きが出てくると考える。結果、週間では水準は大きく変化しないと予想する。

  • 今週の為替相場で注目されるのは、前週からの米株再上昇とリスク選好の持続性だ。

    前週にはバイデン米大統領が、新たに2兆2500億ドル(約249兆円)規模のインフラ投資計画案を公表し、「向こう10年間で1900万人の雇用創出につながる」との見通しを示したことでリスク選好が後押しされた。対策にはデジタル関連のインフラ整備や研究支援などが盛り込まれ、ITハイテク株も再上昇となっている。前週の米国指標では、ISM製造業景況指数や雇用統計などが大幅改善となった。

    今週以降もこうした追い風により、米国株の底堅さや裏表での米国債金利の高止まり(安全逃避後退、債券価格は軟調)が続くと、全般的なドル高や円安の地合いが維持されやすい。

    今週は6日にIMFが最新の世界経済見通しを公表するが、上方修正の可能性が日米株の下支えやリスク選好の円安要因となる。国別予測では米国が経済対策やコロナワクチンの接種拡大などで、「他国比での成長上振れ」となる可能性もある。改めてドルの下限切り上がり軌道が維持されそうだ。

    一方で前週の米国市場では、米投資会社アルケゴス・キャピタルがデリバティブを利用してポジションを積み上げていたメディア株の下落などで損失を被り、運用委託や投融資をしていたスイスと日米などの金融機関が損失に見舞われた。一部では「世界的な過剰流動性バブルの終わりの始まり」として警戒する声も出ている。

    目先の米国株については、1)4月14日前後から本格化する決算発表を前にした一旦の利益確定やヘッジ対応の売り余地、2)大型インフラ投資計画を受けた一段の米国債金利上昇懸念や、財源としての増税不安、3)インフラ投資計画に対する野党・共和党の反対姿勢と先行き議会難航懸念、4)雇用回復と裏表の米企業の人件費負担再増加、といった悪材料も覆っている。

    前週までの米株高とドル高、円安には短期的な過熱警戒感もあり、おりにふれて短期調整的な米株安とドル安、円高には注意を要しよう。

  • ◆ポンドは底堅いか、ロックダウン緩和で景気期待感が強い
    ◆ポンド、EU離脱にまつわる悪影響への懸念が上値の圧迫要因
    ◆加ドル、高値圏でもみ合いか

    予想レンジ
    ポンド円 148.00-155.00円
    加ドル円 86.00-90.00円

    4月5日週の展望
     ポンドは英景気回復期待を支えに底堅い動きが見込まれる。英国のワクチン接種は欧州の中で最も先行し、ジョンソン英政権のロックダウン(都市封鎖)緩和計画も順調に進んでおり、景気回復期待が高まっている。
     英国ではこれまで3000万人以上が1回以上のワクチン接種を受けており、英国民の半数近くがコロナウイルスの抗体をもっているとみられる。ワクチン接種を受けた人が最も多い65歳以上の高齢者層では、約9割が抗体を獲得した。3月初旬には3割ほどだったので、大幅に増加した。英政府は2月下旬にロックダウン緩和計画を発表し、学校再開などの第1ステップが3月8日から始まり、29日から一部制限が緩和され、2世帯、あるいは6人まで屋外で集まることが可能になった。ゴルフ場やテニスコートといった屋外スポーツ施設の営業が再開されるほか、サッカーなど屋外で行うチームスポーツも解禁された。ジョンソン首相は慎重な姿勢を崩さないよう強調する一方で、向こう3カ月で予定通り規制を緩和し、ロックダウンの再導入は回避できるとの見通しを明らかにした。
     今週発表された10−12月期英国内総生産(GDP)改定値は前期比+1.3%、前年比-7.3%と速報値からやや上方修正された。2020年のGDPは前の年と比べて-9.8%と主要国の中で最も厳しい数字となったが、経済活動が段階的に再開されており、景気の回復が期待されている。
     一方で、英国の欧州連合(EU)離脱の影響への懸念が引き続きポンドの重しとなろう。英・EUは金融サービスの覚書に合意したが、英国のEU金融サービス市場へのアクセス問題については大きな進展はない。コロナ感染拡大によって英国とEU 間の人や物の交流が低調であったことから、トラブルの発生が抑えられているが、離脱関連で決まっていないものが多く、今後経済活動が正常化していく過程で不透明な要素が多く出てくる可能性がある。
     加ドルは高値圏でもみ合いか。加国内はコロナ感染拡大から回復しつつあるが、一部の州ではコロナ感染拡大への懸念で規制が強化されるなど、先行き不透明感が強い。今週発表された1月の加GDPは前月比+0.7%、前年比-2.3%と市場予想を上回る結果となった。カナダ中銀(BOC)は3月の会合で第1四半期のプラス成長を予測している。来週は3月の雇用指標の発表が予定されている。ワクチン接種の進展と経済指標次第では、4月の会合でテーパリング(量的緩和縮小)の日程を明らかにする可能性がある。米長期金利・原油相場の動きにも注目。

