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三井化学(株)【4183】の掲示板 2018/11/23〜2019/05/15

【相次ぐオープンイノベーション ベンチャー主導で迅速化】2018.11.28 産経新聞【経済インサイド】

 デジタル化の急速な波が押し寄せる中、大企業の経営資源とベンチャーのアイデアを組み合わせて事業を生み出す「オープンイノベーション」が加速している。
 パナソニックは米ベンチャーキャピタルと、三井化学はバイオベンチャーと新会社を立ち上げた。
 両社はいずれもベンチャー側が主導権を握っているのが特徴だが、果たしてどんな化学反応が起きるのかが注目される。

 ■2カ月半で試作機作成
 パナソニックの家電事業の社内カンパニーのアプライアンス社と米シリコンバレーを拠点とするスクラムベンチャーズは、今年3月「BeeEdge」を設立した。同社はパナソニックで事業化できなかったアイデアを改めて審査し、外部の発想を取り入れて実現しようというものだ。

~中間と省略~

 ■まずは社会に問う
 三井化学もバイオベンチャーの「ちとせバイオエボリューション」(シンガポール)と共同で、事業化と人材も育成するオーブンイノベーションに乗り出したと、10月に発表した。

 三井化学が持つ植物細胞培養技術を事業化する「植物ルネサンス」と、ちとせグループの微生物の働きを農作物栽培に応用し、野菜の味や香りを豊かにする技術を事業化する「ティエラポニカ」をそれぞれ、ちとせグループの全額出資子会社として設立した。
 既に、両社には、三井化学から秀崎友則氏と有富グレディ氏がそれぞれ社長として出向している。

 ちとせバイオエボリューションの藤田朋宏・最高経営責任者(CEO)は「大企業の合意形成のプロセスから離れ、まずは『こういう社会を作りたい』という個人の意志を社会にぶつける作業が必要だ」と強調する。

 三井化学の福田伸・常務執行役員研究開発本部長は、協業の狙いを「研究開発をしてから顧客開拓する従来の方法ではなく、顧客のニーズという目線やスピード感を身につけ事業化を目指す」と意気込む。その一方、社長の2人は出向扱いで、「仮に事業化が難しい場合には、会社に戻れる」仕組みとした。

 これまで、多くの大企業には社内ベンチャーの仕組みはあったが、事業化に至らないケースが多かった。今回のような試みが広がるかは、大企業が失敗を恐れない企業文化や評価制度を作り、スピード経営に舵を切られるかが鍵になりそうだ。