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(株)ブイ・テクノロジー【7717】の掲示板 2018/01/06〜2018/01/24

 今日は一気に昨年11月の戻り高値を更新しました。次は、昨年5月の高値更新です。まあ、ほっておけば2019・3期の予想EPSに応じた株価になりますから、一喜一憂しなくてもいいですよ。

 それよりも、中国で半導体並びにディスプレイ新工場が続々と建設されている背景について考えてみましょう。

 第四次産業革命と言われている「AI並びにビッグデータ解析を活用して自ら考える工場」実現による「製造コストの極小化」に向けて各国が現在取り組んでいることは皆さんご存知のことと思います。
 代表的な名称として、ドイツの「インダストリー4.0」、米国の「インダストリアルインターネットコンソーシアム」、日本の「人工知能未来社会・経済戦略本部」などの巨大プロジェクトが始動しています。
政府機関、学界、大学・研究機関、半導体・部品・電子機器・製造装置メーカー、自動車メーカー、IT・通信企業が協調して21世紀の製造業の様相を根本的に変革する巨大プロジェクトです。
 それでは、中国ではどうでしょうか?「五つの基本方針」と「四つの基本原則」を掲げ、「三段階戦略」により、製造強国に向けた戦略目標の実現を図る「中国製造(メイド・イン・チャイナ)2025」計画が中国政府主導により実施されています。
「三段階戦略」とは、第一段階:2025年までに製造強国に邁進する、第二段階:2035年までに中国の製造業を世界の製造強国陣営において中堅水準にまで高める、第三段階:新中国成立100周年(2049年)に際し製造業大国の地位をより一層固めつつ、総合力で世界の製造強国のトップに立つことである。
 特に、その中では、次世代IT、ハイエンド設備・新素材などの重点分野の支援強化、多次元 の資本市場の整備と企業の国内外での資金調達と海外での資源 開発、R&Dセンター、ハイテク企業の設立支援強化などの戦略を強化する戦略を優先することに注目しています。
 そして、中国製造2025では、半導体、ディスプレイ産業、情報技術やロボット、バイオなど10分野を重点産業に指定し、さらには、これら産業分野の製品の頭脳となる「半導体の自給率を2025年度までに70%に高める」目標、「液晶ディスプレイの自給率を30%から100%に引き上げる」目標を国策として遂行しているのです。
 だから、半導体では、2030年までに世界トップクラスの半導体メーカーを数社育成するという目標を掲げ、従来から力をいれていた後工程だけではなく、先端の前工程(ウェハ・プロセス工程)にも数兆円規模の投資をして先端半導体技術で世界のトップランナーに追いつくことを目指している。だから、中国各地に中国だけでなく、韓国や台湾半導体メーカーも参入して、「300mmFAB」が南京市、アモイ、合肥市、武漢、北京市,泉州、西安市、無錫市などに続々建設されている。DRAMや3D NANDフラッシュメモリだけでなく、液晶ドライバICなどのロジックデバイスの製造FABも急増している。
 ディスプレイ産業も同様に、液晶と有機EL工場が以前にも報告したように10社以上が新工場を建設または建設計画を促進している。
 このように、中国中央・地方政府主導の"爆"投資計画は今後も続々とでてくるでしょう。その全部ではないにしてもいくつかが実現しただけで、世界の半導体並びにディスプレイ産業地図は大きく塗り替えられる可能性があります。
 
 今後の「中国製造2025」計画の進展に着目して、Vテクも中国からの受注拡大に邁進してもらいたい。それと共に、Vテクは中計説明会で社長が自信たっぷり発表した「2020年代、売上高2000億円、営業利益400億円」目標を超えるような現状では想像できないほどの企業業績を早期に達成できると確信している。期待したい。