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(株)島津製作所【7701】の掲示板 2019/09/16〜2020/03/06

今日の日本経済新聞の記事です。

血液1滴で万病発見?
島津製作所シニアフェロー 田中耕一氏に聞く 代謝物の一斉分析が課題
2020/2/20付日本経済新聞 朝刊

血液が1滴あれば、がんや認知症など疾病を早期発見できる可能性が見えてきた。医療の重心が「治療」から「予防」へと移る中、健康寿命の延伸につながると期待されている。ノーベル化学賞を受賞した質量分析技術を駆使し、アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質を高精度に検出することに成功した、島津製作所の田中耕一シニアフェローに話を聞いた。

―2002年にノーベル賞を受賞した直後、「あと5~10年すれば、血液1滴で様々な病気が診断可能になる」と述べていました。

「期待を込めた発言だったが、結果的には楽観的すぎた。日本でも世界でも実現していない。ただし、何もしてこなかったわけではない。技術的には5、6合目まできたと考えている」

―現時点では、どんな病気が分かりますか。

「質量分析計でたんぱく質を計測する感度は、20年間で1000倍に高まった。アルツハイマー病の原因とされる『アミロイドベータ』と呼ぶたんぱく質を高精度で検出できる技術の元になっている。20年前から発症リスクを判断できるほどだ」

「東芝は、がんができると血液中に増える『マイクロRNA』で、13種類のがんを診断できる技術の実用化を目指している。新生児の血液1滴から、代謝異常に由来する様々な病気のリスクを発見する技術は既に実用化されている」

―技術面での課題は何でしょうか。

「遺伝子やたんぱく質はかなり正確に測れるようになったが、病気に関連があるとされる尿や汗などの代謝物を安定的かつ網羅的に測定するのは難しい。代謝物を一斉に分析する技術が重要になる。質量分析計や使用する抗体をより安価にするブレークスルーも必要だ。そうすれば数千円で診断を受けられるようになり、保険適用しても国庫の負担は下げられるだろう」
実用化されれば、夢のような話ですね。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO55842390Z10C20A2TJ1000/