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【USD】ケース・シラー米住宅価格指数の掲示板

米金融当局、年内にもテーパリング開始か-エコノミスト

(ブルームバーグ): 米経済が新型コロナウイルス禍から力強く回復するのに伴い、米金融当局は年内に月1200億ドル(約12兆9300億円)の債券購入のテーパリング(段階的縮小)を開始する見通しだ。ブルームバーグがエコノミスト49人を対象に16-21日に行った調査でこのような予想が示された。

それによれば、エコノミストの約45%は金融当局が今年10-12月(第4四半期)にテーパリングを発表すると予想。14%は7-9月(第3四半期)の発表を見込んでいる。3月の前回調査では、テーパリングは2022年に入ってからとの回答の方がわずかに多かった。

利上げ開始については23年まではないとエコノミストは予測。予想中央値では、現行0-0.25%のフェデラルファンド(FF)金利の目標レンジの上限は23年末までに50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き上げられて0.75%、24年末までに1.25%になると見込まれている。

連邦公開市場委員会(FOMC)は27、28両日に定例会合を開き、最大限の雇用と2%のインフレ目標達成に向けて「さらなる顕著な進展」が見られた場合にのみ、債券購入プログラムを調整するとの方針を再確認するとともに、FF金利の誘導目標を据え置く見通し。

金融当局は28日午後2時(日本時間29日午前3時)に声明を発表し、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は2時半からバーチャル形式で記者会見する。テーパリングの可能性について手掛かりはないかと、エコノミストは声明の文言と議長会見の内容を注意深く調べることになる。

ブルームバーグが調査したエコノミストの3分の2余りは、FOMCが年内にテーパリングの早期警戒シグナルを発すると予想し、そのうち最も多い45%は7-9月になると見込む。具体的には7月27-28日か9月21-22日のFOMC定例会合、半期に一度のパウエル議長の議会証言、8月終盤に行われるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)が考えられるという。

米国債が現在月額800億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)は400億ドルのペースで行われている購入のテーパリングの期間に関しては、7カ月から12カ月間かけて行われるだろうと、大半のエコノミストはみている。

原題:Fed to Taper Bond Buying in Fourth Quarter, Economists Say(抜粋)

(c)2021 Bloomberg L.P.