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今週の為替相場で注目されるのは、前週からの米株再上昇とリスク選好の持続性だ。

前週にはバイデン米大統領が、新たに2兆2500億ドル(約249兆円)規模のインフラ投資計画案を公表し、「向こう10年間で1900万人の雇用創出につながる」との見通しを示したことでリスク選好が後押しされた。対策にはデジタル関連のインフラ整備や研究支援などが盛り込まれ、ITハイテク株も再上昇となっている。前週の米国指標では、ISM製造業景況指数や雇用統計などが大幅改善となった。

今週以降もこうした追い風により、米国株の底堅さや裏表での米国債金利の高止まり(安全逃避後退、債券価格は軟調)が続くと、全般的なドル高や円安の地合いが維持されやすい。

今週は6日にIMFが最新の世界経済見通しを公表するが、上方修正の可能性が日米株の下支えやリスク選好の円安要因となる。国別予測では米国が経済対策やコロナワクチンの接種拡大などで、「他国比での成長上振れ」となる可能性もある。改めてドルの下限切り上がり軌道が維持されそうだ。

一方で前週の米国市場では、米投資会社アルケゴス・キャピタルがデリバティブを利用してポジションを積み上げていたメディア株の下落などで損失を被り、運用委託や投融資をしていたスイスと日米などの金融機関が損失に見舞われた。一部では「世界的な過剰流動性バブルの終わりの始まり」として警戒する声も出ている。

目先の米国株については、1)4月14日前後から本格化する決算発表を前にした一旦の利益確定やヘッジ対応の売り余地、2)大型インフラ投資計画を受けた一段の米国債金利上昇懸念や、財源としての増税不安、3)インフラ投資計画に対する野党・共和党の反対姿勢と先行き議会難航懸念、4)雇用回復と裏表の米企業の人件費負担再増加、といった悪材料も覆っている。

前週までの米株高とドル高、円安には短期的な過熱警戒感もあり、おりにふれて短期調整的な米株安とドル安、円高には注意を要しよう。