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当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。
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次第に底入れしていく相場
東京市場は、底練りから浮上へ
本日の東京市場は、しっかり上昇。日経平均は76円高の20,593円。
グローベックスはザラ場中、朝方にトントン、ないしは20-30ドル安の気配でしたが、そのうちプラスに浮上。さらに、前場後半から後場になりますと100ドル高に気配切り上げ。
上海コンポジット指数も常時プラスで推移していました。(大引け時点でも同じ)
セクターの物色では、上昇率上位にはシクリカル(景気敏感)系が多く、精密、金属、化学といったところが目立ちました。
先行指標となる半導体では、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>などベンチマーク級には、昨日あわやと思われましたが、本日はトレンドを崩さず反発しているところを見ると、問題なさそうです。
6日の最後の突っ込みから、東京市場もようやく底練りを脱し、浮上し始めたかもしれません。
本日の年初来安値更新銘柄数は、84銘柄。昨日が63銘柄でしたから、増えたのですが、200どころか100以下ですから、完全に底入れたという確認ができたわけです。 -
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みんなが「このへんくらいまでだろう」と思う日経の水準
なにが真実かはあまり重要ではありません。
運用で重要なのは、みんながどう思っているか、です。
たとえば、現在の日経平均がどこまで下がるかという点で言えば、よく言われているのはPBRが1倍を割れるのが、日経平均の2万円水準です。
したがって、これを割ることは無いだろうし、割っても一時的だろう、というのが、ごくごく一般的にある見方です。
市場が素直な場合には最大公約数の市場参加者がそう思う水準というのは、とても有効ですが、逆に(ここがむしろ重要です)、そのコンセンサスが破られた場合には、とんでもない下げになってしまうということです。総投げになるからです。
ここは注意いたしましょう。
8月の相場というのは、そもそも弱いというのが一般的なコンセンサスです。当レポートでもこの理由については、述べてきました。
ところが、逆に8月このコンセンサスが覆されたときには、(これを市場では「バスカヴィル家の犬」と呼びます)とんでもない上昇になってしまいます。
この夏、さて、皆が思うコンセンサスは、コンセンサス通りに素直に弱いのか。それともコンセンサスを覆す、とんでもない上昇に戻っていくか。
わたしは、近年の傾向としては、下ブレ(シェイクアウト)としての効果が今回の急落にあったとするなら、夏場から秋にかけて、相場がもしかしたらかなりの上昇になってくるのではないか、と期待しています。
戦略方針
日経ダブルインバースETF<1357>の買い持ち持続です。6週線、3週前の終値の二つを抜かない限り、日経レバレッジETF<1570>に入れ替えることはできません。 -
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なお、中小型株が比較的強いと言う印象があります。東証マザーズは、そーせい<4565>が2%級の下げであったにもかかわらず、しっかりプラスで終わっているところを見ますと、全体的に堅調だったということになります。ただ、見ようによっては、新興銘柄の決算発表は大型株の後で、むしろこれからピークがやってくるということからしますと、単純にリスクを取る動きが始まっているのだとも言い難いものがあります。
シェイクアウト(振るい落とし)は終わったのか?
以前、解説したことですが、薄商いの膠着状態がずっと続いていた後に、この大きな相場滑落となりました。
当レポートでは、このシナリオについても想定していたのを覚えておいででしょうか。
得てして、膠着状態から上にブレイクするときには、相場は余計な買い手を振るい落とす「シェイクアウト」の相場が発生したりすることがある。
これは、一応警戒しておきましょう、ということで述べていたものです。
もし、これが景気終焉、相場終焉ということであれば、シェイクアウトで済むわけではありませんが、もし、シェイクアウトだとすれば、おのずと戻るはずです。中途半端な買い手が、恐怖感から投げ落とされて、コアな確信犯的な買い手だけが残るわけです。
需給は軽くなります。日柄も関係するでしょうが、このケースの場合は、底入れしさえすれば、早晩上昇相場に転換していくことも十分期待できるわけです。 -
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上にブレイクする前の、振るい落としは終わったのか?