    3月29日週の回顧
     対円で値動きこそ限られるも、ワクチン接種進展による世界経済の回復期待が強く、リスク選好の円売りが優勢となり、ポンド円は153円前半、加ドル円は88円前半までそれぞれ2018年4月、2018年10月以来の高値を更新した。米長期金利の上昇傾向が維持される中、対ドルでは上値が重く、ポンドドルは1.38ドル台で伸び悩み、ドル/加ドルは1.26加ドルを挟んで小幅の上下にとどまった。

  • ◆豪ドル、RBA声明・金融安定報告に要注目
    ◆豪ドルは豪国外のウイルス感染状況や対中関係にも注目
    ◆ZAR、ロックダウン水準引き上げリスクも

    予想レンジ
    豪ドル円 81.50-86.50円
    南ア・ランド円 7.30-7.80円

    4月5日週の展望
     豪ドルは神経質な値動きか。来週は6日に豪準備銀行(RBA)理事会が開催され、9日にはRBAの金融安定報告が発表される。RBA次第の動きになるだろう。政策金利や3年債利回り目標の変更は考えにくく、注目されるのは声明文の内容になる。3月のRBA理事会は雇用に関し、「賃金の伸びを現在よりも大幅に高める必要があり、そのためには雇用が大幅に増加し、引き締まった労働市場に戻ることが必要」とした。理事会後に発表された2月の失業率は5.8%と1月の6.4%から大幅に改善するなど、労働市場は好転している。雇用の大幅改善がRBAの声明変更につながるか注目される。3月理事会は金利上昇に特に懸念を表明しなかったが、引き続き同様のスタンスを貫くかにも注目したい。また、3月に入りビクトリア州などで規制が大幅に緩和され、経済活動が再開されている。経済全般の見通しについても、変更があるか注目される。
     国外要因も引き続き豪ドルの動意材料。各国のウイルス感染やワクチン接種の状況などは注目要因だが、豪州は対中関係も要警戒となる。今週、豪州を含めた14カ国が世界保健機構(WHO)による中国での新型コロナウイルス調査について「著しい遅れ、オリジナルやサンプルへのアクセスの欠如がある」と非難する共同声明を発表したことで、対中関係がより一層悪化する可能性がある。
     南アフリカ・ランド(ZAR)はもみ合いか。今週発表されたABSA製造業PMIで、雇用のみ景況感の節目となる50を下回ったが、輸出だけでなく国内需要も50を上回ったことがZARを支える要因として挙げられる。また、2020-21年度の会計年度の税収が1.25兆ランドと、財政赤字に苦しむ南アにとっては非常にポジティブなニュースになったことも支えになるだろう。一方、南アでもウイルス感染第3波が近づいていることには警戒したい。イースター休暇は現行のロックダウン水準(レベル1)が保たれたが、市場では水準の引き上げを予想する声が出ている。イースター中にアルコールはレストランやバーでの提供が許可されたものの、小売店での販売が禁止されたことなどが、ラマポーザ政権が再ロックダウンを考えている証拠ではないかとの見方である。ロックダウン再開となれば、ここ最近のZARの買い基調が水を差されかねない。来週は7日の3月南ア商工会議所(SACCI)企業景況感や8日の2月製造業生産などが注目される。

    3月29日週の回顧
     豪ドルはもみ合いとなった。6日にRBA理事会が開催されることが豪ドルの方向感を乏しくした。WHOによる中国・武漢の新型コロナウイルス調査について豪州もその対応を非難したことで、一時的に上値が抑えられる場面もあった。なお、2月豪貿易黒字は予想を下回った。
     ZARは上昇した。イースター休暇中のロックダウン水準の引き上げが回避されたことが一定の支えとなったほか、3月ABSA製造業PMIが昨年10月以来の水準まで上昇したことや、昨年の税収が予想を上回ったことも下支えした。対円では昨年1月以来の水準まで上げ幅を広げた。

