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投稿コメント一覧 (5360コメント)

  • 笹川陽平氏は、笹川良一氏の三男で
    公益財団法人日本財団会長、同笹川平和財団名誉会長
    東京財団顧問、世界保健機関 ハンセン病制圧大使
    ハンセン病人権啓発大使などの役職を歴任し
    2012年6月11日にはミャンマー少数民族福祉向上大使に就任。
    2013年2月にミャンマー国民和解担当日本政府代表に就任している人です。

  • >>No. 1209

    ワクチンの非臨床試験に用いられる動物種は
    (アジュバントの有無によらず)ワクチンに対して免疫反応を
    示さなければならないとされています。
    実施する生殖発生毒性試験の種類及び動物種の選択については
    観察される免疫反応と適切な投与量の投与可否に基づいて適切性が
    示されるべきものと言われています。
    通常、ワクチンの生殖発生毒性試験にはウサギ、ラット及びマウスが
    使用されるますが、中でもラットが最も適していると言われています。
    なお、動物の種類は一種類で良いとされています。

  • 生殖発生毒性試験については、医薬品規制調和国際会議(ICH)における合意に基づき、新たに医薬品の生殖発生毒性評価に係る新ガイドラインが令和3年1月に策定されています。
    新ガイドラインが策定された背景には優れた医薬品の国際的な研究開発の促進及び患者への迅速な提供を図るため、承認審査資料の国際的な調和を図る必要性が指摘されていたのですが、こうした要請に応えるため、ICH における合意に基づき、近年の科学の進歩及び経験を踏まえて、新ガイドラインが定められたものです。
    なお、新ガイドラインに基づく動物を対象とした生殖発生毒性試験で得られた治験結果は、ワクチンの製造販売承認申請に際し、添付すべき生殖発生毒性試験に関する資料とすることができます。

    9月14日に、国立大学法人大阪大学が、「AG0302-COVID19ラット皮内投与生殖発生毒性試験」を外部委託するために一般競争入札を実施する旨を発表したのは、中神教授などによる無針投与デバイスの開発・研究や朝野先生を責任者とした医師主導による治験の一定の成果が見込まれる見通しの上に立って行われるものです。
    そして、国立大学法人大阪大学がチームアンジェスが開発した新型コロナDNAワクチン(AG0302-COVID19)によるラットへの皮内投与による生殖発生毒性試験を実施する目的は、ワクチン投与が広く健康成人を対象に行われることから、ワクチンの有効性のみならず、安全性にも万全を期すもので、ワクチンの製造販売承認申請に際し、生殖発生毒性試験に関する治験資料は国際的な承認基準を満たす上でも添付することが求められているのです。

    それが、チームアンジェスの研究・開発を担っていた森下先生が総括責任者となっている大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学という一つのセクションを超えて、国立大学法人大阪大学自身が、「AG0302-COVID19ラット皮内投与生殖発生毒性試験」を外部委託するために一般競争入札を実施する意義は非常に大きな意味があると思います。

  • モルガン・スタンレーMUFGも、あと130万株を買い戻せば
    報告義務消失となる。
    今は、その買い戻しを株価を抑えて行うためにUBS AGが援護のために
    空売りを行っている状況。
    それが出来高も減少している中で
    少し上がり、また下がるレンジ相場の理由。
    しかし、大きな流れは、空売り機関も700円割れ、600円割れを
    実現することなく、買戻しを進めていること。
    これをどう見るかは、投資家の各自の判断。

  • 大阪大学 大学院医学系研究科の中神啓徳教授(健康発達医学)と山下 邦彦 特任准教授(先進デバイス分子治療学)らの研究グループは、ワクチンに最適な投与デバイス開発を目指し、少量の火薬を駆動力とした無針投与デバイスの開発を進め、動物実験で皮内に高効率に遺伝子を高発現させることに成功しました。新型コロナウイルス感染症を標的としたDNAワクチンで、この新規無針投与デバイスを用いたところ、ラットでの検討において従来の筋肉内投与に比べて少量のDNAワクチンでより高い効果を得ることが出来ました。

    そこで、この研究成果に基づき、昨年11月から大阪大学医学部附属病院で新型コロナウイルス感染症に対する皮内投与デバイスを用いたDNAワクチンの医師主導治験(責任医師:感染制御部長 朝野和典)を開始しました。本治療法の実用化により、皮内の細胞内に確実に薬液を送達することにより、より多くの方に効果的なワクチンが提供されることが期待されます。