「静かな」SQ前の水曜日
昨日、日経平均がザラ場で大きく下げ幅を縮小したのに続いて、本日上昇転換することが期待されていましたが、寄り前の時点で日経CME先物や先物夜間取引は、たいした幅で上がってはいなかったことから、危ぶまれてはいました。
本日、日経平均自体は伸びきれず、むしろ続落、ということになりました。4日続落です。
よく朝方の下落幅を引けまでには縮小したのですが、結局昨日が底入れとなるチャンスを逸しました。
ちなみに、グローベックス市場ではNYダウ工業株先物が130ドル安まで気配を切り下げていったので、これも指数の足を引っ張ったかもしれません。ダウ工業株の場合、昨晩311ドル高でしたから、このくらいの短期利益確定による反落はあったとしても、不思議ではありません。引け時点では77ドル安にまで改善しています。
本日は、通常であればSQ前の「荒れる水曜日」でしたが、先週から大荒れだったからでしょうか、「静かな水曜日」でした。
これで4日間、相場が崩れた期間の下落幅は1,022円。ほぼ1,000円安です。
明暗を分けた業種別騰落
その元凶、つまり指数を重くしていたのは、あろうことか半導体でした。信越化学<4063>、アドバンテスト<6857>、ひどいのはSUMCO<3436>でしょうか。このあたりが、どうしても指数を重くしていた観があります。
いささか今日の半導体の弱さにはがっかりさせられるものがありました。
OLC<4661>が高値更新しているのは、ディフェンシブということなのでしょうが、それ以上にやはり夏休みというシーズンストックとして買われている側面が強いのではないかと思います。それは、OLCにとって景気の取り込みの重要な時期であるということからすると、単純なディフェンシブとも言えない気がしています。
東証REIT指数が高値更新をしているというのは、まさに確定利回り商品ですから、半導体が弱いのと対照的に強いという点、これは理解できます。
確かに業種別騰落を見ますと、圧倒的に上昇はディフェンシブ・内需系、下落は景気敏感系とはっきりしています。 -
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本質はチャイナショックである
ここ3日間にわたる、内外株式相場の滑落というものは、一見すると米国景気悪化と見間違えそうですが、この点はほとんどなにも変化がありません。
むしろ雇用統計で、賃金上昇率が思いのほか強かったということからみても、むしろこの線は無いでしょう。
それよりも、本質はやはり人民元急落、1ドル7元の壁が決壊したことが大きいでしょう。
そうだとすると、FOMC後、本来であれば「利下げ」織り込み、一巡から株高となり、国債は利益確定で売られて長期金利は上昇してもおかしくなかったのが、どういうわけか株高でも長期金利は一段と激しく低下(国債が買われた)したことも説明がつきます。
つまり、中国から資金流出があり、それが良質のマネーの場合には米国債を買い、投機的なマネーはビットコインをドル建てで買いにいった、という構図です。
いずれも価格上昇しているわけです。
このように、中国発信の金融危機を警戒する動きがこの3日間の下げの本質だとすると、おそらくこれは早晩落ち着き、反発する類のものだろうと考えられます。
戦略方針
すでに日経ダブルインバースETF<1357>の買い持ち持続です。6週線、3週前の終値の二つを抜かない限り、日経レバレッジETF<1570>に入れ替えることはできません。 -
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一番わかりやすいこの二つをまずはしっかり押さえて今後数日の相場を見ていきましょう。
戦略方針
すでに日経ダブルインバースETF<1357>の買い持ちとなっていますので、これは反転するまではホールドです。
具体的には、週足の6週移動平均線、21,360円前後を奪回しない以上は、1357の処分は無いということになります。 -
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中国は、先週からトランプ大統領による関税引き上げ第四弾という攻撃にさらされ、一方内部では香港騒動が、騒乱に発展しつつあり、内憂外患に陥っています。