  • ◆ドル円は、3月FOMC議事要旨でのテーパリング議論に要注目
    ◆米3月米ISM非製造業景気指数や2月貿易収支にも要注目
    ◆ユーロドルは、3月ECB理事会議事要旨での資産購入増額期間に要注目

    予想レンジ
    ドル円 108.00-112.00円
    ユーロドル 1.1400-1.1900ドル

    4月5日週の展望
     ドル円は堅調推移か。新年度入りした本邦機関投資家による新規外債投資への期待感やバイデン政権のインフラ再建計画による米景気回復期待、米中長期債利回りの上昇観測などから堅調推移が予想される。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で年内のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始が示唆された場合、ドル買いに拍車がかかる可能性もある。
     ドル円の上値を抑える要因としては、3月末に終了した米連邦準備理事会(FRB)による補完的レバレッジ比率(SLR)条件緩和や米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメント関連の株売り懸念、米国の法人税・所得税増税による株式市場への悪影響、米中対立激化や北朝鮮のミサイル発射実験の再開による極東の地政学リスク、米国の双子の赤字拡大観測などが挙げられる。3月末で条件緩和措置が終了したSLRに関しては、米金融機関の収益悪化懸念や2000億ドル規模の米国債売却への警戒感が高まっており、米国のトリプル安が警戒される。バイデン政権と中国との対立が激化しつつあること、北朝鮮がミサイル発射実験を再開していることは、地政学リスクの高まりからリスク回避の円買い要因となる。
     経済指標では、米3月米ISM非製造業景気指数での景況感を見極め、2月貿易収支では、対中貿易赤字を見極めることになる。
     ユーロドルは軟調推移か。欧州中央銀行(ECB)が域内経済の回復を脅かす債券利回り上昇を抑制するため、パンデミック緊急購入プログラムの下での債券購入を加速させる方針を示したこと、欧州連合(EU)と英国の北アイルランドやワクチン供給を巡る対立、中国とのウイグル人権問題を巡る対立、新型コロナウイルス変異株の感染拡大などがユーロ売り要因となっている。3月のECB理事会議事要旨では、債券購入増額の期間に関する議論に要注目。ドイツやフランスでの新型コロナウイルス変異株感染再拡大を受けたロックダウン(都市封鎖)やイタリアでの財政再建を巡るドラギ政権内の対立による解散総選挙リスクにも要警戒となる。経済指標では、ユーロ圏2月生産者物価指数、独2月鉱工業生産や貿易収支に要注目。

    3月29日週の回顧
     ドル円は109.37円から110.97円まで上昇した。バイデン大統領が発表したインフラ再建計画による景気回復期待、米10年債利回りが1.77%まで上昇したことが支え。バイデン大統領は、1.9兆ドル規模の経済対策第1弾「米国救済法(America Rescue Plan)」に続き、第2弾としての2.25兆ドル規模の「米雇用計画(American Jobs Plan)」を打ち出した。
    ユーロドルは、英国とEUとの北アイルランドやワクチン供給を巡る対立、欧州でのロックダウンの延長などを嫌気して、1.1793ドルから1.1704ドルまで下落した。ユーロ円は、ドル円の上昇を受けた円全面安の中、128.83円から130.32円まで上昇した。

  • 【来週の見通し】 しっかりか。29800円台まで戻した日経平均が、すんなり3万円の節目を超えられるかが焦点となる。米国株は強く、ドル円も円安基調が強まるなど、外部要因のフォロー材料は多い。8日に予定されているファーストリテイリングの上期決算が要注目となる。直近では日銀のETF買い入れルール変更を受けて、象徴的に売られる場面があった。サプライズに乏しい決算の場合、日銀のサポートがないということを理由に、強く同社株を売り込む動きが出てくる可能性がある。それに全体が神経質に反応してしまうようだと、下を見に行く展開も想定される。ただ、そのような反応が出てきたとしても、押し目では買いが入るだろう。ファストリ以外にも小売を中心に決算発表が多く、個別の物色は活況が見込まれる。ファストリの決算反応が良ければ、指数は3万円突破から上昇加速も期待できる。やや波乱含みも、基本的には足元の戻り基調が維持され、底堅い地合いが続くと予想する。

