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任天堂(株)【7974】の掲示板 2019/04/25

保守的な任天堂の業績予想はいつものことなので聞き流します。

自分が注目しているのはVGChartzに掲載されているハードの週次の世界売り上げ高の推移グラフです。これを見るとスイッチの売上高は前年同時期よりも今年の方がコンスタントに4割りくらい多いことがわかります。その理由は何かと言うと欧州での売り上げが上がっているからです。欧州はプレステの牙城でしたが、去年のクリスマスシーズンからスイッチの売り上げが高まってきて、この増分が貢献しています。この調子が続くと来期の売り上げは2300万台くらいになる可能性があります。

しかもこれは中国を計算に入れていません。

任天堂の利益の源泉は自社ソフトの売り上げです。この自社ソフトの売り上げは、新規スイッチ販売に伴って計上される売り上げの他に、既存のスイッチ利用者からの売り上げがあります。

既存のスイッチの台数は約3300万台であり、その利用者が仮に2本づつ任天堂のソフトを買うと約3000億円の売り上げになります。さらに翌年はこの台数が5000万台をこえますから、既存顧客のソフト売り上げは約5000億円になり、これは翌年には7000億円、9000億円、1兆1000億円と増加しつづけます。

もしピークアウトを言うなら、スイッチの累計販売対数、すなわちアクティブユーザの増加のピークということになり、それはまだかなり先のことになります。

さらにこれまでの任天堂のゲーム機とスイッチとの違いは、ハード更新の方法の違いにあります。これまでの任天堂のゲーム機は世代毎に断絶があり、全ての環境や顧客基盤をリセットし、一から再構築していました。そしてそこで深刻な顧客の流出が起きていました。

しかしスイッチからはハード更新はスマホのようにソフト環境とハード環境が階層的に切り離され、ハード環境が更新されてもソフト環境の一貫性が保たれるため、これまでのような顧客流出やソフト流出は起こりません。

技術の進歩にあわせてハードは少しづつ高性能化しますが、それで利用環境の断絶は起こらないのです。

そればかりか、ハードの値段は次第に安くなり、ある段階でスイッチ本体は1万円以下になる可能性すらあります。こうなるともうハードはソフトのおまけのようなものになります。(NVIDIAは既にスイッチ本体と準同等品を1万円で発売している)

課題はソフト開発の量的なキャパにあります。任天堂は人材の採用にも取り組んでいます。