とくに香港では、公務員ですらデモに参加するという状況に陥っており、習近平政権の重大な政策変更が、あらゆる面で問われている状況です。
折しも、秘密会議ですが現政権首脳部と、元老たちとが一堂に会する北戴河会議が3日から行われているようですから、アメリカも香港も、これにタイミングを合わせて、中国に対する揺さぶりをかけたというのが本当のところかもしれません。
うまく作用すれば、北戴河会議は元老たちによる現政権への批判・避難による突き上げがなされるでしょうから、習近平政権も政策方針を大きく転換を余儀なくされるかもしれません。
中国としては、一番怖いのは人民元安に反映されるような、資本の流出です。
もし、この人民元安が下げ要因の大部分だったとするなら、この下げ相場は自ずと戻すはずです。
また、資本流出であれば、そのマネーの行き先は、筆頭が米国以外考えられないでしょう。米国10年国債利回りが先週末からやけに低下の度合を強めているわけです。
底入れのポイントは二つ
いろいろな底入れのシグナルを考えておくべきなのでしょうが、一番簡単なのは二つです。
(年初来安値更新銘柄数)
一つは、年初来安値更新銘柄数が、最大値をつけて減少に転じるかどうかです。
先週末2日の相場では、東証一部では271銘柄でした。本日は516銘柄です。
これがピークアウトして減少してくると底入れです。200銘柄を割ってくるようだと確実でしょう。この年初来安値銘柄数の変化は、ほぼドンピシャないしは一日くらいの差でかなり正確です。
今日がピークになる可能性が高いのではないかと、個人的には思っています。
(出来高)
もう一つは出来高です。
出来高先行の原則を思い出しましょう。東京市場の出来高が、最大値をつけて減少し始めたら、指数の下落はまだその後も数日は続くかもしれませんが、早晩反転してくると見てよいでしょう。
つまり、売り圧力が減退し始めたということです。本日は若干ですが、先週末の出来高を下回っていますから、明日さらに減少すれば、売り手が一気に後退したということになってきます。 -
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底入れの準備をしておきましょう
日米続落商状
先週末の米国株続落を受けて、本日の東京市場も大きく続落。
日経平均は366円休の20,720円でした。一時は573円安、20,514円まで下落する局面がありました。12時半の時点でした。
業種としては明らかに105.77円までの円高ですから、どうしてもディフェンシブセクターの下げ率のほうが、景気敏感セクターよりは小さいのです。
グローベックス市場の米国株先物でかなり本日の日経平均は左右されています。
朝がたはNYダウ工業株先物が90ドル安から、ほぼトントンまで戻したりする局面茂あったのですが、その後100ドル安まで気配を切り下げてゆき、前場終わりには250ドル安まで気配切り下げ幅を拡大していました。後場には300ドル超の気配切り下げとなり、日経平均も300円安の値幅から400円級、500円級という下落幅へと拡大。
引け時点では、グローベックス(NYダウ工業株先物)は258ドル安でした。
下げの要因は、人民元安~これが問題なら、相場は戻す
ついに、人民元が崩れました。恐らく本日の下げの一番大きなポイントはここだったのでしょう。
対ドル・レートは先週末2日の時点では6.9450まで下落しており、5月いらいの揉み合いだった6.931(終値ベース)を割り込む人民元安にはなっていましたが、微弱なので、週明けどうなるかは不透明でした。
それが本日は一気に7.0317まで急落。過去、中国当局が絶対防衛ラインとしていた6.9台をあっさりを割り込んで人民元が下落したことになります。
本日上海コンポジット指数は続落で2841前後。0.91%下落。200日線の2825前後に接近。 -
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花王売り、トヨタ買い
象徴的なベンチマークにもそうした色合いは反映されています。
決算発表を嫌気したディフェンシブのブルーチップ花王<4452>が3日続落で、完全に相場が壊れてしまいました。