    【今週を振り返る】 堅調となった。米国株高や円安進行を追い風に日経平均は週初から大きく上昇。3月に騰勢を強めた海運株や銀行株には上昇一服感が出てきた一方、休養十分の半導体株を中心に、グロース株には資金が向かった。3月30日は配当落ち分を即日で埋める強い動きとなり、買い意欲の強さを再確認。3月最終日こそ売りに押されたものの、米国株の強い基調が続く中、ハイテク株の上昇に勢いがつき、4月に入って1日、2日は連日の大幅高となった。日経平均は週間では約677円上昇し、週足では3週ぶりに陽線を形成した。一方、景気敏感株を中心にバリュー株は利益確定売りに押されたものが多く、TOPIXは下落した。

  • 今週は月末月初であり、国内外で重要な経済指標が相次ぐ。

    中国では3月31日と4月1日に最新3月分のPMIが予定されている。中国では当局が不動産バブル抑制に向けて引き締め姿勢を強化させているほか、最近は半導体不足などの供給懸念が景気回復にブレーキをかけている。成長ペースの鈍化が示されると、短期的にリスク回避の円高や資源国通貨安を招く可能性もある。

    米国では4月1日のISM製造業景況指数や2日の雇用統計などが注目される。いずれもワクチン普及や追加経済対策の進展などにより、改善が期待されやすい。
    ただし、米国での金利上昇や半導体不足などの供給不足は、指標伸び悩みにつながるリスクも残されている。

    日本では4月1日に日銀短観が公表される。注目されるのは企業の想定為替(ドル/円)レートだ。前回12月調査は全規模・全産業ベースで、1ドル=106.79円となっていた。
    今回は小幅なドル高修正にとどまり、現状の109円前後からドル安水準になっていると、ドルの売り手である輸出企業には余裕が意識され、「焦ってドル売りに動くドル戻り売り圧力」が緩和される。反対にドルの買い手である輸入企業は、「ドル高レベルでドル買いを迫られることへの焦り」が増大。ドル押し目買い姿勢が前のめりとなる可能性もあり、ドルの下切り上がりに寄与する可能性もある。

  • 今週の為替相場で注目されるのは、日本で3月末の年度末、海外で四半期末という決算期末が予定されていることだ。

    日本勢でいえば駆け込み的な海外収益の円転・ドル売りや、日本株の決算対策売り、連動したリスク選好一服の円買いなどが撹乱要因となる。一方で日本の機関投資家からは4月の新年度明け以降、新規の外債投資が予定されている。その意味で今週以降のドル/円、クロス円での調整的な外貨安局面では、新年度入りを見越した外貨の押し目買い需要の漸増も注視されそうだ。

    海外については四半期末に加えて、週後半の4月2日はグッドフライデー(聖金曜)により、欧米などの休場や短縮取引が増加する。その前段階ではポジションの調整や整理などにより、前週後半から進展してきた流れの反対取引、米国の株安やドル安、円高といった短期的な逆戻しが起きる可能性も無視できない。

  • 今週の為替相場で注目されるのは、前週後半からの米株反発とリスク選好再開の持続性だ。前週はバイデン米大統領が、新型コロナウイルスのワクチンについて4月末までに2億回の接種を目指すと加速方針を示した。同時に31日にかけて、新たなインフラ投資計画を打ち出す可能性を示唆している。

    今週以降もリスク選好の流れが続くと、全般的なドル高や円安が維持されやすい。米国では前週に週間の新規失業保険申請件数やミシガン大学消費者信頼感指数などが改善しており、改めて景気回復の期待感も高まっている。

    一方で前週前半には欧州におけるコロナ変異種の感染拡大や経済制限の再強化などが、ユーロ安やリスク回避の材料となる場面があった。米国では金利上昇や先行き増税の懸念が残るほか、米国株を中心に世界的な株高には過熱警戒感がくすぶっている。

    週明け29日には、「野村ホールディングス(HD)は米国子会社で、現地顧客との取引によって多額の損失が生じる可能性があると発表」、「クレディ・スイスは米国を拠点とする大規模なヘッジファンドが先週、クレディ・スイスを含む銀行からのマージンコール(証拠金請求)に対し、義務を履行できなかったことを明らかに」、「同行や他の数行はこれらのポジションを解消する過程に」(ブルームバーグ)といった悪いニュースも散見されている。

