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金に群がるファンド勢 金ETF・金鉱株にマネー
財政・金融拡大、将来のインフレを警戒

欧米ファンドの金買いが膨らんでいる。著名投資家レイ・ダリオ氏やウォーレン・バフェット氏は相次いで4~6月期に金関連銘柄を増やした。背景には短期的な値上がり益の追求だけでなく、将来のインフレに備えて金を選ぶ動きがあるとみられる。歴史的高値圏にあっても金買いが途切れない一因となっている。

ダリオ氏率いる世界最大のヘッジファンド、米ブリッジウォーター・アソシエーツは6月末時点で金上場投資信託(ETF)の「SPDRゴールド・シェア」を546万口、「アイシェアーズ・ゴールド」を1579万口保有し、両銘柄を3月末から35%増やした。金額換算では計11.8億ドル(1248億円)に達する。今月中旬に米証券取引委員会(SEC)に提出した四半期保有報告書で明らかになった。

他にも米老舗のキャクストン・アソシエーツなどが金ETFを大きく増やした。一方、バフェット氏の率いるバークシャー・ハザウェイは金鉱株のバリック・ゴールドに5.6億ドル(595億円)を新たに投じた。「バフェット氏はかねて金嫌いを公言しており金鉱株の購入は市場に波紋を呼んだ」(マーケットアナリストの豊島逸夫氏)

エレメンツキャピタル(東京・港)の林田貴士氏は「欧米の著名ファンドがこぞって金買いに動く背景にはコロナ禍以降の政策対応により、金価格と逆連動する米実質金利の低下圧力がしばらく続くとの読みがある」と指摘する。

実質金利は名目金利から市場が予想する将来のインフレ率(期待インフレ率)を除いて算出する。現在の米名目金利は0.6%前後。米連邦準備理事会(FRB)によるマイナス金利政策の導入がなければ、ゼロ以下にはなりにくい。一方、期待インフレ率が影響する実質金利は既にマイナス圏まで下がっており、金価格をさらに押し上げる可能性が残る。