    この、大阪大学医学部附属病院での皮内投与デバイスを用いたDNAワクチンの医師主導治験の結果を引き継ぎ、現在はアンジェスの企業治験として、ワクチンの投与量を増やす高用量製剤による臨床試験の一環として皮内投与の治験を実施しています。このことは、無針デバイスによる皮内投与の実用化に大きく道を開くことに繋がるのです。

    昨日14日に、国立大学法人大阪大学が、「AG0302-COVID19ラット皮内投与生殖発生毒性試験」を外部委託するために一般競争入札を実施する旨を発表したのは、中神教授などによる無針投与デバイスの開発・研究や朝野先生を責任者とした医師主導による治験の一定の成果が見込まれる見通しの上に立って行われるものです。
    そして、国立大学法人大阪大学がチームアンジェスが開発した新型コロナDNAワクチン(AG0302-COVID19)によるラットへの皮内投与による生殖発生毒性試験を実施する目的は、ワクチン投与が広く健康成人を対象に行われることから、ワクチンの有効性のみならず、安全性にも万全を期す必要があることから実施するものです。事を急いで「遅きに失する」ことを避けるのは、賢明な選択なのです。

  • 【NHK NEWS WEB】9/14配信から抜粋
    大阪大学の感染症研究拠点 日本財団が230億円助成!!

    新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大阪大学に感染症の基礎研究を行う研究拠点が設けられ、日本財団が230億円を助成すると発表しました。
    国内で、民間の財団が大学に対してこれほどの規模の助成を行うのはほとんど例がなく、大学では、パンデミックに備える基礎研究を進めるとしています。

    これは、大阪大学の西尾章治郎総長と日本財団の笹川陽平会長が記者会見を開いて発表しました。
    大阪大学はことし4月、研究者およそ90人が加わる、感染症の研究拠点を設けていて、この拠点に対し、日本財団が今後10年間で230億円を助成することで合意しました。
    大阪大学は資金をもとに、▼将来、再びパンデミックが起きることを見据え、ウイルスに対する免疫の働きの解明などの基礎研究を進めるほか、▼医療従事者1万人を対象に、専門的な感染症の教育の場を提供するなどとしています。
    国内で、民間の財団が、大学などに対し、詳しい研究の内容を決めない形で、これほどの規模の助成を行うのはほとんど例がないということで、笹川会長は会見で、「国の財政がひっ迫する中、企業や協力できる人が足りないところを埋めていく必要がある」と述べています。
    ・……………………………………………………………………………………………・
    <日本財団:笹川陽平会長の話>

    新型コロナウイルスへの日本の対応では、医療体制の整備もワクチンの開発も遅れるなど、弱点に気づかされ、ショックを受けた。大阪大学は、緒方洪庵の適塾から始まり、感染症研究の分野でも素晴らしい活動を展開されてきました。本プロジェクトで整備する感染症総合研究拠点は、世界中の研究者が集う“公共財”としての研究機関として、基礎医学だけではなく行動経済学、社会心理学なども一体となって、将来のパンデミックにも備えられるような研究を進めていく予定です。

    <大阪大学:西尾章治郎総長の話>

    大阪大学の感染症研究の歴史は古く、基礎医学・臨床応用・社会医学、微生物病、免疫学等の分野で数多くの業績を挙げています。これまでの大阪大学における絶え間ない研究の積み重ねによる知の蓄積と国内・国外の様々な組織と連携の実績を活かして、本プロジェクトを全力で推進し、社会に貢献いたします。

  • アンジェスがカナダのバイオ医薬品企業バソミューン・セラピューティクスと共同開発中の新型コロナウイルス感染症の治療薬候補「AV-001」について、初期段階の臨床試験(治験)で安全性を確認したと発表したのが3月25日なので、早くも6ヶ月が経過しようとしています。

    AV-001の第1相臨床試験についてはIRで報告されていますが、20歳から63歳までの健康成人48名を対象に、「AV-001」の単回投与および連続回投与それぞれの安全性、忍容性が確認され、1日1回の投与で開発できる薬物動態プロファイルが示されています。

    このコロナ薬候補「AV-001」は、中等度から重度のコロナ患者向け治療薬として開発中のものですが、もとは肺炎が悪化して発症する「急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」の治療薬として開発されていたものです。新型コロナウイルス感染症の多くが悪化した場合、急性呼吸窮迫症候群の症状に陥ることから血管機能を正常化させる作用を持つ治療薬「AV-001」が期待されているのです。


