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スルガ銀行(株)【8358】の掲示板 2019/02/28〜2019/03/04


銀行業界で独自の地位を固めていたスルガ銀行の復活は?

★★★★☆ (5段階中4 5が最高評価)

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 今、多くの銀行株がリーマンショック時の株価を下回っています。日経平均が当時の3倍以上なので、銀行セクターの不振が際立ちます。どうしてでしょうか。 

 銀行の仕事とは、「金貸し」、つまり、融資です。人を採用するにも、設備を増強するにも、お金がかかります。企業はまた、運転資金も必要です。企業の資金需要に対して、銀行がお金を融通することで社会全体にお金が行き渡るわけです。

 ところが、銀行業界には大きな課題があります。銀行の数が多すぎるのです。企業向けの融資競争が激烈ですので、金利が取れません。貸し出しの利息が1%も取れないという厳しい状況です。

 そんな厳しい貸し出し市場において独自の市場を開拓してきたのがスルガ銀行でした。創業家である岡野家がリーダーシップをとって業況を拡大してきました。1985年、岡野喜一郎会長(故人)、岡野光喜頭取(当時)のコンビは経営路線を変更します。

 当時、光喜頭取はまだ40才。若かったのです。慶応大を卒業後、米国留学。現地で米国の地銀を視察。米国を参考にします。たとえ無担保無保証であっても個人に金利を高く貸す米国地銀は儲かっていました。「リテール(個人向け)は儲かる」と確信を持った光喜頭取は経営方針を転換します。

 リテールは確率論で経営判断するしかありません。それから、スルガ銀行経営陣は、データベース・マーケティングを活用します。1999年にはリアルタイムで状況がわかるデータシステムを全店舗に配置しています。他の銀行がバッチで夜に処理していたのとは違って、スルガ銀行はコールセンターからリアルタイムで端末にデータを入力する対応でしたから、相当にテクノロジー重視であったのです。

 実際、コールセンターの人員は当時の銀行業界では最大規模だったそうです。