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(株)メディネット【2370】の掲示板 2016/09/06〜2016/09/08

国立がん研究センター東病院ではHSP105由来のペプチドワクチンの第I/II相臨床試験が計画されている。(東大医学部附属病院ホームページより。)
http://immunoth.umin.jp/execution/dc/index_04.html

5.HSP105ペプチド-DCワクチン治療

HSP105は大腸がん、膵がんのSEREX法で同定されたHSP105/110ファミリーに属する高分子の熱ショック蛋白質であり、正常組織では精巣にのみ発現しています1)。
一方、がん組織においては、大腸、膵臓、胆道、食道、咽頭、乳腺などの多様ながんで高発現を認めます2)。
このような発現パターンからHSP105は抗原特異的免疫療法のターゲットとして有望と考えられています。

HLA-A24に結合するHSP105由来のエピトープペプチドを2種類、またHLA-A2結合性のエピトープペプチドを2種類、国立がん研究センター東病院の中面らにより同定されました。
マウスの実験で、Yokomineら3)は、HSP105をパルスしたDCワクチン治療が、HSP105を発現する悪性黒色腫および大腸癌細胞を皮下注射したマウスで、腫瘍拒絶を誘導することを報告しています。これらの実験において自己免疫反応は一切観察されませんでした。ヒトにおいてex vivo IFN-γ ELISPOTアッセイで、原発性大腸がん術前患者の21例中14例(67%)でこれら4種のHSP105ペプチドのいずれかに特異的なCTLが存在することが示されてます。

以上より、HSP105は進行・再発がん症例に対するがんワクチン治療の標的抗原として有望な抗原であると考えられます。そこで、私達の講座では、HLA-A2あるいはA24の患者において、HSP105エピトープペプチドを自己DCにパルスして、より強い腫瘍抗原特異的なCTLの誘導とそれに伴う抗腫瘍効果が期待される樹状細胞ワクチンの臨床試験を実施しています。国立がん研究センター東病院ではHSP105由来のペプチドワクチンの第I/II相臨床試験が計画されています。