    なお、次の段階の第2相臨床試験は米食品医薬品局(FDA)と協議する予定と報告されていましたが、この治験実施については8月11日に開かれた機関投資家およびアナリストの方々への決算説明会での質疑応答を伝えるレポートで次のように見通しが述べられているので紹介しておきます。

    【質問】新型コロナウイルス治療薬「AV‐001」の第II相臨床試験のスケジュール感を教えてください。

    【会社答弁】現在FDAと協議をしている第2相臨床試験のプロトコルが、近々完成する予定です。第1相では健常者を対象にしていましたが、第2相は、中等症の患者さんが対象になります。こちら準備が整い次第、改めてご報告いたします。

    ●新型コロナ治療薬「AV-001」の第2相臨床試験はカナダと米国で実施されるとのことです。会社も「第2相臨床試験のプロトコルが、近々完成する予定です」と報告しているので中等症の患者さんへの治験結果に期待したいと思います。

  • 先週の掲示板でも紹介がありましたが、森下先生が「第17回ヘルシー・ソサエティ賞」を受賞しています。ヘルシー・ソサエティ賞は、より明るい今日とより良い明日に向けて、健全な社会と地域社会、そして国民のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献した方々を称える目的で、公益社団法人 日本看護協会とジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループによって、2004年に創設されたものです。

    今回の授賞では、「ボランティア」「医師」「医療・看護・介護従事者」「パイオニア」の4部門において、医師、看護師、保健師、研究者等、新型コロナウイルス感染症対策に従事する5名の受賞者を表彰しました。受賞者は下記の通りです(順不同、敬称略)。

    ○ボランティア部門:
    木村 久美子(島根県在宅保健師等の会「ぼたんの会」 会長)

    ○医師部門:
    和田 耕治(国際医療福祉大学医学部公衆衛生学 教授/医学系大学院 教授)

    ○医療・看護・介護従事者部門:
    高橋 弘枝(公益社団法人 大阪府看護協会 会長)

    ○パイオニア部門:
    西浦 博(京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻環境衛生学分野 教授)
    森下 竜一(大阪大学大学院医学系研究科 臨床遺伝子治療学寄附講座 教授)

    なお、森下先生の受賞理由は「医師であり研究者として精力的に活動し、産官学連携によるイノベーションを促進。新型コロナウイルス感染症対策においても、自身が立ち上げた大阪大学発バイオベンチャーの「アンジェス社」と共同でいち早く国産ワクチンの開発を進めている」となっています。

    森下先生の今後の活躍に期待したいと思います。

  • 「RXV」氏はDNAワクチンについて

    「20年以上前から欧米でもDNAワクチンの開発が行われてきましたよ
    全て失敗 成功したDNAワクチンはゼロ
    アンジェスが提携していたバイカル社もBBIに逆さ合併
    もうDNAワクチンを開発しているのは時代遅れの企業だけ」と。

    アンチアンジェスの立場から独りよがりの評価と思いますが
    インドではザイダス・カディラが開発した
    新型コロナウイルスDNAワクチン「ザイコブD」の
    緊急使用が認可されています。
    世界初のDNAワクチンで、12歳以上への接種が認められています。
    インド当局も、今回の承認で12月までに対象者全員の接種を目指す
    インドのワクチン接種計画が大きく進むと評価。
    また、インド国民も自国開発のワクチンを」歓迎しています。

    「RXV」氏は、ファイザー社やモデルナ社のワクチン接種が始まる
    前までは、「全ての遺伝子ワクチンは失敗する」として
    自らはファイザーもモデルナも摂取しないと公言してきた人です。

    貴方は「DNAワクチンを開発しているのは時代遅れの企業だけ」と
    決めつけていますが、世界保健機関(WHO)では、昨年8月に
    生物学的標準化に関する専門家委員会を開催し
    様々な角度からDNAワクチンについて審議を重ね
    「プラスミドDNAワクチンの品質安全性、有効性を保証するための
    ガイドライン」の改訂版を採択しています。

    アンジェスへのアンチは良しとしても、それをもって
    世界で取り組んでいるDNAワクチンそのものの否定は、貴方が
    かって「全ての遺伝子ワクチンは失敗する」と公言し、
    ファイザーもモデルナも摂取しないと言いながら
    それが、医学的根拠に基づかないコメントであったために
    結果的にはファイザー社のワクチンを接種するだけではなく
    今ではアンチアンジェスの為にファイザーやモデルナのワクチン
    を持ち上げるという、同じ過ちのツテを踏むことになるのです。