    米国では4月上中旬から決算発表が本格化することもあり、「早めの一旦の利益確定売りやヘッジ売り」などの思惑が広がると、米国株はジワリと戻り売り圧力が強まっていく。為替相場ではドル/円、クロス円での外貨高・円安の勢い鈍化や、調整的な外貨安・円高のリスクが警戒されてくる。

    日本に関しては河野太郎行革・コロナ担当相が29日、国内におけるワクチン接種は5月に加速するとの見通しを示した(ロイター)。5月はワクチンの輸入量が週1000万回分に増えることを明らかにしている。
    日本の経済や株価にはプラスとなり、リスク選好の円安要因となる反面、これまでは米英などに対しての日本でのワクチン遅れが円安の一因となってきた。先行き円高の材料となる可能性も残されている。

  • 米国株式市場見通し:経済活動再開に期待

    リバランスのピークは終了したが、来週も四半期末の調整が継続する可能性がある。2日がグッドフライデーで株式市場が休場となるため、取引日数も限られ、週前半はより調整色が強まりそうだ。長期金利動向には引き続き慎重ながら、押し目からは新期に向けた買いも予想され、底堅い展開になりそうだ。

    相場の下値を支えてきた個人投資家の買い意欲が後退したことへの懸念も見られるものの、大局的に、ファンダメンタルズは良好だ。バイデン大統領は来週半ば、道路や橋の建設などを含む3兆ドル規模のインフラや再生エネルギーなどの公共投資計画の詳細を公表する予定で、注目したい。1.9兆ドルの追加経済対策に加えて、インフラ計画は短期的には回復期待に繋がる。しかし、大方は増税でまかなわれる。法人税率の21%から28%への引き上げ、個人所得税やキャピタルゲイン税の税率引き上げなどが検討されていると報じられており、中期的にはマイナス要因となる可能性は今後のリスクになり得るため注意したい。

    FRBの金融健全性への信頼も一段と強まった。大手銀に対する配当や自社株買いの再開を下半期から承認する計画を発表しており、銀行株の上昇が相場をけん引しそうだ。また、バイデン大統領はワクチン接種ペースをさらに加速する方針で、経済活動の再開も続く。21年度の企業決算への期待もプラス材料となる。さらに、大規模支援策でM2は昨年に比べ20%増しで、引き続き相場の上昇を支援していくだろう。パウエル議長は、再三にわたり経済が完全に回復するまで、金融緩和を解除する意向はないと表明している。

    経済指標では、3月ダラス連銀製造業活動(29日)、1月FHFA住宅価格指数、1月S&P住宅価格指数、3月消費者信頼感指数(30日)、3月ADP雇用統計、3月MNIシカゴPMI、2月中古住宅販売仮契約(31日)、3月ISM製造業景況指数、週次新規失業保険申請件数、3月製造業PMI改定値、2月建設支出(4月1日)、3月雇用統計(4月2日)などが予定されている。ワクチンや経済活動の再開が奏功し、3月の雇用統計で非農業部門雇用者数の大幅回復が予想されている。FRBのパウエル議長は回復が予想を上回るペースで、今年の経済が力強く成長すると見ている。一方、労働市場や経済に依然多大なたるみ(スラック)があり、実質失業率は10%近くに達すると、慎重だ。通常の失業保険に加えて、全パンデミック特別緊急失業者支援策の受給者総数は依然1900万人近くに達している。パンデミック前の水準への回復には程遠い状況で、FRBのハト派姿勢を正当化する。

    企業決算では、オンラインペット用品販売のチューイ、スパイスメーカーのマコーミック、衣料メーカーのPVH(30日)、半導体メーカーのマイクロン・テクノロジー、小売りドラッグストアのウォルグリーン・ブーツ、衣料小売りのゲス(31日)、自動車販売のカーマックス(4月1日)、などが予定されている。

    経済活動の再開が進み、トミーヒルフィガー、カルバンクラインなどを運営するPVHの業績回復に期待したい。また、公共交通機関を避ける傾向から自動車販売も好調と見られ、カーマックスの引き続き順調な決算にも期待できそうだ。マイクロン・テクノロジーも増益が予想されている。

  • ◆ポンド、英・EUの緊張感の高まりが上値を圧迫する要因
    ◆ポンド、米長期金利の動向に伴う株価の動きに注目
    ◆加中銀、4月の会合で債券購入規模を縮小する可能性も

