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千代田化工建設(株)【6366】の掲示板 2018/07/26〜2018/11/01


千代田化工建設―米合弁、下振れリスク懸念 

2018/09/14 日経産業新聞

 千代田化工建設が8月8日に発表した2018年4~6月期の連結決算は、最終損益が37億円の赤字(前年同期は1億6500万円の黒字)だった。米ルイジアナ州で建設中の液化天然ガス(LNG)プラント「キャメロン」の工事が計画から遅れ、追加費用を計上したのが赤字の主因だ。
 追加費用に関して共同企業体(JV)のパートナーで損益を折半するはずの米マクダーモット社は7月、キャメロンの追加費用として約1億6500万ドル(約183億円)を計上した。
 一方の千代建が4~6月期決算で計上したのは50億円と130億円強の開きがある。千代建は8月のアナリスト向け電話会議で「JVとして認識しているものではない」と説明。9月にも案件の損益について新たな見通しを示す予定だ。
 千代建は19年3月期通期で連結純利益が前期比1%増の65億円とする見通しを据え置いた。会社側は「損益が改善する遂行中のプロジェクトがある」と説明するが、市場では「下方修正するリスクが高まっている」(クレディ・スイス証券のロイ・オウ氏)との見方も多い。
 プラント各社は2010年代の前半にかけて米国事業を強化した。シェールガス特需に沸き、プラント事業者が足りずに海外の事業者にもチャンスが回ってきた。だがプラント建設の少ない期間が10年続いた米国では専門知識を持つ人材の層が薄くなった。今回の工事遅れの主因も職人不足による生産性の悪化だ。
 資源価格の持ち直しで中東などの資源国では投資が復活しており、設備更新需要などの受注競争が激しくなっている。千代建はモザンビークや米国で新規にLNGの大型案件の受注を狙っている。市場の信頼を取り戻すには、現在進行中の案件で採算を改善させながら、新規で大型受注を勝ち取ることが欠かせない。