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信越化学工業(株)【4063】の掲示板 2024/04/28〜2024/05/08

2022年2月21日

TSMCが熊本県に建設する半導体工場の日本法人JASMにデンソーも3.5億ドルを出資することが決まった。このニュースは、すでに出資を表明しているソニーと3社が発表した。信越化学やADEKAなどの化学メーカーの半導体投資も活発で、ICパッケージ基板の味の素の事例紹介や、ムラタによるバルク弾性波フィルタの米Resonant社買収など、半導体に前向きの動きが相次いでいる。

TSMCが主要出資者となるJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)は、2021年11月にソニーの出資を発表したのに加え、今回デンソーも10%強の出資を決めた。これまでは22nmと28nmのプロセスで半導体を製造するとしてきたが、今回12/16nmのプロセスも追加する。合計の月産能力は5万5000枚となる。総投資額は86億ドルとなり、18億ドルほど追加となる。

ソニーのCMOSイメージセンサだと40nm程度で生産できるがその先として28nmの生産を見据えている。デンソーは最近自動運転やADAS(先進ドライバー支援システム)向けのAIチップなどの開発に力を入れており、さらに微細な12/16nmを望んでいる。TSMCにとっても日本のソニーとデンソーという2社の顧客がいることは心強い。JASMは1700名の雇用を計画しており、現在LinkedInで大々的に社員を募集している。経験者だけではなく新卒にも、他の電機メーカーよりも高い給料を示している。

半導体産業は活発に動いており、信越化学工業はパワー半導体のアセンブリや実装に必要なシリコーン樹脂を2025年までに800億円を投じ、生産塗力を最大2倍にすると発表した。シリコーン樹脂は、ゴムのように柔らかいためパワー半導体やLED照明ランプのアセンブリなどに使われてきた。今後EV化が進むため、熱膨張係数の違いを吸収できるシリコーン樹脂は絶縁性でありながら柔らかい材料としても有望と見る。一種のコンパウンド樹脂でもあり、熱伝導性の良い材料も添加して放熱対策としても使われている。