ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)レゾナック・ホールディングス【4004】の掲示板 2018/04/04〜2018/04/25

  • >>441

    黒鉛電極関連株が軒並み安 市況「ピークアウト論」が揺さぶる
    2018/04/04 15:07 日経速報ニュース 1205文字
     製鉄の電気炉などに使う黒鉛電極のメーカーの株価が急落した。4日の東京株式市場では東海カーボン(5301)や日本カーボン(5302)、昭和電工(4004)の下落率が軒並み2桁となった。世界的な鉄鋼需要の高まりに加え、電気自動車(EV)ブームのあおりも受けて続いてきた黒鉛電極の需給逼迫に懐疑的な見方が浮上し始めている。

     「ピークアウトの可能性が高い」。電極メーカー株が軒並み売られるきっかけとなったのは、野村証券が3日付で発行したリポートだ。アナリストの張一帆氏らは黒鉛電極の原材料となるニードルコークスの供給が中国メーカーの増産により上向くと分析。2019年12月期から世界の黒鉛電極の需給が緩和し、結果として市況も悪化するとの見通しに転じ、昭電工の投資判断を3段階中最上位の「バイ(買い)」から真ん中の「ニュートラル(中立)」に引き下げた。

     黒鉛電極は鉄スクラップを溶かす時に使われ、世界的な鉄鋼需要の高まりが価格を押し上げてきた。一方で原材料のニードルコークスはEVなどのリチウムイオン電池にも利用されるために供給不足が深刻。調達に苦労した黒鉛電極メーカーが製品をさらに値上げする展開が続いてきた。仮にニードルコークスの供給が劇的に増えれば、電極メーカーが値上げする大きな理由が失われる。東海カの株価は2017年度中に3.4倍、昭電工も2倍を超える水準に上昇しており、野村のリポートが利益確定を促す格好の材料となった。

     もっとも、黒鉛電極やニードルコークスを巡る環境は変わらないとの見方も根強い。ゴールドマン・サックス証券の中村修平氏はリポートで「中国において生産能力の増強が実現したとしても黒鉛電極メーカーのファンダメンタルズ(基礎的条件)に与える影響は軽微だ」とみる。

     同社によると、中国製のニードルコークスで作られた黒鉛電極は品質が良くないため、電炉による製鉄で使う場合にはより多くの量が必要となる。一方で、中国では環境対策の一環として電炉鋼の比率を高めることが求められており「供給増が需給緩和になると一辺倒に議論すべきではない」(中村氏)という。

     岩井コスモ証券の岩崎彰シニアアナリストは「電炉メーカーは黒鉛電極の価格が高いからといって使わないわけにもいかないのが現状だ」と話す。電極メーカー側も強気の姿勢で、東海カは国内向けには4月納入分から主力の黒鉛電極の価格を1トンあたり90万円に引き上げた。「これまでの価格の2倍強になる値上げで利益率が一段と高まる」(岩崎氏)ことが株高を後押しすると強気だ。

     「正直なところ黒鉛電極やニードルコークスは異常な価格水準とも言え、適正水準がわからない」。ある証券会社のアナリストはこう話し、先行きに一抹の不安を抱えている。黒鉛電極メーカーの株高は終わりが近いのか。判断を下すにはもう少し時間が必要と言えそうだ。〔日経QUICKニュース(NQN) 神能淳志〕