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明星電気(株)【6709】の掲示板 2020/04/10〜2020/12/01

IHI、衛星エンジン価格3分の1 宇宙ビジネス弾み
2020/8/22 22:30日本経済新聞 電子版より引用


IHIは価格を競合メーカーの3分の1に抑えた小型の人工衛星向けエンジンを開発した。通信関連や、地球の画像データを活用した農業や水産業、災害分析といった分野で小型衛星の需要は高まっている。衛星の費用を抑え、スタートアップ企業も使いやすくして宇宙開発ビジネスに弾みをつける。

IHIが手掛けるのは通信網の構築や気象観測などに使う重量150キログラム級の小型衛星向けのエンジン。2022年の利用を目指す。

競合の欧州メーカーでは部品にイリジウムなどの高価な貴金属素材を使うが、IHIは安価なステンレスで耐火性や耐久性を持たせた。3Dプリンターを活用し、部品数や製造時間も減らし、衛星1基当たりのエンジン価格を欧州製の3分の1の3000万円程度にできる見込みだ。

エンジンは衛星の価格のおよそ2割を占めており、エンジン価格の引き下げは費用の低減に直結する。燃料には毒性のあるヒドラジンでなく、メタノールを使うため、危険物を取り扱う専門要員も不要だ。

米テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いるスペースXなど、宇宙開発にはスタートアップの参入が相次いでいる。日本でも小型ロケット開発のインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)や、超小型衛星開発のアクセルスペース(東京・中央)などが事業拡大を狙う。

米モルガン・スタンレーによれば、世界の宇宙産業は現在は37兆円だが、40年には105兆円以上になるという。日本も政府がスタートアップや異業種の参入を促しており、国内の宇宙産業の市場規模を現在の1.2兆円から30年代早期に倍増させようとしている。

宇宙関連の調査会社ユーロコンサルによると、20~29年の10年間に世界で打ち上げられる小型衛星は約1万基と、それまでの10年間と比べて5倍になる見通しだ。