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(株)イナリサーチ【2176】の掲示板 2020/11/19〜2022/07/12

1.本研究のポイント

・長いDNA読み取りを可能とする一分子リアルタイムシークエンス(※4)とHi-Cと呼ばれる染色体立体配座捕捉法の二つの最新技術を適用し、カニクイザルのゲノムを解読しました。

・42本の染色体レベルにまでゲノム配列を復元することができたため、ほぼ完全にカニクイザルのゲノムを解読しました。

・同手法を用いてコモンマーモセットの高精度なゲノム配列も再構成しました。

2.研究背景

医薬品開発においては非臨床試験において有効性と安全性が評価されます。そのためヒトに類似する霊長類の実験動物が重要な役割を果たします。特に、旧世界ザルに属するカニクイザルは、ヒトに類似する点が多く、創薬研究の際の実験動物として用いられています。その一方で、これまでのゲノム解読では、複雑な反復ゲノム領域を解決できず、結果としてゲノム配列は断片化されたまま残されていました。さらに、ヒトゲノムの解読配列を参照して染色体レベルに組み上げていたため、カニクイザルのゲノム配列にヒトゲノムのバイアスが入り込むという問題点が生じていました。