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ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2017/05/24〜2017/05/25

ソフトバンクも大型投資 エヌビディア、AIで覇権固める
2017/5/25 9:36日本経済新聞 電子版

その2

 米フェイスブックや米アマゾン・ドット・コム、中国・百度(バイドゥ)など世界のAI開発のトップを走る企業もエヌビディアのGPUを使っている。開発者への支援ツールを整えており、ロボット開発、画像診断、画像監視、商品や顧客間のマッチング、投資の判断、設計の自動化などにも幅広く使われている。

 もちろん「現状では半導体全体の中でまだ市場が小さい」(米半導体大手クアルコムのデレク・アバール・プレジデント)のは事実だ。だが、巨大な市場が後ろに控えている。自動運転車だ。

 自動運転車を開発する独アウディや米テスラは初期段階からエヌビディアのチップを前提に開発を進めてきた。独メルセデス・ベンツや米フォード・モーターなどに続き、慎重なトヨタもついに開発で提携した。エヌビディアが自動運転車向け半導体の業界標準を事実上握っているからだ。

 「エヌビディアは自動運転向けエコシステム(経済の生態系)づくりで確かに先行している。だが、我々も様々な企業と協議している」。クアルコムのアバール氏もエヌビディアの実力を認める。挽回を急ぐクアルコムは昨年、自動車向けに強いオランダ半導体大手NXPセミコンダクターズの買収に、半導体業界史上で最大となる5兆円超を投じた。

 エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は5月の自社イベントで「(半導体の集積度が2年で倍増する)『ムーアの法則』崩壊後の世界で、半導体の技術進化をけん引するのはGPUだ」と力強く語った。いずれインテルを超えるという明確な意志を感じさせた。

 一方、ムーアの法則を作り、実行してきた米インテルのステイシー・スミス上級副社長は「インテルのトランジスタあたりの製造コスト低下ペースは変わっていない。業界より3年は進んでおり、インテルではムーアの法則は死んでいない」と反論する。

 GPUは通常CPU(中央演算処理装置)と組み合わせて使うため遅延がある。CPUだけで完結するモデルを採用するインテルのAI向け半導体の方が処理速度で優位に立てるといるのが同社の主張だ。