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中国、IPO市場の不透明感高まる

米国市場以外で上場した世界のIPO銘柄に投資するETF「ルネサンス国際IPO」は24年初めから低迷し、23年末比で3%安となっている。同ETFは香港市場に上場した中国関連銘柄などが1割を占める。中国を含む世界の多くの国で23年末比では株価が上昇しているのに比べ、不振が目立つ。

香港市場に上場し3億米ドルを調達した「茶百道」を展開する四川百茶百道実業は、上場初日の4月23日の終値が公開価格を27%下回った。英LSEGによると、中国はIPOの調達額も1〜3月に31億ドルと8割減った。同期間の世界のIPOによる調達額が220億ドルと5年ぶりの低水準となる主要因となった。

国際会計事務所のデロイトによると、23年1〜3月にIPO調達額で世界2位だった上海証券取引所は24年1〜3月は5位に後退。香港取引所は10位に落ち込んだ。中国のスタートアップ企業幹部は「本土上場は難しく、香港や米ナスダック市場に上場したい」と話す。

中国証券監督管理委員会は23年8月、株式市場の安定を目的に段階的にIPOを減らす方針を打ち出した。株式市場の需給に悪影響を与えかねないとして大型企業のIPOを抑制。中国の国策上、優先度が低いアパレル、飲食、不動産開発など衣食住関連企業のIPOにも事実上のハードルを課した。

24年3月15日には、上場企業の質の向上を目的に「やみくもな資金集めを目的とした新規上場を厳しく禁止する」(同委員会の李超副主席)とIPOの一段の基準厳格化を発表した。

こうした監督方針を受け、中国の農薬・種子最大手、先正達集団(シンジェンタグループ)は3月29日、上海証券取引所で予定していたIPOを撤回した。同社は上場に成功すれば、資金募集額は650億元(約1兆3000億円)となり、中国本土で過去4番目の大型上場となる予定だった。

中国のIPOの苦境は今後も続くとの見方が多い。デロイトは中国の24年通年のIPO予想を、23年末時点と比べて社数、調達額とも半減に下方修正した。コンサルティング大手PwCは「中国におけるIPO市場の不透明感は高まっている」と指摘する。