    予想レンジ
    ポンド円 147.00-153.00円
    加ドル円 85.00-89.00円

    3月29日週の展望
     来週のポンドは上値の重い動きが予想される。外部要因としては引き続き米長期金利の動向やそれに伴う株価の動きに注目。また、英国と欧州連合(EU)との緊張感の高まりがポンドの上値を圧迫する要因となる。

     EUは英国がグレートブリテン島と北アイルランドの間での通関手続きを一方的に緩和し、EU離脱協定に違反したとして、法的措置に乗り出している。北アイルランド問題が解決しないと、英国とEUの関係がむしばまれ、亀裂が一段と深刻になり、英国とEU全体の経済と安全保障上の利益が脅かされる可能性がある。

     また、英国とEUは金融サービス規制を巡る協力に関して1月から協議し、今月内にも合意に達する可能性が報じられているが、欧州委員会のマクギネス委員は英国の金融機関に対してどういうアクセスを認めるかについて結論は急がないと表明した。

     今週発表された英経済指標は強弱まちまちの結果となった。11−1月英失業率(ILO方式)は5.0%と予想に反して前回の5.1%から低下した。賃金は好調さを維持し、約13年ぶりの伸び率を記録した。一方で、2月消費者物価指数(CPI)は前年比+0.4%と市場予想に届かず前月の+0.7%を下回った。

     今年上半期はインフレ率が英中銀の目標の2%に向けて上昇するとの見方が強いものの、政府の雇用支援策が失効して年内に失業者が増えると予想されている。今後1-2年は賃金・物価に下押し圧力がかかり、英中銀はインフレ率が2%をやや上回っても、利上げを開始しないとの見方は少なくない。

     加ドルは先週のリスクオフが続くか注目。米長期金利の一段高への警戒感は払しょくされず、各国の緩和策を背景に進んだ株高に調整が入る可能性があり、警戒が必要。ただ、加ドル独自の売り材料が乏しく、加ドルの下押しは限られそうだ。

     カナダ中銀(BOC)は今週、市場機能が改善したことを理由に、1年前に流動性対策で導入した緊急措置を縮小すると発表した。BOCは5月10日で資金供給オペを打ち切り、コマーシャル・ペーパー、地方債、社債の購入プログラムは今後数週間に迎える期限で終了し、延長しないと決定した。

     国債購入プログラムの縮小開始時期については言及しなかったが、市場では4月のBOC会合で債券購入規模を縮小するとの観測がくすぶっている。週間の債券買い入れ規模を現行の40億加ドルから30億加ドルに縮小すると見込まれている。

     BOCは3月の会合で経済が予想よりも底堅さを維持しているとし、第1四半期の経済成長予想を上方修正した。来週は加国内で1月のGDPが発表される予定だ。

    3月22日週の回顧
     米長期金利の上昇は一服するも、引き続き高い水準で推移し、一段と上昇することへの警戒感が根強かった。投資家のリスク選好志向が後退したことで、ドル買い・円買いが優勢となった。ポンドドルは1.36ドル台、ドル/加ドルは1.26加ドル近辺までドル高が進み、ポンド円は148円半ば、加ドル円は86円近辺まで押し戻された。

  • ◆豪ドル、経済活動再開が支えだが豪雨の経済的影響を警戒
    ◆翌週のRBAを前に貿易収支・小売売上高に注目
    ◆ZAR、CPIがSARBの目標バンド下回り上値が重くなるか

    予想レンジ
    豪ドル円 81.50-86.50円
    南ア・ランド円 6.90-7.50円

    3月29日週の展望
     豪ドルはもみ合いとなるか。今週は豪州から主だった経済指標の発表がなかったことから、欧州や同じオセアニアのNZの情勢で動いた。他国の影響をうけて豪ドルは弱含んだが、豪州自体には好悪両材料がある。

     まず、ポジティブな材料として、国内のコロナウイルス感染がほぼゼロを続けていることから、ビクトリア州などは規制を緩和し、人の集まりやスポーツ観戦観客数の規制も緩和すると発表したことが挙げられる。また小売店でのマスク着用義務が解除され、個人宅屋内は100人まで、屋外は200人まで人を集めることができるようになった。

     一方、ネガティブな材料としては、今週ニューサウスウェールズ州を中心に、50年に一度とされる豪雨が記録されていることが挙げられる。被害が経済にどれほど影響するか注目される。