    貴方を「大先生」と持ち上げる方も見受けますが
    株式の損得の為に、アンチの先生として利用されないよう
    気をつけてください。

  • チームアンジェスが開発する新型コロナウイルスDNAワクチンの、接種量を増やした高用量製剤での臨床試験が開始されたのが8月17日。
    この治験の目的は、これまでの臨床試験で得られた有効性としての免疫原性をより高めるための取り組みです。接種方法としては筋肉内接種と皮内接種の2種類を実施するもので、関西および関東エリアの6施設で400症例を目標に行うものです。

    これまで皮内接種については、大阪大学大学院医学系研究科の中神啓徳教授(健康発達医学)らの研究グループがダイセル社と協力して少量の火薬を駆動力とした無針投与デバイス(アクトランザラボ)の開発を進めてきましたが、昨年11月に大阪大学医学部附属病院で新型コロナウイルス感染症に対する皮内投与デバイスを用いたDNAワクチンの医師主導治験(責任医師:感染制御部長 朝野和典)が開始されています。

    この医師主導治験の目的は、無針デバイスを用いて皮内投与することで、必要な接種量が5分の1から10分の1となる可能性があり、新型コロナDNAワクチンの皮内投与での有効性および安全性の評価を行うものです。同時に無針デバイス(アクトランザラボ)を活用した人への投与を通常利用するためには医療器具としての使用承認が必要となりますが、その手続きは大阪大学の研究グループとダイセル社が共同して申請すると思います。

    こうした取り組みの経過の上に、今回実施している接種用量を増やした高用量製剤での治験の一環として、皮内投与がアンジェスの企業治験として行われているのです。つまり、大阪大学で行われている朝野先生が責任者になって行われている医師主導の治験とアンジェスの石濱哲也臨床開発部長兼薬事部長が責任者となっている企業治験の二つの取り組みによって、無針デバイス(アクトランザラボ)が新型コロナDNAワクチンの投与に登場することが可能となるのです。

    なお、高用量製剤による皮内投与の治験内容は以下の通りです。
    1.用量1mg.....回数(2週間隔3回).....合計接種量3mg.....症例数80
    2.用量1mg.....回数(4週間隔2回).....合計接種量2mg.....症例数80

  • 世田谷区の感染者数が多い理由は人口数が23区で
    一番多いせいだと思います。
    ちなみに23区で人口数が多い上位5区を紹介すると
    次のようになります。

    1位 世田谷区 936,828人
    2位 練馬区  740,483人
    3位 大田区  739,245人
    4位 江戸川区 695,386人
    5位 足立区  682,664人

  • 「RXV」氏のコメント。

    「山田さんは年間2万人の患者がいると言ってたけど、
    条件付き承認の2019年8月の時点では年間1000人と予測 
    ふたを開けたら 年間たった40人」と。

    HGF遺伝子治療用製品コラテジェンについては「RXV」氏も知っているように、現在は「条件及び期限付販売承認」を取得している期間であり、通常販売が可能な本承認を得ているものではありません。

    コラテジェンは、2019年3月に、「標準的な薬物治療の効果が不十分で、血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症における潰瘍の改善」を治療目的に、条件及び期限付販売承認を取得したものです。

    本承認を得るための条件としては、承認日から5年以内に

    1)重症化した慢性動脈閉塞症に関する十分な知識・治療経験を持つ医師のもとで、創傷管理を複数診療科で連携して実施している施設で本品を使用すること
    2)条件及び期限付き承認後に改めて行う本品の製造販売承認申請までの期間中は、本品を使用する症例全例を対象として製造販売後承認条件評価を行うこと

    が定められており、本承認を得た通常販売とは異なるのです。つまり国内でも、薬物治療の効果が不十分で、血行再建術の施行が困難な慢性動脈閉塞症に苦しむ患者さんがそう相当数いても、現段階では条件及び期限付き承認であることから、それらの方々が求める需要に応えられない状況にあるのです。

    なお、期限付きとなっている期間は2019年3月から5年となっているので2024年までに120症例のデータを収集し、非投与群80症例との比較を行い、同結果を持って本承認の申請を行う予定になっています。2021年6月時点で症例数は約100例に達し、想定を上回るペースの進捗となっています。こうした取り組みの結果、今後の状況次第では本承認の前倒しになる可能性もあります。また、本承認されれば薬価も見直される可能性があります。

