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(株)東芝【6502】の掲示板 2023/02/05〜2023/02/09

買収価格が高くならないのは、すでに株価が再編期待から高値圏で推移していることがある。21年春に別の投資ファンドによる非公開化の初期提案が明らかになり、株価は3000円台から上昇。交渉は実質中止となったが、買収への期待から株価は5000円前後で推移するようになっている。
一方で業績は悪化している。23年3月期の連結営業利益は前期比で約2割減る見通し。期初は増益を見込んでいたが、22年11月に下方修正した。米IT(情報技術)企業の業績悪化により、主力のデータセンター向け記憶媒体のハードディスク駆動装置(HDD)の販売が落ち込んでいる。
約4割を出資するキオクシアホールディングスが手がける半導体メモリーもスマートフォン向けなど需要が減少している。厳しい事業環境は続いており、23年3月期の業績は現状の想定から一段と落ち込む可能性もある。
JIPは当初は2兆円を大きく上回る買収額を想定していたが、収益力の低下を反映したとみられる。
東芝の大株主には17年に約6000億円の増資を引き受けたアクティビストが多い。当時の発行価格は1株あたり2628円で、9日終値は7割高い水準だ。QUICK・ファクトセットによると主要株主の平均取得価格は30ドル前後で、簿価が変わっていなければ利益は出る計算になる。
大株主にとっては、より高い価格で売却できる機会があるかも判断材料となるが、関係者によれば、一部のアクティビストは、買収足価格にプレミアムが付いていないことに対し、不満がある。アクティビストは、プレミアムを求めて外資系投資会社に打診し始めているため、東芝買収価格は、まだまだ混迷しそうだ。