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JT【2914】の掲示板 2019/09/14〜2019/09/20

>>995

JTが7年ぶり安値、「嫌煙」投資家の足音

「煙のない社会を、ここ日本で」――。米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が加熱式たばこ「IQOS(アイコス)」のキャンペーンで紙巻きたばこからの撤退を表明してから2年余り。アイコスが一時品薄になるほどのブームになったのに対し、日本たばこ産業(JT)がようやく2018年夏に全国発売した加熱式「プルーム」のシェアは約1割にとどまっている。

アイコスは4月、米国食品医薬品局(FDA)からも販売許可を得ており、PMIはついに約4000万人の喫煙者を抱える本国市場の開拓に乗り出した。たばこによる健康被害を問題視する先進国を中心に喫煙スタイルは大きく変わろうとしている。

JTは、アイコスに比べて薄くて吸い応えがないという欠点を改善したプルームの新タイプを8月に全国発売したが、紙巻きから加熱式への切り替えは一巡し、以前ほどの勢いはない。ある国内証券アナリストは「JTはたばこ業界の『ゲーム・チェンジ』に出遅れている。十分な数の営業マンがいるのに」と手厳しい。

JTは2019年12月期の加熱式などの販売計画を50億本から40億本に下方修正した。野村証券によると、加熱式のある銘柄1本当たりの利益は約13円と紙巻きの2倍を超えるだけに、収益に響きそうだ。国内の紙巻きの販売本数も前期に比べて8%減る見通しだ。

20年4月に改正健康増進法が完全施行され、ファミリーレストランなどで紙巻きたばこを吸いながらの飲食は原則できなくなる。一方、加熱式の専用スペースでは飲食ができるので、このタイミングで加熱式に切り替える喫煙者が増えるとみられるが、先行してブランドを確立したPMIのアイコスと互角に戦うのは容易ではない。