    HGF遺伝子治療用製品コラテジェンが本承認を得ていないことを承知の上で、売り上げ数が少ないとする「RXV]氏の繰り返しのコメントは、如何かと思います。

  • 【時事メディカル】9/3配信
    3回目ワクチンは国産の可能性
           ~抗体価減少への対応で出番~(その1)

    イギリス株(アルファ型)対インド株(デルタ型)の戦いは、日本でもインド株の勝利に終わったようです。本家のイギリスでも、アルファ型はデルタ型に駆逐されましたが、日本でも同様の結果で、日本での流行の主流は、既にデルタ型に代わっています。

    その理由として、デルタ型はアルファ型よりもさらに感染力が強いためとされています。従来の新型コロナウイルスは1人の感染者から平均1・4?3・5人くらいに感染していましたが、デルタ型は1人の感染者から平均5?9人に感染するとのことです。季節性インフルエンザよりも感染力が強く、驚いたことに空気感染する水ぼうそう(水痘)と同等だそうです。

     ◇デルタ型:感染力が強い理由

    なぜ、デルタ型はそれほど感染力が強いのでしょうか。従来の新型コロナウイルスよりも感染者の体内でのウイルス量が1000倍以上多く、感染者が周囲にまき散らすウイルスの量が、圧倒的に多いのではないかといわれています。また、ウイルスを排出する期間も長くなるとのことです。ウイルス量が多く、ウイルスの排出期間が長くなるいやらしい変異株です。

    海外からの報告では、デルタ型は従来の新型コロナウイルスと比べて、重症化リスクが高いとのことですので、注意が必要です。しかし、ワクチンは有効で、大阪府の調査によると、ワクチン接種率が8割を超えている65歳以上の高齢者では、感染者および重症者は激減しています。ただし、国内外でワクチン接種者でのブレイクスルー感染(ワクチンを接種している人が新型コロナウイルスに感染し、他の人にうつす感染)があり、感染予防効果は従来株ほどには期待できません。

    また、ワクチンに関しても気になるニュースが増えてきました。ワクチン接種が進んで来る中で、ワクチンによってできた中和抗体が長持ちしないのではないか、3回目のワクチン接種(いわゆるブースターワクチン)が必要になるのではないかというメディア報道が増えており、「ワクチン接種に意味があるのか」という疑問の声も出ているようです。

  • 【時事メディカル】9/3配信
    3回目ワクチンは国産の可能性
           ~抗体価減少への対応で出番~(その2)

     ◇ワクチン接種の明確なメリット

    これについては、たとえ抗体価が急激に減るとしても、ワクチン接種はメリットが明確にある、といえます。実は、一度、中和抗体が減ってゼロになったとしても、中和抗体をつくるB細胞は敵(この場合、新型コロナウイルス)を記憶しており、外部から入ってくれば速やかに中和抗体をつくり、対抗します(これをメモリーBセルといい、新型コロナウイルスに限らず、感染症に一度かかった人でよく知られている現象です)。その結果、新型コロナウイルスの感染を予防できなくても、発症や重症化・死亡を防ぐことができます。

    実際、ファイザー社のRNAワクチンでは、2回目の接種から2―4カ月後で90・1 %の発症予防率、4-6カ月後でも83・7 %と報告されています。また、重症化予防率は、2回目の接種から6カ月で96・7 %と報告されています。特に、重症化予防率が高いのは、先に述べたメモリーBセルの働きだけでなく、細胞性免疫の作用によるともいわれています。

    ワクチンのメカニズムには、B細胞が中和抗体をつくってウイルスの感染を防ぐ液性免疫と、ヘルパーT細胞がインターフェロンγなどのサイトカインを産生してキラーT細胞やNK細胞を活性化させ、ウイルスの増殖をきたしている細胞を攻撃して死滅させる細胞性免疫の2つの経路があります(図1)。液性免疫は感染や発症予防効果に関係し、細胞性免疫は重症化予防や死亡予防に貢献していると考えられています。

    今、国内で接種可能なファイザー社やモデルナ社のRNAワクチンとアストラゼネカ社のアデノウイルスベクターワクチン、我々のDNAワクチンなどは、液性免疫と細胞性免疫の双方を誘導する作用を持っており、不活化ワクチンとたんぱく質ベースのワクチンは、液性免疫だけで細胞性免疫が誘導されないといわれています。

    中国製のワクチンが主流となっている中東諸国、インドネシアなどの東南アジア各国、ペルーなどの中南米諸国で、デルタ型による重症化や死亡者が欧米に比べると多いのは、このようなワクチンの種類の違いによるのかもしれません。その意味で、日本においては、たとえ中和抗体が早期に減っても、現在接種可能なワクチンを接種する意味は大きいといえます。

