ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

iシェアーズ JPX日経400 ETF【1364】の掲示板

②入室にはIDや生体認証

安全にデータを保管するためDCは厳重に守られている。心臓部となるサーバールームに入るためには複数回のゲートを通過する必要があり、1人がやっと通り抜けられる幅しかない最終ゲートでは職員のIDに加えて生体認証も求められる。迷路のような施設内を10分ほど歩いてようやくサーバールームに入室すると、がらんとした室内で青や赤の光をともしたサーバーが音を立てて稼働していた。見た目は通常のDCと大差ないが、GPUに対応するための工夫が凝らされていた。

まずは熱の対策だ。GPUは複雑な計算を並列でまとめるため大量の熱が出る。熱がこもらないよう天井の高さを約4メートルと従来より1メートルほどに高くしたほか、20ほどの仕切りのあるラックの数カ所のみを使用している。

サーバーを冷やす冷風には氷点下になる外気を活用する。サーバーの熱と外気を混ぜてサーバーの運転に適した20度ほどの空気を作り出し、温度を一定に保っている。空調機器を夏場しか使う必要がないため、DC全体の年間使用電力を4割減らせる計算という。

外の冷気を取り込むことでサーバーの熱を冷却している(北海道石狩市のデータセンター)
GPUを搭載したサーバーは消費電力量が通常の数倍に上るため、安定した電源の確保も不可欠だ。石狩DCでは23年時点で使用している電力の8倍の変電設備を備え、停電時に備えて発電機も地下に導入した。発電機を稼働すれば、単純計算で72時間は外部電源なしで稼働できるといい、緊急時でもクラウドを提供し続けられる。