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ジャスダックインデックス【23337】の掲示板 2015/04/01〜2020/11/29

【こんな意見もある】

株価という代物は誠に不思議なもので、庶民とは常に等間隔の位置にいる。つまり、個人投資家の懐具合と正反対の場所にあって、いつも人を小馬鹿にしている存在なのだ。分かりやすくいうとアナタに少々のゆとりが生じる頃合には株高であり、お手元が不如意の時には安値を見せる。当然のことだが、どちらも手が届くわけではない。それでいてなにかの間違いで買えるような状況になると、買ってしまった後が地獄になる、売らねばならぬほどさし迫った事情で手放すと、そこから先が上げの一本調子になる。動くべき時には動けず、動いてはいけない時には楽々と動けるのである。バクチの奥義、賭場の深層とはこういうポイントを指すもので、無理をすると成功し、気楽にやると大損になる。
ところが人間は無理をしないことが賢明な人生だと教えられているから、株式投資では素人がいつも失敗する側を歩くことになる。この辺が山登りや海釣りと違うところだ。こちらは無理がそのまま事故や遭難に直結するから、やめておく勇気が身を守る。どんなに兜町が不況でも「オレが貧乏していないようでは時期尚早だ」と謙虚に判断するのが正解である。タイミングとしては、株価も下げたが財布も空なら買いだ。しかし、その時には買えるわけがない。女房を質に入れても……というのはこの段階を言うが、普段から銭より粗末に扱われている女房殿が質屋に歓迎されるとは思えない。結局、株代は最悪のタイミングでなければ庶民の手が届かない代物なのだ。一番の大商いがあった時がしばしば大天井であることが、それを証明している。(安田二郎)