  • 【時事メディカル】9/3配信
    3回目ワクチンは国産の可能性
           ~抗体価減少への対応で出番~(その3)

     ◇抗体価の低下は現実

    では、本当にファイザー社のRNAワクチンでは、抗体価が急激に低下するのでしょうか。これは、どうやら本当のようです。藤田医科大学は、ファイザー社製のワクチンを接種した大学の教職員209人を対象に、血液中のウイルスに対する抗体の量を調査したという発表をしました。

    研究グループによると、1回目の接種から3カ月後の抗体の量は、2回目の接種から14日後と比べ、約4分の1にまで減少しました。接種後3カ月ぐらいの時点で割と急激な減衰が見られて、その後少しずつ下がっていくとのことです。また、年代別や男女別で抗体の量の平均値を比較したところ、年代・性別を問わず、同様の減少が見られたそうです。

    また、鹿児島市の米盛病院は、ファイザー製ワクチンを2回接種した同院の医療従事者に対し、接種3カ月後の抗体検査を実施した結果、検査に応じた669人の抗体値の平均値が、2カ月間で約48%に半減したと明らかにしています。

    実は、私自身の抗体価も大きく低下しています。私の場合は、2回目接種後(4月26日)中和抗体は急激に上がりましたが、7月末に抗体検査キットで測定しますと、既に抗体は確認できませんでした。やはり、抗体価が急激に低下するのは事実のようです。

    ただ、既に述べたように、だから意味がないわけではありませんので間違えないでください。最近、抗体価がどうなっているか知りたいという人が増えており、私もよく質問されます。抗体を簡単に見るのは、抗体検査を用いれば可能です。ただし、ワクチンでできるのは、スパイクタンパクに対する抗体ですので、抗体検査で見るのはスパイクタンパクのキットでないと分かりません。どの抗体検査キットでもよいわけではありませんので注意が必要です。

     ◇ブースターワクチンの必要性

    今、注目されているのは、このような抗体の減衰が、RNAワクチンに特別なのか、それともすべてのワクチンのタイプで同じなのかです。これは、まだ結論が出ていません。場合によっては、効果はRNAワクチンほどではないが、長続きするワクチンもあるのかもしれません。

  • 【時事メディカル】9/3配信
    3回目ワクチンは国産の可能性
           ~抗体価減少への対応で出番~(その4)

    さて、先ほど書いたようにRNAワクチンによる中和抗体が減ってきますので、では、どうすればよいのかという質問になります。この答えが、3回目のワクチン接種、ブースターワクチンです。これは、既に抗体をつくれるような免疫システムの準備ができていれば、3回目を打てば、2回目以上に抗体ができるという考え方で、既に正しいことが知られています。

    実際、ファイザー社、モデルナ社、それぞれブースターワクチンの必要性を認めており、既にイスラエルでは、3回目の接種も進んでおり、改めて新型コロナウイルスの発症予防に効果があることが示されています。この場合も3回目のワクチンの種類は同じがよいのか、別のタイプがよいのかという疑問があります。

    この疑問に対する回答は、別のタイプがよいと考えられています(交差免疫といいます)。違ったメカニズムで免疫を刺激したほうが、中和抗体の量も増えて、抗体の産生期間も長いと考えられています。

    その意味で、国産ワクチンは、ブースターワクチンとして意味があると思います。それぞれ、ファイザー社やモデルナ社のRNAワクチンとは違うモダリティ(技術)で開発されているからです。

    私どもも、DNAワクチンをブースターワクチンに使えないかと考えています。例えば、ファイザー社のRNAワクチンを2回接種した人で中和抗体が減少した人に3回目、4回目をDNAワクチンで接種をする。メリットは安全性で、DNAワクチンではRNAワクチンのような発熱や倦怠感、疲労感などがほとんどありませんので、安心して接種してもらうことが可能です。その場合、2回目接種した後の抗体価以上に、3回目のDNAワクチンで元のレベルに戻れば、十分発症、感染、重症化予防効果が期待できるわけです。このような考えで、ブースターワクチンとしてDNAワクチンをはじめとする国産ワクチンを開発していくのは、どうでしょうか。

    ●【森下竜一 教授のプロフィール】
    1987年大阪大学医学部卒業。米国スタンフォード大学循環器科研究員・客員講師、大阪大学助教授を経て、2003年から大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄付講座教授(現職)。内閣官房 健康・医療戦略室戦略参与。

