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【初のプーチン&金正恩会談、“奇妙な”ウィンウィン関係】
森 永輔
日経ビジネス副編集長
2019年4月23日
(前略)
 ロシアは北朝鮮に対し幾度も首脳会談を提案している。しかし、北朝鮮はこれに応じてこなかった。同国が今回会談に臨むのは、経済制裁が効き、状況が厳しくなっていることが背景にある。加えて、第3回の米朝首脳会談をにらみ、ロシアの後ろ盾を得る狙いがあるとみられる。ロシアにとっても東アジアにおけるプレゼンス拡大というメリットがある。拉致問題と核問題の解決を最重要視する日本から見ると、ロ朝間には“奇妙な”ウィンウィン関係が成立している。
(中略)
 北朝鮮は「国家経済発展戦略」という5カ年計画の中で、①ロシアとの貿易高を2020年に10億ドルに拡大する(17年の実績は約8000万ドル)、②金策(キムチェク)製鉄所や茂山(ムサン)鉱山への資金・技術協力、③北朝鮮の羅先(ラソン)経済特区への投資、をロシアに求めるとしている、との報道がある。重村氏は「今回の首脳会談でこれらを持ち出す可能性がある。ただし①と②は国連の制裁があり実現が難しい。ロシアは北朝鮮を信用していないので③も難しいだろう。これまでに実績もない」という。
 北朝鮮がロ朝首脳会談で期待するもう一つの成果は、第3回米朝首脳会談に向けての環境作りだ。ロシアが北朝鮮を支持している状況を作れれば、米国に対し有利な状態を作り出せる。
(中略)
 加えて、北朝鮮には「中国への依存過多」を改めるもくろみもありそうだ。金委員長はすでに習近平国家主席と4度会談している。米朝首脳会談の前後を選んだタイミングもあった。北朝鮮としては、中国に対し弱い立場には立ちたくないところ。ロシアとの首脳会談は、対中ヘッジの効果を持つ。
 北朝鮮との関係強化は、ロシアにとっても渡りに船だ。ロシア政治を専門とする袴田茂樹・新潟県立大学教授は「ロシアは大国意識を強く持っている。北朝鮮の核という国際的に重要な問題をめぐる協議でロシアはこれまで蚊帳の外に置かれ、屈辱を味わってきた。北朝鮮と首脳会談をすることで、東アジアにおけるプレゼンスを拡大することもできる」。発言力を高めるべく「6カ国協議を再開するよう北朝鮮に求めることも考えられる。米国も中国も乗り気ではないが……」(名越氏)。
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