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民主党大統領候補の先頭集団に入ってきたウォーレン氏は、資本主義を根底から作り直すと訴えている。大統領に就任した暁には、大企業の規模と影響力を大幅に縮小させ、経済の様々な分野から民間企業を完全に締め出し、政府と労働者の力を取り戻すとしている。
ウォーレン氏は賃金の停滞、学生ローンの重い負担、地球温暖化、銃による暴力、過密状態の刑務所、高い医療費、手頃な価格の住宅や育児支援の不足、その他さまざまな問題について、産業界を非難している。

 最有力候補でありながら、企業の事業形態についてこれほど全面的な変革を提案した人物もウォーレン氏の他にはいない。同氏が大統領になった場合に目指す政策は、大手ハイテク企業を公益事業者と同様の扱いとし規制下に置く。大手銀行から証券ディーリング業務を切り離す。石油、ガス生産のためのフラッキング(水圧破砕)を禁止する。8年から15年をかけてビルや自動車、発電所の二酸化炭素(CO2)排出量を段階的に減らしてゼロにする。大企業に対し取締役会メンバーの少なくとも40%を労働者代表とすることを求める。民間の医療保険を禁止する。利益優先の大学運営を事実上禁止する。薬価引き下げに向け交渉する。

ウォーレン氏の一連の政策から直接的な影響を受ける企業群の売上高は総計で5兆ドル(約536兆円)近く、株価時価総額にして8兆ドル以上、S&P500種株価指数の構成銘柄の3分の1にもなる。富裕層と企業への税金は大幅に引き上げられるだろう。
 こうした政策は、一部の企業幹部を不安にさせている。