     来週は31日に2月住宅建設許可件数、1日に2月貿易収支、2月小売売上高が発表される。市場は指標結果には小幅だろうが反応するだろう。ただし、6日に豪準備銀行(RBA)理事会が開催されることから、神経質な動きになりそうだ。なお、貿易面では中国への依存度が高い豪州だが、アラスカでの米中対談後にティーハン豪貿易相は、バイデン米政権が対中貿易関係改善の後ろ盾となろうとしていることを歓迎している。

     南アフリカ・ランド(ZAR)は上値が重くなるか。今週発表された南ア消費者物価指数(CPI)前年比は市場予想の3.0%を下回る2.9%だった。これは南ア準備銀行(SARB)のインフレ目標バンドの3−6%の下限を割り込んでいる。SARBは今週政策金利を据え置いたが、トルコをはじめとする新興国が利上げをしているのに対して、南アの利上げはまだ先になる可能性が高い。高金利通貨としてのうまみも他の新興国通貨と比較として薄く、ZARの上値を抑えそうだ。

     また、コモディティ価格の買い基調が弱まっていることや、株式市場も軟調に推移していることもZAR売り要因となりそうだ。なお、来週は31日に2月貿易収支、1日に3月ABSA製造業PMIが発表される。

    3月22日週の回顧
     豪ドルは軟調。欧州でのウイルス感染第3波の拡大と、それに伴う独・仏などのロックダウン再開などでユーロドルが年初来安値まで弱含んだことに連れて豪ドルも軟調に推移した。また、NZ政府が住宅価格のバブル抑制のため税制措置を発表したことで、NZドル/ドルが約4カ月ぶりの安値まで下落したことも、同じオセアニア通貨の豪ドルの押し下げ要因となった。

     ZARも弱含んだ。週末にエルドアン・トルコ大統領がアーバル・トルコ中銀総裁を解任したことで、早朝からトルコリラ円が暴落したため、同じ新興国通貨であるZARも売られて始まった。その後は急速にZAR売りが進んだことで調整が入る場面もあったが、注目されたCPIが減速したことや、株価が軟調に推移したことで上値は抑えられた。なお、SARBは市場予想通りに政策金利を3.5%に据え置いた。今回は全員一致での据え置き決定となった。

  • ◆ドル円は、バイデン大統領の第2弾経済対策と米3月雇用統計への期待感が下支えか
    ◆米3月消費者信頼感指数や3月日銀短観にも要注目
    ◆ユーロドルは、3月ユーロ圏消費者物価指数や2月独小売売上高に要注目

    予想レンジ
    ドル円 107.00-111.00円
    ユーロドル 1.1500-1.2000ドル

    3月29日週の展望
     ドル円は動きづらい展開か。3月期末決算に向けて、昨年3月期末の仲値108.83円付近を意識した動きづらい展開が予想される。

     ドル買い要因は、海外投資家の日本株売り・円売り、バイデン米政権の第2弾経済対策への期待感、改善が見込まれている米3月雇用統計となる。ドル売り要因は、3月期末決算に向けた本邦機関投資家のレパトリエーション(国外滞留資金の本国環流)、補完的レバレッジ比率(SLR)条件緩和の終了、極東の地政学リスク回避の円買いとなる。

     バイデン大統領は、31日に第1弾の新型コロナウイルス救済法案(1.9兆ドル)に続く第2弾の「ビルド・バック・ベター(より良き再建)」計画(3-4兆ドル規模)を発表する予定である。米国の経済回復への期待感が高まっており、3月消費者信頼感指数に要注目。
     
     米3月雇用統計は、失業率が6.1%で2月の6.2%から低下、非農業部門雇用者数は前月比50万人の増加で2月の37.9万人の増加から改善が見込まれている。予想通りならば、ニューヨーク株式市場や米10年債利回りの上昇観測が強まり、米連邦準備理事会(FRB)のテーパリング(資産購入の段階的縮小)への警戒感が高まることで、ドル買い要因となる。

     3月末で条件緩和措置が終了するSLRに関しては、米金融機関の収益悪化や2000億ドル規模の米国債売却への警戒感が高まっており、トリプル安の可能性が警戒される。

     バイデン政権と中国との対立が激化しつつあること、北朝鮮がミサイル発射実験を再開していることは、地政学リスクの高まりからリスク回避の円買い要因となる。

     3月日銀短観では、1-3月期実質国内総生産(GDP)が緊急事態宣言によりマイナス成長に転落する可能性が高まっていること、東京オリンピック開催にまつわる不透明感などから、ネガティブサプライズに要警戒となる。

