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(株)りそなホールディングス【8308】の掲示板 2015/12/26〜2016/02/28

金融機関の調達と運用を考えてみましょう

金融機関にとって調達の一番大きなものは「預金」ですね
りそなの場合
預金残高は 36兆7000億円
預金には預金利息0.025%と預金保険0.042%がかかりますので
36.7兆円×0.067% = 約246億円/年預かるだけでコストがかかります

運用の一番大きいのは「貸出」ですね
26.8兆円×1.26% = 約3,376億円/年・・・金利収入

金利収入とコストの差額約3,000億円が資金利益となります

預金残高と貸出残高の差額は約10兆円です
これを国債、地方債、株式に振り向け残りは日銀預金になっていました。

10年物日本国債利回り▲0.059%
5年物 日本国債利回り▲0.211%
日銀預金もマイナスになると、貸出と預金の差額10兆円は
業績の足を引っ張りこそすれ、預かっているメリットはありません。

金融機関として生き残るためには、貸出を増やし、預金を減らすことが重要です。

現在の新規の住宅ローン金利は変動モノで
メガバンクが0.625 ~ 1.075%
ネットバンクが0.539 ~ 0.889%
と1%を下回る水準となり、固定モノでも1%台前半となっています。

りそなの貸出平均金利は現在1.26%ですが、
仮にこれが1.0%まで現在の水準から0.26%引き下がると、
26.8兆円 × ▲0.26% = 約▲670億円/年 減収です

住宅だけでなく、貸出平均金利が下がっていくとボディブローのように
金融機関の足を引っ張ります。

貸出金利が1%になると、3,000億円のりそなの資金利益が、
2,000億円程度まで下がってしまいます。

どうですか?金融機関冬の時代がお分かりになりますよね。
知恵を使って生き残り策を考えないと、日々業績が悪化していきますよ。