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WTI原油価格連動型上場投信【1671】の掲示板 2015/04/29〜2015/07/26

>>474

<ここにきて、原油相場の先行きに慎重な見方が増えている理由としては、幾つか考えられる。第一に、ギリシャ問題や中国の株安を受けて、世界の原油需要に対する見方が慎重になっている可能性がある。特に、大幅な株安を受けて、世界2位の原油の消費国である中国の景気の先行きに対する見方が下振れしやすい状況にある。

 第二に、米国のシェールオイルの生産が一時、想定されていたよりも高止まりしそうな気配がある。昨年後半からの原油価格の下落を受けて、採算割れから減産の動きが見え始めた米国のシェールオイルだが、原油相場がある程度持ち直したことを受けて、減産はそれほど進まないとの見方も出ている。油田開発の先行指標となる石油掘削設備(リグ)の稼働数の週次統計は、6月26日をボトムに増加に転じており、米国の原油生産量も5月15日に終わる週をボトムにやや持ち直している。

 第三に、イラン核開発協議で合意が成立し、イラン産原油の供給が増えるとの観測も生じていた。イランの軍事施設に対する査察や、欧米による制裁解除の手順をめぐって協議が難航し、交渉期限の延長が繰り返されたが、合意が成立する可能性を視野に入れた相場の動きとなった(7月14日に合意が成立)。

 ギリシャ情勢や中国の株安への懸念から、コモディティ市況全般に売り圧力がかかっている状態だが、そうした中で、原油市場では、目先の需給緩和というよりも、やや長い目で見て需給が緩和していく可能性が意識されつつあるとみられる。
(三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部主任研究員 芥田知至)>


上記レポートの中では第三の理由「イラン産原油の増産」が確実に原油価格下落要因として効いてくるだろう。尤も、地理的条件からも欧米に比較して堅調な需要が望めるアジア市場へ流入すると見られ、その場合はドバイ原油と競合し日本のエネルギー価格低減に資することになる。