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住友商事(株)【8053】の掲示板 2021/01/13〜2021/04/02

>>14

住友商事、中古EVの電池をつなげて大型蓄電設備に

住友商事は電気自動車(EV)の中古電池を活用した大型蓄電設備の開発に乗り出す。最大で1千台分の電池を使い、2023年度にも発送電網につなげる。太陽光や風力など出力が不安定な再生可能エネルギーと組み合わせれば、電力の需給調整の役割を担える。欧米では定着している電気の需要と供給のギャップを蓄電池で埋める事業は日本でも将来立ち上がるとみられ、体制を整える。

住商が開発を進めるのは700~1000台程度の中古EV電池をつかった大型蓄電設備。同社は10年、日産自動車と共同でフォーアールエナジー(横浜市)を設立し、中古のEV電池を使った蓄電池の開発に着手した。15年には36台分の中古EV電池をつなげたコンテナ型蓄電池を開発した。同社はすでに残っている容量が異なる中古EV電池をつなげる基礎技術をもつ。この技術を応用し、より容量の大きい大型蓄電設備の開発を進める。具体的な開発場所や中古EV電池の接続方法などは今後詰める。

住商が大型蓄電設備に乗り出すのは4月にも設立される「需給調整市場」に参入する狙いがあるからだ。予測される発電量と実際に供給された発電量には差がある。電力の余剰分を蓄電池にため、不足分を蓄電池から放出するといった「調整力」を送配電事業者に提供し、対価を得ることを目指す。

住商は15年から、36台の中古EV電池を使った実験を実施している。鹿児島県の甑(こしき)島で、九州電力が管轄する発送電網につなげ、変動が大きいとされる太陽光発電や風力発電の電力を融通させる実証を重ねる。蓄電池は再生エネ発電設備に個別に接続するのが一般的で、蓄電池を発送電網につなげた取り組みは国内でも珍しい。