一方、以前から堅調さを維持していた景気敏感系の指標銘柄・トヨタ自動車<7203>は1%と値幅をもった上昇。
このへんに、相場の物色動向をかいまみることができるような気がします。
なお、OLC<4661>は高値更新ですが、これはおそらくディフェンシブのベンチマークというよりも、夏休みというシーズンストック的な意味合いが強いのではないかと想像しています。
戦略方針
日経レバレッジETF<1570>の買い持ちです。微妙に6週線を割っているので、大変判断に困ります。今のところは1570のホールドのままです。 -
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長期金利が上昇してくるかどうかが課題
本日は、FOMC後、初の東京市場。米国市場が下げて終わっていたことから、東京も軒並み主要移動平均線を割ってスタート。
25日線、200日線、3月の月中平均、そして一時は最終防衛ラインの50日線もわずかに割り込む有様。
ただ、これはすでに述べていたように、第一次反応ですから、まったく当てになりません。この後、売り一巡して、相場が落ち着いて、そこからどう動くかがポイントでした。
早ければザラ場の東京でその兆候が表れるだろうとは考えていました。
グローベックス市場ではNYダウ工業株先物がトントンから20ドル高の気配でしっかり。これを受けて東京市場もプラス圏に浮上。
後場東京市場が一時再び甘くなったのは、中国上海市場が続落となっていたためでしょう。米中協議がどうも今のところは不調のようですから、それが嫌気されている可能性はあります。上海コンポジットは50日線割れ(東京引け時点)。
結局本日の東京市場は、19円高の21,540円。
グローベックスは東京の引け時点ではNYダウ工業株先物が20ドル安と小甘く、今晩のアメリカで本格的に第二次反応となってくるわけです。これも期待としては反発ということなのですが、明晩の雇用統計から来週末の日本のSQまでは、月間で一番下がりやすい「アノマリー」です。ここをしっかりしのいでくれることを期待しています。
銀行株が上昇している
この状況下で、東京市場は前場の前半でたちまちプラスに浮上。
第二次反応が、「長期金利上昇を伴う株高」という最も理想的な相場展開になっていくかどうかは、二つのポイントでした。
一つは、半導体のような先行業種が売りに抗って上昇できるか。
もう一つは、銀行株が上昇できるか。(みずほ<8411>、三菱UFJなど大陽線)
この二つでした。
そして、両方とも満たした一日となったことで、恐らく第二次反応は、今後米国10年国債利回りが上昇し、それにともない国債→株への資金シフトが進んで、上昇トレンドに回帰するというシナリオが、一応は現実味を帯びてきたというところです。
まだFOMC後1日なので、確証はありませんが、期待はしても良いのではないでしょうか。為替もドル円は109円台に乗せています。これもいわば米国金利上昇を見越しているとすれば、説明はつきそうです。 -
決算発表時のポイント
本日の日経新聞朝刊では、業績「進捗度」で相場に明暗が分かれているという解説がありました。
記事によると、景気減速中であるだけに、利益成長率の高さで銘柄ピックアップをするにも、選択肢が少ないので、4-6月期決算が計画に対してどのくらいの進捗状況かで選別しているという内容です。つまり、進捗率が高く、業績下振れリスクの少ない銘柄に資金を投下したいということのようです。
ただ、記事中には、田辺三菱<4508>、大阪ガス<9532>をはじめ、10銘柄ほどの例が挙げられており、田辺三菱の場合進捗率はなんと138%、大阪ガスは52%と非常に高い進捗率ですが、重要なことはいずれの銘柄も主要移動平均線の下にあり、下降トレンドがまったく好転していないようなチャートだということです。
つまり、上がれば上がるごとに、後から後から「やれやれ」の売り手が続々と圧力をかけてくるというリスクの高い銘柄だということです。
リスト中で、この種の「売り手が少ない」、選択する価値のある銘柄といいますと、アドバンテスト<6857>、ファナック<6954>、アコム<8572>、日立<6501>くらいのものでしょう。
中でもアドバンテストは突出して優先度が高いと当レポートでは考えています。
