ペプチドリーム(株)【4587】の掲示板 2017/06/26〜2017/06/29

野村証券のレポートです

ペプチドリームと Heptares が戦略的提携発表

ペプチドリームと Heptares の共同研究開発契約

6 月 29 日、ペプチドリーム（4587、Buy）とそーせいグループ（4565、Buy）の
100%子会社 Heptares は、新規の治療薬研究を目的とした戦略的共同研究
契約を締結したと発表した。まずは炎症性疾患に関係する GPCR（G タンパ
ク質共役受容体）タンパク質をターゲットとして共同研究を進める。会社は、上
記の GPCR タンパク質に対する化合物は、ファーストインクラス（有用性の高
い新規メカニズム医薬品）を目指した化合物であるとしている。両社は研究開
発プログラムを共同で実施、そのコストを分担し、得られたすべての成果を共
同で保有する。創薬初期の共同研究であり、研究開発費の規模は小さいとみ
られる。

ペプチドリームの PDPS 技術、Heptares の StaR 技術のコラボレーション

ペプチドリームは、与えられたタンパク質に対し、ほぼ確実に医薬品候補を見
つけ出す PDPS 技術を持つ。しかし PDPS を使うためには、純度の高いタン
パク質が必要である。Heptares は、細胞膜から取り出すことの難しい GPCR
タンパク質を取り出す（純度の高いタンパク質を取り出す）StaR 技術を持つ。
両社の技術を組み合わせることで、今まで創薬することが難しかった GPCR
タンパク質への創薬研究がより効率的に行える可能性がある。野村では、共
同研究開発契約から臨床試験へ至るまでに 6 年程度はかかると見ており、
今回の契約に関して、現時点では業績への影響を見通すのは難しい。しかし、
最先端の技術を持つ 2 社が提携したことの意義は大きいと思われ、両社によ
る GPCR 創薬研究の進展に期待する。