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4563-アンジェス記事ストック
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10月30日付の日刊ゲンダイの記事で、奥田研爾/横浜市立大学名誉教授が「「ザイコブDのワクチン効果を考えると、日本政府が今後DNAワクチンに資金を投入するのはカネの無駄遣いではないかと思っています。mRNAワクチンなどよりも効果がはるかに低いからです」と答えているが、それではなぜWHOは「Solidarity Trial Vaccines(連帯ワクチン試験)」の候補に、イノビオのDNAワクチンを選択したのだろうか?この選択は「一流の科学者と専門家で構成される独立したワクチン優先順位付け諮問グループによって選択された」とされている。
奥田教授は同じ記事で「注射針を使わずに肌に電気刺激で穴をあける高電圧注入法(エレクトロポレーション)という方法で接種すると、非常に強い免疫作用があります。」と言っている。まさにイノビオは、このエレクトロポレーションを使用しているので特別に候補になったということだろうか?
但し、このエレクトロポレーションには「電気パルスで細胞膜に孔を開けることで、巨大なDNAを細胞内に導入する方法だが、電気パルスが強すぎると細胞へのダメージが大きいため、細胞種に応じた条件の最適化が必要といった欠点がある」らしい。イノビオと米国FDAが一時期も揉めたのも、このエレクトロポレーションの使用に関する問題だったようだ。
アンジェスが現在、高濃度接種試験で利用しているダイセルのアクトランザラボは、電気パルスではなく火薬の噴射力を利用したもので、原理が全く異なる。高濃度試験の結果を期待したい。
WHOが第二世代ワクチンの候補にDNAワクチンを採用したこと、及びアクトランザラボという新たな医療機器を利用していることから、日本政府がDNAワクチンに投入する資金は無駄にはならないと思う。
またインドはワクチン開発では先進国であり、その国が緊急使用許可を出したザイコブDを貶めるような発言を本当に奥田名誉教授がしたのだろうか?日刊ゲンダイという媒体の性質を考えると、疑ってしまう。