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【USD】ケース・シラー米住宅価格指数の掲示板

ブルームバーグによると、世界のリスク資産に大きな影響を及ぼす米国債市場の一角で、新たな売りがボラティリティーを高める恐れがある。

ゴールドマン・サックス・グループは、米景気回復で長期の実質利回りが新型コロナウイルスの危機前数年間の水準に向かって、40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)程度上昇すると予測する。
ポートフォリオ戦略および資産配分を率いるクリスティアン・ミュラーグリスマン氏は、「長期金利に今後ボラティリティーをもたらす主因は、実質利回りとなる可能性がある。実質利回りはファンダメンタルな全体像を反映するには低過ぎる」と指摘。「信じられないほど強い4−6月(第2四半期)になりそうだ。世界の成長は前年同期比で過去最速クラスになるだろう」と語った。

今月に反転するまで、米国債価格はあらゆる年限で下落しウォール街を動揺させた。インフレ率が勢いよく上昇すれば、市場は不意を突かれるリスクがある。
その場合、資産クラス間で資金争奪戦が起こり、割高な株式やクレジット商品のバリュエーションが押し下げられる恐れがある。

ミュラーグリスマン氏は「実質利回りはまだ、新型コロナ危機前5年間の平均を40-50bp下回っている。その頃の投資家は総じて長期の成長見通しについて極めて弱気だった」と指摘した。「リプライシングはすべて短期間に起こるとは限らず、数四半期にわたって起こる可能性がある」と付け加えた。
金利市場のボラティリティーには上昇余地があり、「少なくとも一時的には他の資産の消化不良を引き起こす可能性がある」とも述べた。
「市場はすでに成長とインフレ、利上げ観測をそこそこ織り込んだ。こうした期待が全て崩れた場合、ボラティリティーは一段と高まり得る。現在の利回り水準では、ゼロに近かった時に比べ、金利がいずれの方向にもより大きく動くことが可能だ」と分析した。