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タカラバイオ(株)【4974】の掲示板 2017/12/17〜2018/02/01

 脳卒中の大部分を占める脳梗塞は、発症するとそのまま命を失うこともあり、幸いにして一命を取り留めても後遺症に悩まされるケースが多い。
 脳梗塞治療で最大の難問は、「一度傷ついた脳神経組織は元に戻らない」とされる点だ。このため治療はリハビリによる機能回復がメインになる。
 この“定説”を覆そうと挑戦を続けるのが、北海道大学病院の川堀真人医師だ。昨年11月、川堀医師のグループは、脳梗塞の患者の脊髄から取り出した幹細胞を用いた再生医療の臨床試験に着手したと発表した。
「脳梗塞患者の脊髄から採取した幹細胞を培養して、脳がダメージを受けた部分の周囲に直接注射します。幹細胞の働きで脳神経組織が蘇り、運動機能が回復することを目指します」(川堀医師)
 北大病院はすでに2人の急性期脳梗塞患者に幹細胞移植治験を行ない、成果を挙げた。
「通常の治療では車いすになる可能性のあった患者が杖を持って歩けたり、立つ練習ができるようにまで回復し、これまで見込めなかった運動機能の改善が見られます。2018年は安全性を確認する治験が終了する見込みで、その後は効果を確認する治験に入る予定です。
 医学界の常識である『脳の細胞は一度死んだら修復できない』という説を覆す、希望の入口に立てたと思っています」(同前)

「他人の歯」を使ったユニークな脳梗塞の特効薬も実現に向けて動き出している。JCRファーマと帝人は、他人の歯から取り出した幹細胞を用いた急性期脳梗塞の治療薬を共同開発中だ。

「一般的に用いられる骨髄は細胞を取得する際の侵襲性が高くドナーに負担がかかるうえ、日本では細胞取得のシステムがなく海外からの輸入に頼ります。一方の歯髄由来幹細胞は廃棄される『抜かれた歯』から入手可能で、ドナーに負担をかけず採取できる。そこで当社は歯髄に着目しました」

  • >>444

    この記事にある歯髄細胞の件は、タカラバイオにも関係があります。
    以下、IRより 

    2015/07/24

    歯髄細胞を用いた再生医療分野への取組みについて

    タカラバイオ株式会社は、歯髄細胞を用いた再生医療の開発に関し、株式会社再生医療推進機構(以下「再生医療推進機構社」)と共同で実施することに本日付で合意しました。
     

    ヒトの乳歯や親知らずといった、従来は廃棄されていた脱落歯や抜去歯から容易に採取可能な歯髄細胞は、再生医療に利用できる幹細胞として有望視されています。今般、当社は、個人から本目的で歯髄細胞を預かり保管する「歯髄細胞バンク」事業を展開する再生医療推進機構社と共同で、歯髄細胞を用いた再生医療事業を目指し、以下項目を含む技術開発を実施いたします。
     

     ●他家移植を想定した、歯髄細胞の拡大培養法および品質評価法の確立
     ●歯髄細胞の凍結保存法の確立
     ●歯髄細胞培養用培地の最適化などの検討・開発
     
    当社は、本共同開発を通して、適切に品質管理された、再生医療に利用できる歯髄細胞の調製技術の開発や歯髄細胞の培養に適した培地など製品の開発を行い、本技術を応用した再生医療製品の製造開発受託サービスの提供や培地など製品の販売を目指します。
     

    当社は、今後とも再生医療分野の新製品・新サービスの開発に注力し、業績拡大を目指します。