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(株)JMC【5704】の掲示板 2024/02/16〜

電気自動車(EV)に関連する部品の開発が進んでいる。3万の部品が使われているとされるガソリン車に対し、構造が単純なEVは3分の2で済むとされる。事業環境が一変することが想定され、部品メーカーは生き残りに向けた対応を加速させている。(大塚健太郎、杉本要)

EVの性能向上につながる部品が展示された(22日、横浜市のパシフィコ横浜で)
EVの性能向上につながる部品が展示された(22日、横浜市のパシフィコ横浜で)
© 読売新聞
 自動車関連技術の展示会「人とくるまのテクノロジー展」が22日、横浜市のパシフィコ横浜で始まった。
 日産自動車系の部品メーカー、ジヤトコ(静岡県)は、日産のEVとハイブリッド車(HV)に搭載するイーアクスルと呼ばれる駆動部品を出展した。電力を制御するインバーターとモーターを一体化した部品で需要がある。EVは電池で場所を取るので、ほかの部品の小型化が不可欠になっている。

 ジヤトコは元々、ガソリン車用の変速機で成長してきた。主要な部品を一つにすることで小型化し、希少性が高いレアアースもできるだけ使わないようにする。佐藤朋由社長は、「EV、HV、ガソリン車という需要の変化の影響を受けにくい商品構成に変えていきたい」と話す。

 EVはガソリン車に比べて、価格の高さが普及の壁になっている。開発にかかる期間やコストを減らすため、金型メーカーのリョービ(広島県)は、大型の金属部品を一体成型するギガキャストという技術を紹介した。車体パーツを構成していた大量の部品をまとめて成型できるので、工費を少なくできる。

 市光工業(神奈川県)が持つランプの技術は、車の右折、左折時に進行する方向を矢印で道路に映し出すことができる。走行音が小さく歩行者に気づかれにくいEVに適した必要な部品となる。

 調査会社の富士キメラ総研は、2045年の世界の自動車部品市場について、21年比で6割多い約39兆円に膨らむと試算する。エンジンや変速機といったガソリン車向けの部品が伸び悩むのに代わり、電動化や軽量化につながる部品は成長が期待される。

 自動車業界に詳しいフロンティア・マネジメントの秋田昌洋氏は、「自動車メーカーは今後、自動運転のような分野に開発費を割くため、ハード面で部品会社の裁量が大きくなる。部品の集約化で1社が抱える事業領域は大きくなり、提案力を持つ会社が勝ち残っていく」と話している。