  • ●6月9日、日本記者クラブで6月9日開催された「国産ワクチンの開発の現状」
    と題する森下先生による会見から
    ・……………………………………・
    DNA ワクチンは、この液性免疫と細胞性免疫の両方を持つことがすでに明らかになっていまして、WHO から昨年出た「ワクチンガイドライン」に、DNA ワクチンの特徴がすでにまとめられています。
    先ほどご紹介した相手型が特異的な B 細胞刺激による中和抗体の産生。これは液性免疫です。それから、T リンパ球活性化による細胞性免疫の惹起、という二つのメカニズムがある。また、様々な抗原に対して容易に対応できる。変異株にも対応できることも記載されています。

    安全性に関しては、良好な安全性が確認され、ゲノム遺伝子への挿入はされない。非常に安全だということが記載されています。また、もう一つ重要なのは、ベクターに対する抗体産生がなく、繰り返し投与が可能なことです。要するに、何回投与しても効果を発揮するということで、毎年投与するようなケースには、非常に適したワクチンだということが書かれています。

    先日の AMED の発表会で、私ども、最初の大阪大学での PhaseⅠ/Ⅱ試験の免疫原性の結果を発表しました。液性免疫ですが、2mgの2週間隔投与では10人中 5 人、そして 4 週間隔 2 回投与では 7 人、3 回投与しますと 100%、全例で中和抗体ができていることが確認されました。
    一方、細胞性免疫は、2 週間隔で 80%、4 週間隔で 90%、3 回投与で 90%。それぞれの群ごとに見ますと、液性免疫か細胞性免疫のどちらかを持つということでは、2 週間隔では100%、4 週間隔で 90%、3 回投与では 100%ということです。縦軸で見てみますと、どちらかが出る方は 30 例で 97%と、ほとんどの方が何らかの免疫原性の反応が見られているという結果を得ています。

    ただ、ファイザー社の RNA ワクチンは非常に効果が高いので、それに比べますと、残念ながら、効果は多少弱いかなと思っています。しかし、アストラゼネカ社製で 70%程度と言われていますから、同程度のワクチンとしての有効性は出る可能性があるのではと思っています。

    ●更にファイザー社の RNA ワクチンの有効性に近づけるための取り組みが、投与量を増やした高用量の治験です。

  • 【読売新聞オンライン】09/01 23:28
    モデルナワクチン異物は「ステンレス」…製造機械の部品の一部か

    新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチンの未使用瓶39本から金属とみられる異物が見つかった問題で、厚生労働省は1日、異物はステンレスと特定され、ワクチン製造機械の部品の一部とみられると発表した。

    厚生労働省によると、異物は8月中旬~下旬に、東京、埼玉、茨城、愛知、岐阜の5都県の大規模接種や職域接種の8会場で、製造番号「3004667」のワクチンから見つかった。

    国内流通を担う武田薬品工業によると、このワクチンは、スペインの委託企業が製造。ワクチンの瓶にゴム栓を取り付ける機械に不具合があり、ステンレス製の部品同士が摩擦を起こし、粒子状のステンレスが瓶内に入ったという。

    厚労省によると、ステンレスは、心臓の人工弁など医療機器に使われる素材。コロナワクチンは筋肉注射で、仮にワクチンと一緒にステンレスが筋肉内に入っても医療上のリスクは低いとしている。

    異物が見つかったワクチンと同じ機械でつくられた製造番号「3004734」「3004956」のワクチンも合わせた約162万回分は全国約900会場に配送されており、同省はすでに各会場に使用中止を要請。武田薬品工業は三つのワクチンの自主回収を進める。

    製造番号「3004734」のワクチンを巡っては、国内で接種をした2人が死亡している。武田薬品工業は1日に発表したコメントで、「(接種と死亡は)相互の関係なく、偶発的に生じたものと考えられる。調査は緊急性、透明性をもって誠実に進められている」としている。
    ・…………………………………………………………………………………………・
    ● 調査前に「(接種と死亡は)相互の関係なく、偶発的に生じたものと考えられる。」とする予防線的なコメントはすべきではないと思う。仮に調査の結果、死亡との因果関係がみとめられない場合でも遺族関係者には調査結果を誠実に話すべきで、調査前のコメントの為に、初めに結論ありきの調査ではないか、と言う印象を与えることにもなるのです。ワクチン接種と死亡との因果関係についても、多くは不明として処理されるケースが多いようですが、こうした積み上げがワクチン不信につながり、接種率の向上を阻む原因となるのです。

