(株)ナイスクラップ【7598】の掲示板 2015/04/08〜
-
>>42
<only_yasterdayの”日本のカジュアルウェアー誕生秘話”>⑩
― 石津謙介と「カジュアル言葉」―
「石津謙介」をウィキペディアで検索すると【影響】欄に以下の
ような記述がある。
”「時・場所・場合を考慮して」という意味でよく用いられる
「TPO(Time、Place、Occasion)」、「カジュアル」、「Tシャツ」、
「トレーナー」、「スウィングトップ」、「ステンカラーコート」、
「ヘビー・デュティー」などの和製ファッション用語を定着させた
のは彼であり・・・・・”
ん?? ”などの和製ファッション用語”の範疇に「カジュアル」
を加えるとはコレ如何に?
ちなみにVAN並びにVAN関係者が多数関わった「男の服飾図鑑・メン
ズクラブ編(70’3/15)」には、「カジュアル」の記述はどこにも
見当たらない。
このような”男性を対象にした服飾図鑑”は史上初ではなかろうか。
そしてこの本の表紙カバーの裏には以下のような記述がある。
”●こんな人は、この<男の服飾図鑑>を是非お読み下さい。
1、毎日忙しい、しかしおしゃれに関心がある人。
2、いま一番大切なムードやフィーリングを、手っとり早く、身に
つけたい人。
3、雑誌、TVに出る流行に、乗りおくれたくないと思う人。
●<男の服飾図鑑>は、どこから読んでも役に立つ、実用的でしか
も楽しい、男のおしゃれのガイド・ブックです。
つまり、1970年3月時点においては「カジュアル」という言葉は男性
誌では重要視されてはいないことがわかる。
日本においては誰よりも早く「カジュアルウェア」を世に出した石津
謙介氏だが、氏の息のかかる男性誌においては女性誌の後塵を拝する
ことになる。
これはこれより遡ること6年前の1964年、世の若い男性に多大な影響を
与えたエポックメーキング的な雑誌”平凡パンチ創刊号(昭和39年5/11)”
でさえもこの言葉「カジュアル」を見つけることはない。
only_yasterday 2017年1月2日 16:24
>>41
<only_yasterdayの”日本のカジュアルウェアー誕生秘話”>⑨
―「宮本悦也・流行学」に見るカジュアル/エレガンス論 ―
反論派曰く・・・・
”「エレガンスはカジュアルの反対語ではない」
「欧米でもカジュアル革命は継続する」
「日本も欧米とともにエレガンスに移行する」
などと1973年まで反論が続いた。だが、1974年以降、欧米
の服飾ジャーナリズムが、「カジュアル」というコトバを
使用するのをやめ、「エレガンス」を多用しはじめると沈
黙してしまった。そしてこの沈黙はたんに反論をやめただ
けではなかった。偶然の一致にせよ、反論した服飾の新聞、
雑誌がすべて廃刊に追い込まれたのである。”
”フランス語で「上品な、趣味のよい、オシャレな」という意
味のコトバ「エレガンス」は英語のカジュアルの反対語でな
いことは、字引を引けば明らかだ。そして、英語としての反
対語は「正式(フォーマル)」がよい。”
”だが「流行学」が予測しているカジュアルは、日本語として
生き残るカジュアルのことだ。それは、古い着用習慣を破壊
するエネルギーのことだ。そしてエレガンスとは、70年代の
欧米の服飾が、新しい着用習慣/ルール(秩序)をつくるエネ
ルギーのことだ。”
<宮本悦也と関わりのあった企業>
(月刊モドロジー 1985’10月号 通巻142号)
トヨタ、セイコー、雪印、ヤクルト、東洋水産、東レ、旭化成
カネボー、三菱レ、イトマン、ワコール、ワールド、レナウン
伊勢丹、ニチイ、オ・プランタン、西友ストア関西、資生堂、
ポーラ化粧品、ソニー、ビクター、コロンビアなどの全レコー
ド会社及び主たるプロダクション、とくにトヨタ自動車は「自
動車の流行学」の仮説を、日米欧のデーターで追認し、モドロ
ジーの周期仮説によって1984年に占有率を43%に高めた。