ファンダメンタルズさえ良ければ(ここでは進捗率だけのことですが)どれを買っても良いというわけではない、ということです。
戦略方針
日経レバレッジETF<1570>の買い持ちです。今のところはドテン反対売買のシグナルが点滅しているのですが、はっきりしないのでホールドにしています。 -
昨日の意外高、本日想像以上の下げ
日経、5日線割れから、さらに25日線割れ下落
はっきりしません。
昨日の日経平均は思ったより上がった印象でしたが、本日は想像以上に下げました。5日線割れから、25日線割れ、一時200日線に接近する急速な下げ。その後下げ幅縮小して25日線で揉み合い。
最終的には187円安の21,521円。
昨晩米国市場の総合株価指数が軟調であったこと(たいていの人が、輸送株やラッセル2000、ジャンクボンドの逆行高を重視していないのでしょう)、そして本日上海コンポジット指数が25日線を超えられずに突き放たれたこともあって、東京市場はなかなか戻すきっかけをつかめなかったということでしょうか。
基本、今晩明らかになるFOMCとそれに対する米国株市場の反応待ちですから、薄商いの中、いいように上に下にブラされているのでしょう。
業種別動向では、電力や医薬品が上昇しているくらいでしたから、おのずと相場の中身は逃げ腰の一日だったということです。
昨晩欧州市場ではドイツDAX指数が2%超の大幅下落。
アジア時間では、グローベックス市場でNYダウ工業株先物は70ドル高の気配。
アップル決算が、センチメントを支えた
ただ、日本時間の未明にアップル(AAPL)が決算発表をしており、これが効いたようで半導体は軟調とはいえ、きわめて軽微な小甘い相場展開で済んでいます。
アップルは、4-6月の売上は3四半期ぶりにプラス1%と、業績悪化に歯止めがかかったかどうか。アフターの気配は4.4%の切り上げていました。
もう一つは、やはりソニー<6758>でしょう。昨日の決算発表で18%の営業増益。4-6月期はスマートフォン向け半導体センサー好調ということでした。
ゲーム分野で競合している任天堂<7974>(ディフェンシブ)が同じく決算を受けて25日線から下放れたのとは対照的に、ソニーは7月以降の高原状態からギャップアップで高値更新です。
かなり明暗がわかれた2銘柄です。
ある意味、シクリカルにマネーが入りたがっていること、ディフェンシブはしばらくお休みしたがっているという印象を受ける一コマでした。 -
半導体の先行性を信じられるか?
今後アメリカや世界の経済が、再浮上していけるかどうかは誰にもわからないのですが、兆候として顕著なのは、内外の半導体銘柄が高いという事実です。
本日も、信越化学<4063>、東京エレクトロン<8035>、スクリーン<7735>、SUMCO<3436>、そしてアドバンテスト<6857>といった大型が、いずれも高いのです。
アメリカの半導体SOX指数は直近相場で、史上高値更新を果たしています。
こういうことからすると、普通先行業種がこのような動きを見せているということですから、おっつけ実体経済も浮上してくると考えるのが自然です。
ピンチが続くルネサスエレクトロニクス<6723>でさえ5月29日を底値に、一貫右肩上がりで200日線を突破してきていることは、やはり半導体という「かたまり」としてなにかをアピールしているとしか考えられないのですが。
戦略方針
日経レバレッジETF<1570>の買い持ちです。今のところはドテン反対売買のリスクは免れ、若干ですが楽になりました。 -
(米国債の利払い)
そもそも8月は、2月と並んで米国の国債が利払いを行います。
8月は15日です。
このため、得られた金利を、米国債に再投資する場合はドル→ドルですから、問題ありませんが、もし、日本勢が日本の本国に戻す(還流する)という場合には、円買い需要が発生するので円高になります。
あるいは、ユーロ債や新興国債に投資するというのであれば、円はともかくとして、ドルはやはり売られることになります。
従って、2月・8月に円高になりやすいという一時的なアノマリーというものには注意しようということです。
(市場参加者がいない~思わぬ波乱相場の可能性)
為替市場においては、夏季休暇に入るため、実需筋の取引も減ります。
金融市場においてはなおさらそうです