  • 「Analyst」さんのコメント

    「投与量の計算も出来ない方へ、
    60 mgなんてありえへん。
    含量0.225 mg/vial(0.45 mL)に生食1.8 mLで希釈してその0.3 mLを筋肉内投与でしょ。
    投与液の濃度は0.1 mg/mL (0.225 mg/2.25mL)
    0.1×0.3=0.03 mg = 30 μg」と。

    「Analyst」さんの計算は、私が投稿番号1288で指摘したように、ファイザー社のワクチンを1回接種すると、生理食塩水を除くコミナティ筋注の投与量が60㎎となるが、その中にはワクチンの有効成分と言われるトジナメランが30μg含まれているという計算になっているのです。

    繰り返しますが、コミナティ1瓶の容量は0.45mLです。
    その一瓶の中には、有効成分のトジナメランと他の添加剤が入っています。
    有効成分のトジナメランの含量、つまり含有量は0.225mgとなっています。
    その他の添加剤が入っているのです。

    つまり、コミナティ1瓶には有効成分と他の添加剤が混じっているものなのです。
    ところで、ファイザーのワクチンを投与する場合は、コミナティ1瓶0.45mLに対して、1.8mLの生理食塩水と混ぜて、2.25mLの注射液としたので、「コミナティ」1瓶に生理食塩水を加えることによって投与量を5倍にしたものをワクチンとして投与しているのです。したがって、生理食塩水を混ぜた注射液には「コミナティ」のワクチンが20%入っているので、一人当たりの投与量0.3mLには「コミナティ」ワクチンは0.06mL含まれるいます。つまり、1回で投与量する注射液には「コミナティ」0.06mLと生理食塩数が0.24mLの食塩数が混じっているのです。

    「Analyst」さんの計算は、いみじくも数式で示しているように、1回のワクチン注射液の中にコミナティ筋注が0.06mL=60mg入っている中に、有効成分のトジナメランの含量、つまり含有量が30㎍であるとする計算だと思います。
    つまり、1回投与する際のコナミティ筋注の用量ではないのです。

  • 「スクリューパイルドライバー」さんのコメント。

    「コミナティ筋注の投与量は30㎍だょ。」と。

    しかし、ファイザー社のワクチン1回あたりの「コナミティ筋注の投与量は30㎍ではありません。30㎍(マイクログラム)とは0.03㎎に当たるからです。

    そこで、簡単に計算してみたいと思います。。
    ファイザー社のワクチン「コミナティ」は1瓶に0.45ml入っています。この中には有効成分と言われているトジナメランの含量が0.225㎎含まれており、他は様々な添加剤が含まれています。

    投与にあたっては、1.8 mlの生理食塩水を加えて2.25mlにしたものを使用します。注射器はテルモの普通の注射器でも、余裕を持って6回分の投与が可能となっています。実際に6回分の投与の後でも、0.2ml以上余るようになっています。

    では、ファイザー社のワクチン「コミナティ」は1瓶に0.45ml入っているものを、1.8mlの生理食塩水と混ぜて、2.25mlの注射液としたのものです。注射液は「コミナティ」に生理食塩水を加えることによって投与量を5倍にしたものです。逆に言えば、生理食塩水を混ぜた注射液には「コミナティ」のワクチンが20%入っているので、一人当たりの投与量0.3mLには「コミナティ」ワクチンは0.06mL含まれるいます。

    では、mlをグラムに換算するには、通常の気圧で、温度が摂氏4度程度の時は
    <1mL=1cm³=1cc=1g=1000mg=1000000㎍(マイクログラム)>の数式が成り立つので、生理食塩水を混ぜたファイザー社のワクチン0.3mlを1回接種を受けた場合、その中に含まれている「コミナティ」は0.06mLとなっているので、グラム数に換算すると0.06mL=60㎎となります。つまり、ファイザー社のワクチンを1回接種した場合の「コミナティ」の摂取量は60㎎となるのです。

    そこで、「スクリューパイルドライバー」さんの言う

    「コミナティ筋注の投与量は30㎍だょ。」という意味は、
    ファイザー社のワクチンを1回接種すると、生理食塩水を除くコミナティ筋注の投与量が60㎎となるが、その中にはワクチンの有効成分と言われるトジナメランが30μg含まれているという計算になるのかもしれません。なお、端数計算はしておりませんが。

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