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マツが中国9工場を建機輸出の拠点として活用へ、その狙いは?
9/5(日) 13:10配信

ニュースイッチ

コマツの「建設機械・車両」中国売上高

 コマツは中国にある9工場を建設機械の輸出拠点として活用する検討に入った。余剰な生産能力を有効活用する狙い。手始めに20―30トンクラスの油圧ショベル複数台をロシアに輸出した。中国工場は生産能力が合計年1万5000台ある一方、同国の販売実績は2020年度で約1万台にとどまる。現地メーカーの低価格攻勢と中国の景気減速で売り上げ増加が当面期待できないとみて、周辺国への低価格機種の輸出を視野に入れる。

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 中国では95年に生産合弁会社3社を設立。統廃合を経て、現在は9工場ある。エンジンや油圧機器、アクスル、電子コンポーネントなど基幹パーツを日本で一極開発・生産し、周辺部材や鋼材を中国現地で調達して組み立てている。

 中国では三一重工など現地メーカーの低価格攻勢が激しく、コマツや米キャタピラーなど外資系は消耗戦を強いられている。年度ベースで比べた場合、20年度はコロナ禍で後ずれした20年初頭の春節(旧正月)需要と21年初頭の春節需要がダブル計上されたのに対し、21年度はそのプラス効果が剥落するため苦戦が見込まれる。

 コマツは21年度の中国の需要を前年度比3―4割減と見込んでおり、余剰生産能力の有効活用が課題となっている。タイやインドの工場も周辺国への輸出を念頭に置いており、中国工場からの輸出本格化に向けては拠点間のすみ分けが必要となる。加えて欧米との政治対立で、中国工場の建機を欧米輸出しにくい実情もある。

 一方、建機は組み立て作業を中心に労働集約型の要素が大きく、中国の労働力は魅力だ。建機に使う鋳物や鋼材なども日本より安価で調達しやすい。タイやインド工場との役割分担は今後調整する。