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リスクモンスター(株)【3768】の掲示板 2017/06/11〜2020/03/27


米調査会社マーケッツアンドマーケッツによると、ビジネスチャットなど企業向けの情報共有ツール市場は23年に18年比約1.7倍の598億ドルに拡大する見通しだ。
先頭を走る米スラック・テクノロジーズの「スラック」はエンジニアを多く抱えるIT(情報技術)企業を中心に導入が進み、1日当たりの利用者数は世界全体で1000万を超える。
企業のITは会計や勤怠管理など複数のシステムに分かれた「たこつぼ」構造となりがちだ。こういった社内システムの「ハブ」としての役割をビジネスチャットは担い始めている。
GMOペパボは18年11月からスラックを一部部署での経費精算に使い始めた。スタートアップ企業のfreee(フリー、東京・品川)が提供するクラウド会計ソフトと連携し、経費精算や支払い依頼などの通知や承認をスラックで操作できるようにした。
GMOペパボの経営戦略部で経理財務を担当する斉藤直也マネージャーは「作業中も別のシステムにアクセスする必要がない。承認する管理職の生産性が向上した」と話す。近く全社導入する計画だ。
企業ITではクラウド上でソフトウエアを提供する「SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)」が新たな潮流となり、システムをメインフレーム(汎用機)からクラウドへシフトする動きが進んでいる。
ビジネスチャットの台頭で、既存の業界には淘汰の動きも出る。必要に応じてチャットボット(自動対話システム)など業務に最適な機能を自社開発して連携できるためだ。
金融機関を中心に日本企業の多くは自社だけで使う情報ツールの開発をシステム会社などに委託していた。クラウドサービスと連携するビジネスチャットの普及により、企業向けITでも従来型の「ITゼネコン」から米IT大手への主役交代というディスラプション(創造的破壊)が引き起こされようとしている。