川崎汽船(株)【9107】の掲示板 2019/04/08〜2019/08/16

2019/07/11 12:17
<NQN>☆バルチック海運指数が５年半ぶり高水準　鉄鉱石高騰で船腹需給引き締まり
　鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数（1985年＝1000）が2014年１月以来５年半ぶりの高水準に上昇した。10日は前日より18ﾎﾟｲﾝﾄ高い1777だった。

　背景にあるのはばら積み船の引き合いの強さだ。ブラジルから中国に向けた鉄鉱石輸出が、春先の出荷遅れ分を取り戻すべく活発になっている。「ブラジルの資源大手ヴァーレが持つ自社船の多くが中国や東南アジアに向かい、仕向け地の東西バランスが崩れたことで、ヴァーレによる船の調達が強まっている」（海運市場の調査・分析を手掛けるトランプデータサービス）という。オーストラリア積みの鉄鉱石出荷も増えつつあり、船腹需給の引き締まりを誘っているようだ。

　鉄鋼増産で中国での鉄鉱石価格が高騰し、ブラジルや豪州以外の産地からの出荷が出始めたことも用船料を押し上げている。「ウクライナから中国に鉄鉱石を運ぶ用船契約が成立するなど、用船料の高い地域にも積み地がばらけてきた」（同）ことも、指数の上昇につながっているようだ。

　このほか、米国とイランの対立が深まるなかホルムズ海峡周辺では複数のタンカーが攻撃される事件が起きていることなどを踏まえ、「保険料も大幅に上がっていると言われており、地政学リスクの高まりも意識されつつあるのではないか」（商品先物会社フジトミの斎藤和彦チーフアナリスト）といった声も出ていた。