従って、どのマーケットにしろ薄商い、閑散相場になりがちなので、あらぬ材料で上にしろ下にしろ大きくブレる可能性があるのが、この8月相場の特徴でもあります。
要するにこうした円高になりやすい環境が8月にはあるので、これと米国長期金利との綱引きということになります。とくに、FOMCで連銀が利下げをした場合、当面次の利下げは材料性がなくなりますから(織り込み済み)、年初からずっと買われてきた米国債を利益確定しようという動きが、ここから秋に向って増大してくるはずです。つまり、10年国債利回りは上昇する可能性が高いということです。
これはすなわち、ドル高圧力です。
これと、先述の3つの円高圧力が綱引きするわけです。
結果、どういう相場展開になるかは、フタを開けてみなければわかりません。 -
日銀、政策変更無し
日経平均は5日線奪回
朝から意外感のある上昇で始まった東京市場ですが、次第に頭打ち。21,792円まで上昇した後は、上げ幅縮小となりました。
5日線を巡る揉み合いの末、最終的には92円高の21,709円。
5日線は21,690円ですから、これを上回り、すべての移動平均線を超えたことになります。残念ながら、7月25日の高値を抜いて終わることはできませんでした。
業種では、上昇セクター筆頭が電力ですから、正直相場全体としてはまったくやる気無し、ということになります。個別の大型株では、昨日決算で急落したキーエンス<6861>が大陽線で反発。半導体はもちろん、トヨタ<7203>などの輸送株も堅調。セクターの動きとは、ややちぐはぐな印象です。
外部環境では、グローベックス市場で、NYダウ工業株先物が20-30ドル高で気配が推移。
中国上海コンポジット指数は上昇して25日線を突破。これで、すべての移動平均線を突破したことになります。上海も一応、安全圏に入ったことになります。
日銀、動かず
日銀の金融政策決定会合は、政策変更なく、フォワードガイダンスの変更もありませんでした。基本的に米FOMCの結果がはっきりしないうちに、日銀がなんらかの政策変更などするわけもないので、当初からわかりきっていた話ですが、強いて言えばフォワードガイダンスに含みを持たせるかどうかくらいでしたが、それもありませんでした。一段の円高を期待する向きには、失望という結果になっているわけです。
8月相場の円高リスク
本日の日経新聞朝刊には、8月の円高リスクの解説がありました。
概ね、日頃当レポートで解説している内容です。
(投機筋の円ショート・ポジション)
現在、ヘッジファンドのシカゴにおける大口建て玉を見る限り、ここ2年近く円ショート(空売り)ポジションが続いていました。これが、急速に縮小しており、現在ほとんどショートポジションが無くなってきています。つまり、手仕舞い買戻しです。
ゼロ近傍になっている彼らの円ポジションが、今後再び円ショートの積み増しを再開するのか、それとも逆に円ロング(買い)ポジションの積み上げになっていくか、がポイントになります。 -
相場は押してもやむを得ないタイムゾーン
今週はなにしろイベントが目白押です。
前半から水曜日(31日)まで、日銀会合、FOMC、米中協議、日本企業の4-6月決算発表集中となります。
後半は週末金曜日に米雇用統計発表、そしてトヨタ自動車の決算発表が控えています。
この雇用統計から来週末金曜日の日本のSQまでが、一番月間では下がりやすい「アノマリー」期間になります。
従って、押しが入ってくるとすれば、今週から再来週の間に起こりうるわけです。
相場は押して当たり前。下がらなければラッキーというくらいのものです。
戦略方針
日経レバレッジETF<1570>の買い持ちです。しかし、週足のルールである6週移動平均線を割り始めているので、ドテン反対売買のシグナルが点滅し始めています。これを割ると、ドテン反対売買の判断を迫られます。
それを早めに行うか、それとも微弱な下げにとどまるのなら、週末確定足が決まる直前までぎりぎり待ってみるということにするか、それは相場次第です。 -
日経5日線割れだが、主要3線が岩盤サポート
7月はほぼ横一線の膠着相場
日経平均は前半下げて始まりました。
日中のアノマリーは前場の場合、10時から10時半の売買一巡ですが、ちょうど10時に本日安値の21,518円まで下げて、そこから切り返し。
