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>>12971

■データ発掘競争激化、それでも取れぬ超過リターン

――資産運用におけるAI活用のトレンドを教えてください。

「インターネットの普及で情報のデジタル化が進展し、誰でも多様な形で膨大なデータを扱えるようになった。2005年ごろからはデータの広がりと資産運用への活用があっという間に進み、米国を筆頭にデータ先進国では超過リターンを示す「α」(アルファ)は小さくなっている」

「個人投資家のデータ収集能力はいまや、プロのファンドマネジャーと比べても遜色ない。新しいデータを利用して仮にαが出せても、同じような投資をする人がすぐに登場するため、αが縮小するまでの時間が極めて短くなった」

「足元では『ビッグデータ』をどう生かして(システムなどを)開発するかに市場参加者の関心が集まっている。最近、米国のある大手運用会社の幹部が来日し、日本で皆にまだ使われていない『使える』データを探していた。今後はこうしたデータの発掘競争が激化するのではないか」

「例えば、POS(販売時点情報管理)データや個人の信用情報、医療情報といった嘘がつきにくかったり秘匿性が高かったりする情報の価値は高い。運用にうまく活用できるデータを見つけた人が勝てる状況が当面は続くだろう。それでも、いずれそうしたデータすら(ありふれた)コモディティー(商品)と化し、データではαを出せない世界が訪れるだろう」