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マツダ(株)【7261】の掲示板 2019/02/08〜2019/02/20

マツダを待ち受ける次の課題は、電動化への対応だ。

 欧州自動車工業会(ACEA)によると、欧州では、かつて50%以上を占めていたディーゼルエンジン車の販売比率が年々減少しており、17年以降は30~40%台へ落ち込んでいる。直噴ガソリンエンジンに対する粒子状物質の規制強化の動きも進んでいる。フランスや英国は2040年からエンジン車自体の販売を禁止するとしており、電動化への動きを強めていている。

 国内でも、トヨタはハイブリッド車の開発に力を注ぎ、日産は電気自動車とその技術を応用したe‐POWER(イー・パワー)を搭載したハイブリッド車の販売が好調だ。


世界をリードするエンジン技術


 一方、マツダは、エンジンの効率をさらに高めようと、世界の自動車メーカーが開発してきたHCCI(予混合圧縮着火)の実現に力を注いだ。HCCIとは、軽油を使うディーゼルエンジンと同じように、ガソリンでも点火プラグによる着火をなくすことで燃費と排ガス浄化をさらに向上させる技術だ。

 マツダは、その前段階としてSPCCI(火花点火制御圧縮着火)を世界で初めて実用化している。2年前に試作車を公開し、今年中にも発売される予定となっている。SPCCIの市場導入は、マツダがエンジン技術で世界を牽引けんいんしている証しとなるが、いかに効率化したといっても、電動化による排ガスゼロには遠く及ばない。

 マツダの公式説明はこうだ。

 「現在のような火力発電依存の電力供給であれば、ガソリンを効率よく燃やしてクルマを走らせるのと電気自動車(EV)に乗るのとで、二酸化炭素(CO2)排出量の差は小さい」

 だが、発電そのものを排ガスゼロ化することが時代の要請であり、それによって、より快適な未来が約束されるのである。CO2排出量が、石油採掘から使用までの全工程でEVと同等だからエンジンのままでいいという話にはならないだろう。

 自動車メーカーに対する評価は、電動化に対する姿勢一つで一変し、市場に影響する可能性がある。ここで後れをとれば、再び下取り価格の下落という“地獄”が待ち受けているかもしれない。