その後は、やはり大きなイベント目白押ですから、週初の段階からポジションを積極的にしようとは思わないのでしょう。むしろ益出し優先なのか、ポジションを軽くしようということなのか、軟調な一日で終わりました。一応下げ幅縮小です。
結局日経平均は41円安の21,616円。
5日線を割りましたが、25日・50日・200日線の主要3線が次第に収斂する帯域が、岩盤のようになって日経平均の値崩れを支えている格好です。妙な動きがあったのは、引け際です。いきなり出来高を増やしてぽんと21,574円から21,616円に切り上がって終わりました。売り方が一日にわたって都度売り叩いてみたものの、崩れないので買い戻したと言う感じでしょうか。
最終防衛ラインは50日線、21,282円です。そして国内機関投資家が一番気にする損益分岐水準が、3月の月中平均、つまり21,414円です。
ちなみに、200日線が21,490円、25日線が21,518円。
本日終値 21,616円
25日線 21,518円
200日線 21,490円
3月の月中平均 21,414円
50日線 21,282円
本日、外部環境も静かでした。グローベックス市場ではNYダウ工業株先物が20ドル前後の気配切り下げ。上海コンポジット指数は東京引け時点では0.22%の下落と軽微でした。
様子見マネーは、ディフェンシブに逃避
当初、東証REIT指数の高値更新をはじめ、任天堂<7974>やOLC<4661>の切り返し・続伸というように、ディフェンシブ系がしっかりで、景気敏感系、とくに設備投資関連は下落するものが目立っていました。
センチメントを悪化させたのは、やはりキーエンス<6861>の値崩れでしょう。200日線割れまでありました。
ただ、東京エレクトロン<8035>は下げたとはいっても、軽微なものに留まっていますから、意外に株価変動率の高い半導体はしっかり耐久力を見せています。 -
この点を記事は指摘しているわけで、その解釈としてはごく一般的なもので、日米欧州で利下げ期待が強まっている中、金利低下なら、有利子負債が多い大型株は金利負担が減るということから、株価が上昇しやすい。また、逆に増資による自己資本増強が普通である新興株の場合には、無借金経営であるところも多いので、金利低下のメリットをそれほど享受できません。従って、株価の動きとしてはこういう局面では、大型株有利、小型不利という相対的な傾向が発生するというわけです。
確かにそうでしょうが、新興株、とりわけ公開してまだ1-2年といった若い銘柄の場合、必ずしもそういうことばかりではないでしょう。
記事が例として列挙していた13銘柄のうち、少なくともトレンドが崩れているわけではないものに、弁護士ドットコム<6027>、TKP<3479>、そしてメルカリ<4385>がありました。
いずれも長期成長性の高い企業だと思います。
ポジション管理
余計な、細かいことなのですが、個人的に気になっている点があります。
日経平均は7月に入ってから、ずっと事実上揉み合い続きです。
しかも非常に薄商いです。
こういう膠着状態の後というのは、たいてい上にブレイクすると以前も何度か述べました。
しかし、その場合であっても、直前にはいったん下にブレすることが、膠着相場の最終局面には往々にしてあるものです。これは、ダマシなのですが(振るい落とし=シェイクアウト)、本当にそれで相場が終わっていくことも当然あるわけです。今回はとくにFOMCを境に、相場つきががらりと変わる可能性があるわけで、上下、どちらのシナリオかまったく読めません。
ダマシなのか、本当に相場終焉なのか、この判断がつきにくい、膠着相場の末の下ブレではその本質を見逃さないようにしないといけません。これが難問です。
戦略方針
日経レバレッジETF<1570>の買い持ちでホールド。 -
ゴールドマンが円を有利とみなす根拠は、記事によれば、金を買う権利(コールオプション)の価格が、円のコール・オプション価格に比べて割高になっているので、円が相対的に有利だということのようです。
これとは反対に、あくまで今月、金買いを推奨したのは世界最大のヘッジファンド、米ブリッジ・ウォーター・アソシエーツです。
さて、どちらに軍配が上がるのでしょうか?
