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富士通(株)【6702】の掲示板 2024/04/27〜

2024年5月9日富士通株式会社
テキストや画像、数値などの複数の異なる形式のデータを、知識を抽象化して体系化するナレッジグラフとしてAIを用いて自動的に統合し学習することで、その大規模データから高精度に原因や内容を判定、推定する説明可能なAI技術を開発しました。本技術の有効性を確認するため、肺がんのタイプ分けや乳がん患者の生存期間予測など、医療分野の課題を含む複数のベンチマークで検証しました。
また絵画、線描画、イラスト、写真など、対象物の描かれ方が全く異なる画像の特徴量を抽出して学習し、高精度に判定する技術も開発しました。

開発技術について
1. 線描画や写真など、対象物の描かれ方が全く異なる画像データを統合して学習するAI技術
新しい実用場面では、十分な量の入力画像データを取得することが困難な状況が頻繁に発生しますが、本技術はこの課題の解決に寄与します。この手法では、対象物の描かれ方に特有の特徴量と、対象物の描かれ方に関わらない対象物共通の特徴量を併せて学習します。これにより、学習側データにおいて、絵、線描画、イラストなど対象物の描かれ方が様々であっても、知識を学習して対象物に関する適切な判断を行うことができるようになります。
本技術は、この研究分野で標準的に用いられ、美術や漫画、写真などの対象物の描かれ方が異なる複数種類の画像のデータセットを持つ3つのベンチマーク(PACS、 Office-Home、DomainNet)において対象物を判定したところ、従来技術と比較して2%前後の精度向上が認められました。

2. 異なる形式のデータを統合し、共通のナレッジグラフへ変換して学習する説明可能なAI技術
各データを形式に依存しない共通的なナレッジグラフに変換した上で、それらをAIにより自動的に統合して大規模統合ナレッジグラフを作成し、それを用いて説明可能な形で判断を支援する技術を新たに開発しました。
本技術を以下の医療領域に適用したところ、従来技術を越える性能を達成することができました。
(1)肺がんのタイプ分け
(2)乳がん患者の生存予測の判定