     ユーロドルは軟調推移か。欧州中央銀行(ECB)が、域内経済の回復を脅かす債券利回り上昇を抑制するため、パンデミック緊急購入プログラムの下での債券購入を加速させる方針を示したこと、欧州連合(EU)と英国の北アイルランドやワクチン供給を巡る対立、中国とのウイグル人権問題を巡る対立、新型コロナウイルス変異株の感染拡大などがユーロ売り要因となっている。

     ドイツやフランスでの新型コロナウイルス変異株感染再拡大を受けたロックダウン(都市封鎖)やイタリアでの財政再建を巡るドラギ政権内の対立による解散総選挙リスクにも要警戒となる。ユーロ圏3月消費者物価指数が低下していた場合は、ユーロ売りに拍車がかかることで要警戒。

    3月22日週の回顧
     ドル円は108.41円から109円後半まで上昇した。ドル円は、米10年債利回りが1.70%台から1.58%台まで低下したことから108.41円まで下落した後、10−12月期米GDP確定値が前期比年率+4.3%と上方修正され、米10年債利回りが1.67%台まで上昇したことから109.82円まで反発した。
     ユーロドルは、英国とEUとの北アイルランドやワクチン供給を巡る対立、ドイツのロックダウン延長を嫌気して、1.1947ドルから1.1762ドルまで下落した。ユーロ円は129.94円から128.29円まで下落後、129円半ばまで反発した。

  • 【来週の見通し】
     堅調か。直近の急落に対する戻りを試す流れが続くと予想する。今週の日経平均は大きく下落したが、ファンダメンタルズが悪化したわけではなく、日銀の影響が大きかった。3月は配当が多い分、権利落ち後は見た目の水準が切り下がるが、今週、週後半に強い上昇が見られたこともあり、3万円より下では投資家の買い意欲が強い状態が続くと考える。4月相場に入り新年度が始まることから、ニューマネー流入への期待も高まる。ただし、週末には米国の3月雇用統計が控えており、それ以外にも国内外で経済指標の発表が多い。指標の結果や米国の長期金利の動向には、引き続き注意を払っておく必要があるだろう。

    【今週を振り返る】 荒い値動きとなった。先週、日銀が発表したETFの買い入れルール変更の余波が続き、日経平均の寄与度が大きいファーストリテイリングやソフトバンクG、値がさ株などを敬遠する動きが強まった。これが株安加速への警戒を強め、週半ばまでは売りが売りを呼ぶ展開。日経平均は19日から24日の4営業日で1800円以上下落し、28300円台まで水準を切り下げた。一方、米国の長期金利の変動に対しては、米国株が神経質な反応を示す場面が少なくなるなど、グローバル市場は落ち着きを取り戻し始めた。これを支えに25日、26日には大きく上昇。29000円台を回復して週を終えた。日経平均は週間では約615円下落し、週足では2週連続で陰線を形成した。

  • 今週の米国市場では、イエレン財務長官とパウエルFRB議長が23日に下院金融サービス委員会、24日に上院銀行委員会でコロナ支援法について証言を行う。パウエル議長は22日にも、BIS(国際決済銀行)の会合で講演を予定しているほか、今週はその他のFRB幹部による講演も相次ぐ。

    米国での金利上昇やインフレ懸念について、改めて静観姿勢が示されると一段の金利上昇と米国の株安、安全逃避によるドル高と円高という市場反応が注視される。反対に微妙に金利上昇のスピード面での警戒姿勢が見られると、米債金利の上昇が一服。全般的なドル安の材料となる反面、米国株の反発が支援されることで、クロス円では外貨が再上昇(円は再下落)となる可能性も無視できない。

    FRBに関しては前週末の19日、大手行を対象にした自己資本規制である補完的レバレッジ比率(SLR)に関する緩和措置を延長せず、期限の3月末で終了すると発表した。前週末には米国債の金利上昇や米国株の下落要因になっている。
    一方でFRBは「同規制が意図どおりに機能していない可能性がある」として、見直す考えも示唆した。今後SLR規制について、米国債や米銀の収益・融資などへの配慮余地が示されてくると、米国株の上昇とリスク選好によるクロス円での円安に作用する余地も残されている。

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