物色の変化に注意しよう
まだFOMCではないが、何がどう変化するのかは、いつもの定点観測項目を引き続きウォッチしていれば良いでしょう。
26日の日経新聞朝刊には、「好調な上昇トレンドを続けているREITに不吉な経験則」ということが解説されていました。
例年どういうわけか、REITは7-9月に下げるというのです。一種のアノマリーでしょう。
記事の分析では、日本リテールファンド投資法人など「増資」の常連が8月決算期末であることから、増資による需給悪化がまずある、と言います。
また、地銀など低金利下で運用難にあえいでいる金融業界が、こぞってREITを購入してきたわけですが、9月の中間決算に向けて利益確定を出しやすい、というのが二つめの理由だとしています。
確かに、夏場、REITが弱いということは、東証REIT指数を見てもはっきりわかります。
新興株が資金流出で低迷というのは、本当か?
これも本日日経新聞朝刊記事です。
足元では、半導体など大型のハイテク株中心の上昇が目立っています。
これとは反対に、新興株(とくに東証マザーズ銘柄)は、チャートが崩れてしまっているものが多いです。 -
様子見に徹した東京市場。7月1日以来事実上膠着。
日経平均は週末反落、5日線を死守
日経平均は、98円安の21,658円。5日線を一時は割りましたが、最終的には防衛。
基本的には前日までの需給の反転ということなのでしょうが、だからといって半導体始め景気敏感株がことさら下落が激しいというわけでもありません。
ディスコ<6146>は6.8%とかなり大きな下落率になっていますが、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>などきわめて軽微な下げにとどまり、せいぜい甘い程度に終わっているもののほうがむしろ多いでしょう。
ただ、これまで一時的に逆風であったディフェンシブ系は、東証REIT指数、任天堂<7974>、OLC<4661>などは反発していますが、これも小幅な反発に留まっています。
要するに、今晩発表予定の米国GDPを控えて、様子見になっていたということなのでしょう。
米GDP発表前
今晩、アメリカでは4-6月期のGDP速報値が発表されます。
1-3月期は3.1%という驚くべき成長率の高さでした。これには、在庫の増大がかなり寄与していたということでした。在庫というものは、景気拡大期であれば需要増大を先取りした動きですから非常に良いことですが、売れなくて残った在庫が増大しているということであれば、景気は後退していることになってしまいます。
今回の4-6月のGDPが後者の懸念を払拭できるでしょうか?
金より円を買えは本当か?~ゴールドマンの説
先日、日経新聞に紹介されていた米ゴールドマンザックスの説です。相場ショックが起こった場合のマネーの避難先として、ゴールドマンが上げたのは、金よりむしろ円だという考え方です。
これは米ゴールドマンザックスが顧客向けレポートで推奨し、市場でも話題になったようです。
伝統的に金や円は安全資産としてみなされることが多かったのですが、金先物価格はすでに6年ぶりと言う高値圏にあり、円は相対的に割安であるという判断のようです。
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