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◆豪ドル、経済活動再開が支えだが豪雨の経済的影響を警戒
◆翌週のRBAを前に貿易収支・小売売上高に注目
◆ZAR、CPIがSARBの目標バンド下回り上値が重くなるか

予想レンジ
豪ドル円 81.50-86.50円
南ア・ランド円 6.90-7.50円

3月29日週の展望
 豪ドルはもみ合いとなるか。今週は豪州から主だった経済指標の発表がなかったことから、欧州や同じオセアニアのNZの情勢で動いた。他国の影響をうけて豪ドルは弱含んだが、豪州自体には好悪両材料がある。

 まず、ポジティブな材料として、国内のコロナウイルス感染がほぼゼロを続けていることから、ビクトリア州などは規制を緩和し、人の集まりやスポーツ観戦観客数の規制も緩和すると発表したことが挙げられる。また小売店でのマスク着用義務が解除され、個人宅屋内は100人まで、屋外は200人まで人を集めることができるようになった。

 一方、ネガティブな材料としては、今週ニューサウスウェールズ州を中心に、50年に一度とされる豪雨が記録されていることが挙げられる。被害が経済にどれほど影響するか注目される。

 来週は31日に2月住宅建設許可件数、1日に2月貿易収支、2月小売売上高が発表される。市場は指標結果には小幅だろうが反応するだろう。ただし、6日に豪準備銀行(RBA)理事会が開催されることから、神経質な動きになりそうだ。なお、貿易面では中国への依存度が高い豪州だが、アラスカでの米中対談後にティーハン豪貿易相は、バイデン米政権が対中貿易関係改善の後ろ盾となろうとしていることを歓迎している。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は上値が重くなるか。今週発表された南ア消費者物価指数(CPI)前年比は市場予想の3.0%を下回る2.9%だった。これは南ア準備銀行(SARB)のインフレ目標バンドの3−6%の下限を割り込んでいる。SARBは今週政策金利を据え置いたが、トルコをはじめとする新興国が利上げをしているのに対して、南アの利上げはまだ先になる可能性が高い。高金利通貨としてのうまみも他の新興国通貨と比較として薄く、ZARの上値を抑えそうだ。

 また、コモディティ価格の買い基調が弱まっていることや、株式市場も軟調に推移していることもZAR売り要因となりそうだ。なお、来週は31日に2月貿易収支、1日に3月ABSA製造業PMIが発表される。

3月22日週の回顧
 豪ドルは軟調。欧州でのウイルス感染第3波の拡大と、それに伴う独・仏などのロックダウン再開などでユーロドルが年初来安値まで弱含んだことに連れて豪ドルも軟調に推移した。また、NZ政府が住宅価格のバブル抑制のため税制措置を発表したことで、NZドル/ドルが約4カ月ぶりの安値まで下落したことも、同じオセアニア通貨の豪ドルの押し下げ要因となった。

 ZARも弱含んだ。週末にエルドアン・トルコ大統領がアーバル・トルコ中銀総裁を解任したことで、早朝からトルコリラ円が暴落したため、同じ新興国通貨であるZARも売られて始まった。その後は急速にZAR売りが進んだことで調整が入る場面もあったが、注目されたCPIが減速したことや、株価が軟調に推移したことで上値は抑えられた。なお、SARBは市場予想通りに政策金利を3.5%に据え置いた。今回は全員一致での据え置き決定となった。