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京都大病院:がんのバイオバンク設立へ　新薬や治療法開発

毎日新聞　2013年09月04日　19時47分

　京都大病院（京都市左京区）は４日、がん患者の同意を得て血液やがん細胞などを保管し、新薬や治療法の開発に役立てる「キャンサーバイオバンク」を設立すると発表した。がんのバイオバンクは国立がん研究センターなどにもあるが、同病院は全国で初めて、治療途中の患者の細胞などを数カ月ごとに採取して電子カルテ情報と合わせて蓄積することで、より詳細に分析できるという。開設は９日。

　当面は消化器系のがん患者を対象に年間５００〜１０００人のデータを集める。３〜５年後を目標に、薬の副作用の予測▽個人の特性に合わせた薬剤投与法の開発などに役立てる。長期的には、がんの特性に合わせた創薬や体系的な診断・治療法の確立を目指す。

　同病院がんセンターの武藤学教授（腫瘍薬物治療学）は「がんは生活習慣や食べ物の好み、遺伝、既往症、どんな薬を飲んでいたかなど多くの要素が関係する。こうした情報を時間の経過に沿って大量に集めて解析すれば、個々の患者に最適な治療が選べる」と話している。【榊原雅晴】
http://mainichi.jp/select/news/20130905k0000m040061000c.html